せっかく1千万円以上出して注文住宅を建てるなら内装も拘りたいですよね。県民共済住宅の標準では壁や天井はクロスの貼り分け位しか出来ませんが、オプションや個別見積りでお金を出せばエコカラットの様な壁材を使ったりと選択肢が広がります。
県民共済住宅のオプションや個別見積りで入れられる壁材で一番メジャーなのはエコカラットだと思います。県民共済住宅の施主ブロガーさんでもリビングのテレビ裏にエコカラットを張っている方は結構多いようですが、それ以外の壁材を使っている施主さんは多くない様なので他にも使えそうな壁材がないか調べてみました。
県民共済住宅で取扱のあるメーカーの製品なら大抵は個別見積りで入れられるようなので意匠性があって使えそうな室内用の壁材や天井材を幾つかピックアップしてみたので参考にしてみてください。
タイル系建材(フェイク含む)
見た目がタイルや石張りに見える壁材で県民共済住宅で一番使われているのは多分エコカラットだと思います。エコカラット以外の選択肢が無いのか調べてみましたが、リクシルのアレルピュアやダイケンのグラビオエッジに代表されるグラビオシリーズが県民共済住宅でも使えそうでした。
LIXILのエコカラット
LIXILのエコカラットは県民共済住宅の施主ブロガーさんでも使っている人が多い定番の壁材です。写真のようにとても見栄えが良い壁材なので人気があるのも納得ですね。エコカラットをLDKのテレビ裏の壁やトイレ、玄関に採用している人が多い印象です。
以前の県民共済住宅ではエコカラットが標準仕様で入れられたというのが凄いですね。
エコカラットはタイル系の壁材で調湿効果もあります。平米単価は6,800円、9,600円、13,900円の3種類でデザインによって変わります。
LIXILのアレルピュア
エコカラットと似た感じで環境アレルゲンを抑制する効果のあるアレルピュアという壁材もあります。これはアレルギーがある人向けの建材なので家族の中にアレルギーがある人がいれば採用を検討してみてはいかがでしょうか。アレルピュアの玄関タイルだと花粉症対策にもなるようです。平米単価は9,300円〜16,400円でした。
LIXILの内装壁タイル
LIXILの内装壁タイルも県民共済住宅で使える壁材で良くキッチン周りやトイレ周りで使われているタイルです。県民共済住宅の施主ブロガーさんでも時々これらのタイルをとてもセンスよく使っている人もいるのでとても参考になります。
デザインや種類が豊富に選べるのでリクシルのWEBサイトではいまいちどんなタイルがあるのか分かりづらいですが、ショールームに行けば実物を見れるのでキッチンやユニットバスや洗面化粧台等を見にリクシルのショールームに行ったついでにタイルコーナーも見学しておくと良いと思います。平米単価はタイルによって異なりますが大体9千円〜1万5千円位の価格帯が多いです。
私はリクシルのモザイクタイルを洗面台と鏡との間のスペースやキッチン裏のカップボードのある壁面に貼れたら貼りたいと思っていますが、面積が大きくなり価格が高くなるのでどうしようか考えています。
ダイケンのグラビオシリーズ
エコカラットと似た壁材にダイケンのグラビオシリーズの壁材があります。グラビオエッジやグラビオUBなどデザイン毎に名称が変わります。素材は耐力壁と同じダイライトを使っている不燃素材になります。これは見た目はエコカラットに似ていますが調湿効果はありません。平米単価は5,750円〜11,900円でした。
ダイケンのさらりあ〜とシリーズ
エコカラットと同じく調湿効果があるDAIKENのさらりあ〜とシリーズの壁材があります。平米単価はシリーズによって変わりますが3,020円〜7,820円と比較的安い価格帯なので導入しやすいのが良いですね。
木質系建材(フェイク含む)
見た目が木材の様な壁材もあります。県民共済住宅の施主ブロガーさんでこういう木質系の壁材を使っている人はあまりいないようですがウッドワンや朝日ウッドテックの製品なら多分使えると思うのでいくつかピックアップしてみました。
本物の木の場合はキッチン周りには使えない事もあるのでその辺は設計士さんに確認してみてください。
ウッドワンの羽目板ピノアース
ウッドワンでも何種類か壁材を取り扱っています。県民共済住宅のオプションにある無垢の床材のピノアースと同じ無垢のパイン材を使った羽目板ピノアースという壁材がありそれを壁や天井に張ることが出来ます。平米単価はカットされた木材の大きさによって12,720円か14,580円になります。
ピノアースの感じが好きな人なら壁や天井材もピノアースにしてしまうというのもありなのかもしれません。
ウッドワンの鎧天井
ウッドワンの羽目板ピノアースと似ていますが、張り方が違う鎧天井という壁材もあります。平米単価は15,360円と羽目板ピノアースより価格がやや高くなっています。写真のような勾配天井との相性が非常に良さそうです。
名前が鎧天井ですが、天井だけでなく壁にも使えます。
ウッドワンのデザインウォール(不燃タイプ)とフラットパネル(不燃タイプ)
ウッドワンのピノアース系以外の壁材ではデザインウォール(不燃タイプ)とフラットパネル(不燃タイプ)があります。平米単価はデザインウォールだと60,130円でフラットパネルだとどちらの種類も樹種によって価格が微妙に異なりますが、全ての樹種で37,000円台になっています。これらのシリーズは本物の木を使っていない不燃タイプなのでキッチン周りにも使えます。
ウッドワンのパーティションウォール
ウッドワンのパーティションウォールも面白い壁材です。これは他の壁材や天井材と違ってパーティション用の壁なので平米単価はありませんが、隙間があって視線がある程度通る分空間を緩やかに区切れるので上手く使えば面白い空間に出来そうです。
写真のようにLDKと書斎スペースを緩やかに区切ったり、子供部屋を緩やかに2分割するのも面白いと思います。
ウッドワンのフラットパネルオーク
ウッドワンのフラットパネルオークという木質系壁材も最近発売されました。突板のオークの壁材で板目仕様と柾目仕様が選べてそれぞれ塗装が何色か設定があります。
下記の朝日ウッドテックのthe wallの突板のオークと非常に似ていますが、ウッドワンのフラットパネルオークは突板の厚みが9mmあり、見切り材がブラックかホワイトのアルミ製となっているのが大きな違いです。
私はこのウッドワンのフラットパネルオークを寝室のヘッドボードとして採用予定です。
朝日ウッドテックのthe wall
朝日ウッドテックでもthe wallという壁材と天井材のシリーズがあります。平米単価は無垢か突板かと樹種や柄の有無によって大きく異なりますが、突板だと最安のアッシュ(ブナ材)の塗装品が5,560円、オーク(ナラ材)の塗装品が6,350円、見た目が非常に良いレッドシダーの突板が8,370円と突板なら意外とそれ程高くないので結構狙い目の建材だと思います。何よりこのthe wallシリーズは見た目が非常に良いので意匠性のコスパという意味ではピカイチなのではないでしょうか。
このシリーズは壁だけでなく天井材にも使えるので、例えばキッチンの上の天井を今流行りの折り下げ天井にして、折り下げた天井部分と折り下げた壁部分をthe wallのレッドシダーの突板で貼れば超かっこいいキッチンの天井になると思います。
また、ウッドワンの鎧天井と同じ様な感じで勾配天井にレッドシダーの突板を貼れば相当格好良い天井になりそうです。
ちなみに突板ではなく無垢材や挽き板で柄付きになってくると平米単価が19,330円〜83,700円と大幅に価格が上がります。
私が今考えているthe wallの使いどころは寝室のヘッドボード代わりになる壁をふかしてthe wallのパネルを貼って、LDKのテレビの裏もthe wallの突板でアクセントウォールのような感じにしようかなと考えています。
欠点としては経年変化で色が変わりやすいという事が挙げられます。
the wallに関しては朝日ウッドテックのショールームを見学した際の記事「朝日ウッドテック東京ショールームで床材と壁材を見学」に詳しく書いたので興味があればこちらの記事もご覧ください。
ダイケンのハピアウォール
ダイケンでもハピアウォールシリーズがあり、これは本物の木材ではなく化粧シートで出来ている壁材があります。平米単価は3,340円〜23,780円と種類によって大きくばらつきがあります。
新宿にあるダイケンのTDYコラボレーションショールームでは上の方のダイケンのグラビオエッジとこのハピアウォールを組み合わせてテレビ裏の壁として使われていました。
キッチンパネル系建材
キッチンパネルの様な壁材も使うことが出来ますが、エマウォール以外は意匠性が無いのでわざわざ水まわり以外の壁に張る必要性は少ないですが、マグピタボードやエマウォール、ホーロークリーンパネル系は磁石がつくのでLDKの一部分にピンポイントでこれらの壁材を使えば今までは冷蔵庫に貼り付けていたプリント類をこれらの壁に貼り付けられるようになるので意外と実用的な壁材です。
ニチレイマグネットのマグピタボード
県民共済住宅のオプションにもあるニチレイマグネットのマグピタボードです。マグピタボードはその名の通りマグネットがくっつく壁材です。意匠性がある建材ではないのでリビングのメイン壁に使うと言うよりはLDKのマグネットを貼り付けたい場所にピンポイントで使ったり子供部屋の壁の一部分に使うような使い方が良いのかもしれません。
マグピタボードは下記のホーロー系のパネルと違ってホワイトボードの様な使い方は出来ません。磁石のくっつき具合を実際にタカラのホーロー素材のパネルとこのマグピタボードで試してみましたが、ホーローの方が強いです。気になる方は県民共済住宅の展示スペースにあるタカラのキッチンについている磁石式のタオル掛けを持って同じ展示スペース内にあるマグピタボードを探してそこに磁石式のタオル掛けをくっつけてみるとはっきりわかります。
タカラスタンダードのエマウォール
タカラスタンダードのエマウォールも県民共済住宅で導入できます。平米単価はパール調と無地のタイプが10,500円か10,900円で柄があって意匠性が高いタイプが13,800円か14,560円です。価格の違いはパネル1枚の長辺の長さで安い方が2,400mm、高い方が2,700mmです。
このエマウォールはホーロー(鉄の表面にガラスの釉薬をコーティングした素材)で出来ているのでマグネットがくっつく他にもホワイトボードの様にマジックで書いても簡単に消せます。油汚れもサッとひと拭きで落とせるキッチン周りには最強とも言える壁材なのでキッチン周り等の水まわり以外でもLDKの一部や子供部屋にも使えるなかなか面白い壁材です。
上のマグピタボードよりもエマウォールの方が意匠性が高いので見栄え重視なら価格は高いですがエマウォールの方が満足できると思います。
私はエマウォールをLDKの一部の壁に使って子供の学校のプリントなんかを貼り付けられるニッチの様なスペースの壁に採用する予定です。
エマウォールに関しては「タカラスタンダードさいたまショールームに2回目の訪問」の記事で触れているので興味があればこちらの記事もご覧ください。
エマウォールの欠点は施工費が高い事です。パネルを2枚貼ってもらう予定で見積もりを出して貰ったらパネル代と施工費で12万円近くかかりました。パネル代が2枚で3万円位だとすると施工費だけで9万円位する事になります。
キッチンをタカラスタンダード以外のメーカーにしたけどホーロー素材のキッチンパネルをどうしても入れたいという人はエマウォールならホーロークリーンキッチンパネルよりもかなり割高になりますが導入可能です。タカラのショールームで相談してみて下さい。
タカラスタンダードのホーロークリーンパネル系
タカラスタンダードにはエマウォールの他にもホーロークリーンパネル系の壁材があります。タカラスタンダードのキッチンを導入するとキッチンエリアで使えるホーロークリーンキッチンパネル、タカラスタンダード製以外のトイレでも使えるホーロークリーントイレパネル、タカラスタンダード製の洗面化粧台の周りにのみ使えるホーロークリーン洗面パネルがあり、どれもエマウォールと同じホーロー素材で出来ています。
エマウォールとの違いは1枚1枚のパネルのサイズが異なるのと、カラーバリエーションがエマウォールよりも少ないという点と、エマウォールと違いホーロークリーントイレパネル以外はタカラスタンダードのキッチンや洗面化粧台とセットで導入しないと使えません。施工場所もホーロークリーンキッチンパネルならキッチン周りのみと限定されているので使いどころが限られます。
その代わり平米単価はエマウォールより低価格になっています。これらの壁材は使用できる場所が限られている分安い価格設定にしている様です。
これらのホーロークリーンパネルに関しては「タカラスタンダードさいたまショールームに2回目の訪問」と「3度目のタカラスタンダードさいたまショールームで見積り作成」の記事で触れているので興味があればこちらの記事もご覧ください。
県民共済住宅オプションのキッチンパネル
普通のキッチンパネルもオプションの設定があるので壁材として使えます。普通の柄なしのキッチンパネルなので意匠性が高いものではありませんがキッチン周り以外にも洗面化粧台の壁やトイレの壁にキッチンパネルを施工している施主ブロガーさんもいました。
最後に
注意点としてはこれらの壁材の平米単価は材料費のみの定価です。定価ベースなので県民共済住宅を通した価格はもっと安くなる可能性がありますが、施工費や見切り材等のその他の費用は含まれていません。
各メーカーの壁材を調べてみるとエコカラット以外でも使えそうな壁材がありました。私は朝日ウッドテックのthe wallがかなり気になっているので来週ショールームに行って実物を見てきます。
こういう壁材はリビングのテレビ裏に貼ったり、玄関ホールに貼ったりするのが定番ですが、他にも面白い使い方がまだまだありそうです。せっかくの注文住宅なので予算に余裕があればこういう壁材を使ってちょっと遊んでみるのも楽しいと思います。
私は寝室のヘッドボード(ベッドの枕側にある背もたれ的なやつ)を朝日ウッドテックthe wallまたはウッドワンのフラットパネルオークで作って5つ星ホテルの様な寝室を作ろうと思い描いています。同じ様な事をしている人があまりいないので割と珍しい活用方法だと思いますが、上手く行けば相当良い感じになりそうな予感がするのでショールームに行って実物の壁材を見てみるのが楽しみです。
価格だけならこれらの壁材を使ったアクセントウォールよりもアクセントクロスを入れた方が安く済みますが、これらの壁材を使ったアクセントウォールはアクセントクロスと違って立体感があり質感も高いです。
例えば天井に木目のクロスを貼るよりも実物の木を貼った方が質感は絶対に高いのでもし高級ハウスメーカーで建てるような数ランク上の上質な空間を目指すならこういう所にしっかりとお金をかけることが大切です。