朝日ウッドテックの壁材のthe wallシリーズが非常に気になっていたので新宿にある朝日ウッドテックの東京ショールームまで実物を見学しに行きました。朝日ウッドテックは床材が非常に有名で県民共済住宅でもオプションで挽き板のライブナチュラルプレミアムの取扱があります。
今回は壁材と吹き抜け部分の手すりを主に見て回るつもりでショールームに行きましたが床材もせっかくなのでスタッフの方に解説して頂きました。
床材のライブナチュラルプレミアム
県民共済住宅のオプション(18,700円/坪)に設定されているのは朝日ウッドテックのLive Natural Premiumシリーズのハードメイプルとアッシュ、ブラックウォルナットの3種類でライブナチュラルプレミアムにはSTANDARDとRUSTICやMOMENTの3種類がありますがハードメイプルとアッシュはSTANDARD(スタンダード)でブラックウォルナットはRUSTIC(ラスティック)になります。
STANDARDとRUSTICの違いは節の有無でSTANDARDは木の下の方の節が無い辺りの材料を使っていて、RUSTICは木の上の方の節がある辺りの材料を使っているとの事でした。これらの木材は見た目でグレードが変わるのでSTANDARDの方がRUSTICよりもハイグレードとの事です。
案内して頂いたショールームのスタッフさんが言っていたのは木のグレードとしてはアッシュやハードメイプルよりブラックウォルナットの方が価格が高いので3種類の価格を揃える意味合いもあってブラックウォルナットだけRUSTICになっているのではとの事でした。
RUSTICは節が目立つので人によって好き嫌いが分かれそうです。県民共済住宅でかつて設定されていたオークも上の写真と同じRUSTICタイプで節が目立っていてそれがクレームにつながりオークからアッシュに変わったらしいです。
それでは県民共済住宅のオプションに設定されている3種類の床材を見ていきましょう。
ライブナチュラルプレミアムのハードメイプル(スタンダード)
まずは県民共済住宅のオプションで選べる朝日ウッドテックのライブナチュラルプレミアムシリーズの中では一番明るい色のハードメイプルです。県民共済住宅のオプションになっているのはスタンダードシリーズで節が無いタイプの綺麗な感じの柄になっています。
透明感もあり色合いも柔らかくて清潔感のある印象であまり癖がないタイプの床材なので内装のコーディネートもしやすそうで結構使いやすい床だなと思いました。私はオークっぽい色の床が好みなのでハードメイプルは結構ありでした。県民共済住宅の標準の床材だと色合いが若干異なりますが全体的にヨーロピアンチェリーに近い感じでしょうか。
ハードメイプルの経年変化は全体的に黄色っぽくなっていくとの事です。
ライブナチュラルプレミアムのアッシュ(スタンダード)
ライブナチュラルプレミアムのアッシュは県民共済住宅で最近オークと入れ替わりで追加されました。県民共済住宅のオプションに設定されているアッシュも上のハードメイプルと同じくスタンダードタイプです。アッシュは木目の主張がやや強いタイプの柄です。ショールームにあった写真のアッシュは県民共済住宅のオプション品とは異なり、木目が浮き出るような加工になっていて踏んでみると足に木目が引っかかるような感覚がありましたが、県民共済住宅のオプション品は木目もフラットでつるつるな感じになるとの事でした。
アッシュはオークに近い色合いですが木目の癖が強い感じがありますね。県民共済住宅の標準の床材なら色合いは異なりますが木目の柄がニレに近い感じです。
アッシュの経年変化もハードメイプルと同じように徐々に黄色くなっていくとの事です。
ライブナチュラルプレミアムのブラックウォルナット(ラスティック)
ライブナチュラルプレミアムのブラックウォルナットは価格を考えなければ県民共済住宅で一番人気の床材だと思います。もしオプションの追加費用が0円なら多くの人がこの床材を採用するのではないでしょうか。ショールームで実物を見てみると質感が非常に高く圧倒的な存在感でした。
ショールームではライブナチュラルプレミアムのブラックウォルナットの床から溢れ出る高級感が凄かったです。県民共済住宅に展示してあるパネルとは同じ商品でもまるで別物のように見えました。
県民共済住宅のオプションにあるブラックウォルナットは上のハードメイプルやアッシュとは違い節のあるRUSTICタイプですが、ハードメイプルやオークの様な明るい色の木材と比べて板全体が暗めのブラックウォルナットの節は目立ちにくいので節が気になりにくかったです。
ブラックウォルナットの経年変化は濃い部分の色が抜けて若干黄色がかって来るような感じです。ショールームの床も設置してから5年位経つみたいですが色の抜け方がとても綺麗でした。
県民共済住宅の施主ブロガーさんでもブラックウォルナットを採用している人が多い理由が朝日ウッドテックのショールームに来て実物を見るとわかります。圧倒的な質感と溢れ出る高級感で正直これは一目惚れします。
私は無印良品っぽいナチュラル系の内装にしたいのと予算的に床材にお金はかけたくないのでブラックウォルナットの採用はしませんが、高級感は県民共済住宅の標準とオプションのフローリングの中でもこのライブナチュラルプレミアムのブラックウォルナットがダントツで一番だと思いました。
県民共済住宅標準の床材では札鶴ベニヤのダークブラウンが色合い的にはブラックウォルナットに近いですが質感が別物すぎるので似ているとは言えませんね。
ブラックウォルナットの欠点は標準の床材に似ている物がないのでLDKだけこの床を採用する時に他の床との違いが結構目立つかもしれないという事と、床に高級感がありすぎて安い家具だと安っぽさが際立ったり、家具の色合い的にウォールナットの様な濃い色でないと合わせにくいので家具にお金がかかる(ウォールナットの家具は高い)ということでしょうか。
木質系壁材のthe wall
今回朝日ウッドテックのショールームに行こうと思った理由はこのthe wallの実物を見てみたいと思ったのが一番の理由です。朝日ウッドテックのWEBサイトを見てこれは是非採用したいと思っていたのでショールームでやっと実物を目にすることが出来ました。
このthe wallは壁の他に天井にも施工出来ます。価格も突板なら平米単価で8千円前後(樹種によって異なる)と見栄えの割に高くないので注目していました。
ショールームのスタッフに施工はどうなるのか聞いてみた所、朝日ウッドテックでは部材を供給するだけで施工は県民共済住宅の大工さんが行うとの事でした。これなら施工の手間賃は発生すると思いますが高額ではないと思うので良かったです。
タカラスタンダードのエマウォールの様な他の壁材で時々ある施工もメーカーの専任スタッフが行うので施工費が高額になるという罠も無さそうで良かったです。
the wallの突板は厚みが4.5mmと薄く強度はそれほど無いのでこの板で何かを支えたり、テーブルの様に物を乗せる様な使い方は出来ないと思います。そういう事をしたければ下地の補強が必要になります。
レッドシダーの突板
the wallの施工事例と言えばレッドシダーの突板という位圧倒的な人気を誇るレッドシダーです。施工事例を見てみると壁でも天井でも圧倒的な存在感があってかなりオシャレな空間に様変わりしますね。レッドシダー特有の色味に動きがあってドラマチックな感じが空間の見栄えを何ランクも上に引き上げている感じがします。
ショールームのスタッフさんが言っていたのは朝日ウッドテックのレッドシダーだけに限らず最近はどの建材メーカーでもレッドシダーが大人気で室内の壁や天井だったり室外の軒天だったり外壁だったりかなり色々な所で使われているとの事でした。(この朝日ウッドテックのthe wallは室内専用です)
レッドシダーの突き板の気になる定価は2×8(4.5mm×600mm×2,430mm)が税抜12,700円/枚(平米単価が8,720円)で2×9(4.5mm×600mm×2,730mm)が税込13,700円/枚(平米単価が8,370円)です。
朝日ウッドテックではブラックウォルナットの床とレッドシダーの組み合わせが定番との事でした。濃い色の床材の方がこのレッドシダーの色合いが合わせやすいと思います。
ショールームに展示してあったレッドシダーの突板は設置してから2年位経っていて色味が全体的に赤っぽくなり色合いが薄くなって均一化している印象でした。カタログや朝日ウッドテックのWEBサイトの写真とは結構異なっているというのが第一印象です。ショールームで見た時は上の2つの写真よりも全体的にやや赤っぽく見えました。ショールームのスタッフの方も言っていたのですがレッドシダーは経年変化で色が変わりやすいとの事でした。
the wallのレッドシダーの突板の展示を3つ上の画像の様に正面から見た時と上の画像の様に斜めから見たときだと若干色合いが異なる様に見えたのが不思議でした。
ショールームに行かなければ経年変化の事はわからなかったのでショールームで実物を見れて非常に良かったです。
レッドシダーのthe wallは近くで見るよりも遠目から見たほうが動きがあって綺麗に見える気がするので天井材として使うのが一番良いのかもしれません。勾配天井や吹き抜けの天井と言った高い所なら色褪せも気になりにくいと思います。キッチン部分の折り下げ天井の様な空間を何となく仕切る感じで使っても格好良い空間になると思います。
アッシュの突板とオークの突板
もう一つ気になっていたのがthe wallの中でも価格が安いアッシュとオークの突板です。私はナチュラル系の内装にしようと思っているのでナチュラルっぽいオークやアッシュの実物の見た目がどんな感じか非常に気になっていました。
アッシュの突き板の定価は2×9の塗装品(4.5mm×600mm×2,730mm)が税抜9,100円/枚(平米単価が5,560円)で2×9の無塗装品(4.5mm×600mm×2,730mm)が税込7,700円/枚(平米単価が4,710円)です。
オークの突き板の定価は75mmピッチと150mmピッチの2×9の塗装品(4.5mm×600mm×2,730mm)が税抜10,400円/枚(平米単価が6,350円)で75mmピッチと150mmピッチの2×9の無塗装品(4.5mm×600mm×2,730mm)が税込9,100円/枚(平米単価が5,560円)です。ランダムピッチの2×8(4.5mm×600mm×2,430mm)が税抜14,600円/枚(平米単価が10,020円)で2×9(4.5mm×600mm×2,730mm)が税込15,600円/枚(平米単価が9,530円)とランダムピッチだと75mmピッチや150mmピッチよりも高くなっています。
朝日ウッドテックの東京ショールームにはレッドシダーと違って展示がありませんでしたが、サンプルのパネルは出して頂けたので2つ並べてみました。
ショールームのスタッフの方も言っていたのですが、突板のアッシュとオークでは違いがほとんどありません。木目が柾目っぽいのがアッシュで板目っぽいのがオークという感じです。この写真の75mmピッチのオークは長さ継ぎがあるのでその部分も異なりますが色合いはどちらも非常に似ていました。
the wallの無塗装品と塗装品の違いについて
カタログではアッシュとオークで無塗装品と塗装品の2種類があり無塗装品の方が安い価格になっていたのでどう違うのか質問してみました。
無塗装品は本当に何も塗られていない状態の木で、自分で塗装したい人向けの板材で通常は使わないとの事です。表面はザラザラしていました。
塗装品はクリア塗装されていて表面がつるつるしている感じになっています。クリア塗装されているので木目の部分のコントラストが無塗装品よりもはっきり出ていて普通はこちらを使うとの事です。
カタログを見ただけでは塗装品って色がついているのかなとか自然な感じなら無塗装品の方が良いのかなとか思ってしまいますが、塗装品と無塗装品の違いは単にクリア塗装されているかされていないかの違いだけなので通常は塗装品を選んでおけば大丈夫です。
アカシアの突板
オークとアッシュの他に気になっている素材がないか聞かれたのでアカシアの突板をリクエストしてみました。アカシアも東京ショールームに実物が無かったのでパネルでの確認でした。
アカシアは濃淡がはっきり分かれているので使いどころによっては相当オシャレな空間に出来そうなポテンシャルを感じさせてくれます。
アカシアの突板の定価は2×8(4.5mm×600mm×2,430mm)が税抜14,600円/枚(平米単価が10,020円)で2×9(4.5mm×600mm×2,730mm)が税込15,600円/枚(平米単価が9,530円)です。
その他のthe wallの展示品
the wallシリーズには無垢材の製品がラインナップされています。無垢材は突板よりも厚みがあって立体感がありますが、価格も非常に高いです。
the wallの無垢材はオシャレな店舗の内装に使われている様な感じの壁材で突き板よりも質感が非常に高いので上手く使えば相当高級感のあるオシャレな空間に出来そうでした。
ショールームに行ってみて
ショールームに行った目的の一つは吹き抜け用の手すりを見たかったのですが、残念ながら東京ショールームには実物の展示がありませんでした。ただ、スタッフの方が実際の寸法だったり懸案事項だったりをしっかり教えてくれて、私の間取りだと手すりの位置が高くなりすぎて圧迫感が出そうなので止めたほうが良いんじゃないかというような親身になったアドバイスも頂いたので相談してみて良かったです。
案内して頂いた関西弁のおじさんも親切で木材の経年変化だったり手すりの事だったり結構ネガティブな情報も包み隠さず教えて頂いたのでショールームに行って説明を受けて良かったです。
もしオプションのライブナチュラルプレミアムを採用するかしないかを迷っているなら是非ショールームで実物を見てみてください。県民共済住宅の展示スペースに置いてあるパネルと違い実物は凄く良い感じでした。
床材はオプション価格が高いので朝日ウッドテックのライブナチュラルプレミアムを私は採用しないつもりですが、壁材のthe wallはどの樹種を採用するかはまだ迷っていますが寝室には確実に採用します。リビングのテレビ裏の壁にもthe wallを採用したいところですが、レッドシダーの展示から2年経過した実物を見てちょっと考えが変わったのでthe wallのどの樹種を採用するかあるいはエコカラットの様な経年変化がない別の壁材を採用するかもう一度考慮してみるつもりです。
ショールームに行って説明を受けながら展示を見るとカタログやWEBサイトを見ただけでは知りえない情報も拾えるのでわざわざ新宿まで行った甲斐がありました。
ショールームで見積りを取ってもらおうと思いましたが、朝日ウッドテックではショールームで見積りを出すのではなく、県民共済住宅の打ち合わせの時に設計士さんから入れたい製品を発注して貰うというやり方でした。
帰り際に最新版のカタログやオプションの床材3種類のサンプルとthe wallで気になっている樹種のサンプルを頂いたのでthe wallのどの樹種にするかじっくり検討したいと思います。