当サイトの県民共済住宅に関する情報は2021年9月契約、2022年4月引き渡し時点での情報を元に記載されています。

当時と現在とで仕様やルール、価格などの前提条件が異なり、記事の内容が間違っている可能性があるのでご注意ください。

県民共済住宅という埼玉県内のローコスト住宅メーカーで最大限「高気密高断熱住宅」に近づくように施主自身が勉強しながら注文住宅の家づくりを行い、2022年4月末に家の引き渡しを受けてUA値0.41(6地域、断熱等級6)、C値1.02の一応高気密高断熱と言える住宅が完成し、新居に住み始めて2年が経ちました。

家の断熱には力を入れたので2021年契約当時県民共済住宅のオプションにあった断熱材のグレードを上げる高断熱仕様オプションは当然入れて、YouTubeやブログ、書籍等で断熱、気密周りを勉強しながら施工中も監督や現場の大工さんに許可を得て気密テープで気密施工を施主DIYしました。

断熱と気密に関わるオプションにお金をかけた事もあり、以前住んでいた1997年位に県民共済住宅で親が建てた実家と比べると快適性は全くの別物で暑くもなく寒くもないので非常に快適で満足していますが、そこまで断熱や気密にこだわっても実際に住んでみないと想像出来ないような断熱が必要だと思われる箇所があったので記事で紹介します。

壁、床(基礎)、天井(屋根)の断熱は出来るだけお金をかけた方が省エネかつ快適になる

2021年契約当時の高断熱仕様オプションの壁の断熱材はR3.1のアクリアネクストアルファ
2021年契約当時の高断熱仕様オプションの壁の断熱材はR3.1のアクリアネクストアルファ

もしこれから家づくりをするなら家の断熱には予算が許す限り出来るだけ断熱を強化すると夏冬快適な家に出来る可能性が高まります。

私の家はさいたま市(地域区分は6地域)にUA値0.46以下のHEAT20 G2レベル及び断熱等級6をクリアしたUA値0.41の断熱性能があります。

断熱がしっかりした家に住んでみると夏冬の快適さが以前住んでいた25年以上前に県民共済住宅で建てた実家(低断熱住宅)とは全然レベチで異なり、同じ気温でも涼しさ、暖かさの質が違うというか、寒い冬や暑い夏でも家の中だけ季節が春秋で停まっているような感じの快適さです。

家の断熱に関しては国の断熱基準も年々高くなってきているので断熱性能は出来るだけ上げておいた方が良いのは当然なので誰でも知っているレベルの話だと思うのでこの記事では深くは掘り下げません。

私の家の断熱材や各部位の詳細な断熱性能は過去記事の「県民共済住宅で実際に契約した間取りのUa値を自分で計算しました」を見てください。

ハニカムシェードなら安価に窓の断熱効果を向上出来ます

リビングの窓に無印良品のハニカムシェードを設置しました
リビングの窓に無印良品のハニカムシェードを設置しました

二重窓より安価な窓の断熱対策としてはハニカムシェードを窓に付けると結構な断熱効果があり窓際の寒さが和らぎますが、ハニカムシェードを付けた窓は室内の暖気をハニカムシェードでシャットアウトする分、室内の暖気が窓の表面まで届かずに窓の表面温度が下がるので結露しやすくなるという欠点もあります。

ハニカムシェードは窓枠の幅、高さより若干大きいサイズを選ぶと冷気や暖気をシャットアウトしやすいのと、窓より大きなハニカムシェードを下げていると窓が大きいと錯覚するメリットも期待できます。

ハニカムシェードは冬もそうですが夏の暑さを和らげるのにも効果的なので小さめでカーテンがない箇所の縦すべり出し窓やテラスドア、勝手口等に設置すると効果大です。

写真のリビングは窓からカーテンレールを若干離して「窓|ハニカムシェード|リネンカーテン」という感じの配置にしていますが、これは中々良いアイディアでした。

給湯用の配管を断熱強化すると捨て水が減りお湯がすぐ出て省エネかつ節水出来て快適になる

基礎工事が終わった後の写真で赤いのが薄い断熱材が巻かれたお湯の配管
基礎工事が終わった後の写真で赤いのが薄い断熱材が巻かれたお湯の配管

私は家の断熱には力を入れましたが、実はそれ以外の断熱ポイントで見落としがありました。

2年近く新居に住んでいますが、地味に不満というか後悔ポイントなのが蛇口をひねってからお湯が出てくるまで時間がかかることです。

私の家は2階リビングで2階にユニットバス含む水回りがあるので配管が長くなり1階に水回りがある家よりも余計に配管が長いので蛇口やシャワーからお湯が出てくるまで時間がかかるので結構な量の捨て水が毎回発生します。

県民共済住宅では配管に断熱材が巻かれていますが、配管の断熱材の厚みはせいぜい1cm程度で壁の断熱材は10倍の10cm、天井の断熱材は20倍の20cmもの厚みがある事を考えると1cm程度の厚みでは焼け石に水程度の効果しかありません。

そして県民共済住宅は床断熱工法なので配管がある基礎の上は断熱エリア外の無断熱空間と言うか普通に家の外なので、断熱エリア内に配管がある基礎断熱工法の家よりもお湯が冷めやすいという地味に気づかない欠点があります。

後は対処療法的になりますが、洗面所にオプションの電熱ヒーターを設置してオプション代と電気代はかかりますが蛇口をひねってすぐにお湯が出るようにしても良かったと思います。

エコキュート(給湯器)の配管周りも断熱強化した方が良さそう

断熱が不十分なエコキュートの配管
断熱が不十分なエコキュートの配管

冬場のエコキュートの消費電力はかなり大きく、私の家だと毎日5〜7kW位エコキュートの湯沸かしに使われていて電気代も馬鹿にならないのでエコキュートも断熱強化出来るならしておきたい箇所の筆頭と言えます。

エコキュートの配管カバーを外すと配管が見えますが、配管部分の断熱が甘い箇所があったのでDIYで断熱補強しました。

特に気になったのが配管の付け根の金属パーツで、金属は特に熱を通しやすい素材で熱損失が大きい箇所にも関わらず金属部に断熱材がないことでした。

DIYで配管用グラスウール断熱材を巻いてみました
DIYで配管用グラスウール断熱材を巻いてみました

後は配管の断熱材が付け根部分の所に隙間がある箇所があったのでそこにグラスウールを詰めました。

ここのヒートポンプユニットの配管周りの断熱を強化する事でヒートポンプユニットから貯湯タンクへ送る熱損失が少なくなりエコキュートの熱効率が上がり消費電力を抑える効果が期待できると思いましたが、実際にやってみたところ効果があったのか給湯器のお湯の減り方がマイルドになり、シャワーの湯温が若干高くなったように思えます。

エコキュートの配管断熱強化DIYについては別記事の「電気代と水道代を下げたいならエコキュートの配管も断熱しよう」に詳しく載せてあります。

エアコンの配管も断熱強化すれば節電になる

一見なんの問題も無さそうなエアコンの室外機
一見なんの問題も無さそうなエアコンの室外機

エアコンの節電対策と言えば冬なら設定温度を下げて夏なら設定温度を上げるとか定期的にエアフィルターを清掃するとかその程度ですが、快適性を犠牲にしてある程度我慢する小手先だけの節電以外にも効果的な節電対策がありました。

サーモグラフィーで撮影するとエアコンの室外機の配管で熱損失が発生している
サーモグラフィーで撮影するとエアコンの室外機の配管で熱損失が発生している

エコキュートのヒートポンプユニット(室外機)からの配管から熱損失があるということは、エコキュートと同じ様にヒートポンプユニット(室外機)があるエアコンでも同じことが発生しているのではと思い暖房運転中のエアコンの室外機をサーモグラフィーで撮影してみたところ、やはり同じようにエアコンの室外機と室内機を結ぶ配管で熱損失が発生していたのでここも同じように配管の断熱を強化する事で熱損失が減り、エアコンの運転効率が上がって消費電力が抑えられて電気代節約に繋がると思います。

今回エコキュートの断熱強化のためサーモグラフィーでエコキュートの室外機を撮影したからこそ気づいたエアコンの節電テクニックなので一般的にはあまり知られていない方法だと思いますが、この方法なら夏冬有効かつ最初の断熱DIYだけすれば後は何もする必要がないので断熱DIYする価値はあると思います。

エアコンの配管カバーは見た目を良くしつつ配管の熱損失を減らせるので付けた方が良い

エアコンの配管カバー
エアコンの配管カバー

エアコンの仕組みは室外機のフィンで空気中の熱を取り込み、室外機のヒートポンプユニットで熱を集めて集めた熱は室外機と室内側のエアコン本体間の配管を通じて室内側のエアコン本体へと伝わってその熱をエアコン本体内部のシロッコファンを回して室内へと空調された空気を送風するという感じなので、配管で熱損失があればその分エアコンの効率が悪くなって消費電力が増えて電気代が上がるので地味ですが対策しておいた方が良いと思います。

私の家では見た目のためにエアコンの配管カバーを付けていますが、テープをぐるぐる巻きにする施工だと配管に直接風が当たって配管の表面から熱が奪われてしまいますが、配管カバーがあると配管カバー自体に断熱性能はないものの、配管に直接風が当たらないのである程度熱損失は抑えられると思います。

サーモグラフィーの画像でも配管カバー無しのところよりも配管カバーのある箇所の方が熱損失が少ないので配管カバーも地味ですが僅かだけ節電効果はあると思います。

第3種換気の給気口が無断熱だと結露する

第3種換気で断熱材が入っていない換気口だと冬に結露しやすくなります
第3種換気で断熱材が入っていない換気口だと冬に結露しやすくなります

第3種換気システムの給気口が断熱材が入っていないタイプだと冬の寒い時期に結露してしまいます。

第3種換気システムの給気口は外気を直接取り込む所なので冷たい外気が流れ込んでくる換気口の蓋に断熱材がないと蓋の表面温度が下がり結露しやすくなります。

特にそれなりに高気密高断熱住宅でエアコンで室温を高くキープしつつ、加湿器でしっかり加湿して相対湿度を50%位に保っていると寒い日に結露が発生すると思うので地味に注意が必要です。

私はこれまで換気システムがある家に住んだことがなかったのでまさか換気口の蓋が結露するなんて家づくり中には想像も出来ずに全く対策も出来ませんでした。

換気口の結露対策は結露防止タイプ(断熱タイプ)の換気口を選べば多分OK

2021年契約の県民共済住宅の標準仕様で使われていた換気口は断熱材が入っていない普通の換気口だと思いますが、断熱材が入っている結露防止タイプの換気口も実は普通に存在しています。

県民共済住宅でも取り扱いがある建材メーカーのダイケンだと「大建工業 エアスマート 自然給気口11型結露防止 SB0416-13」という物が結露対策で断熱材が入っている給気口なので県民共済住宅で家を建築中の方は監督との交渉次第で有償でこの換気口に変更できる可能性もあるかもしれませんが、普通に変更不可ですと断られる可能性もあります。

引き渡しの後にひと冬過ごしてみて換気口の結露が気になるならこういう結露防止タイプの換気口をAmazon辺りで購入し、DIYで交換するのもありかもしれません。

結露防止タイプの安いものだと「ナスタ ポレット(S) アレルフィルター・断熱材付仕様」という換気口がAmazonで2千円位から購入できるのでやる気さえあれば交換のハードルはそこまで高くないと思います。

換気口はそのままで結露対策するなら蓋に断熱材を追加する

県民共済住宅(2021年契約)の換気口の蓋の裏側
県民共済住宅(2021年契約)の換気口の蓋の裏側

もし換気口を結露防止タイプに取り替えずに今ある換気口で結露対策を行うなら換気口の蓋の裏側もしくは表側に1〜2.5cm位の厚みの断熱材を貼ると結露しにくくなると思います。

過去記事の「第3種換気の給気口が結露するので断熱材を入れて結露対策しました」で実際に発泡ウレタン断熱材を吹き付けて結露対策してみて効果がありました。

玄関は断熱材を追加する余地がある

玄関周りは玄関ドア、玄関土間と家中で一番断熱が弱い箇所
玄関周りは玄関ドア、玄関土間と家中で一番断熱が弱い箇所

私の家の玄関ドアは2021年契約の県民共済住宅標準仕様のYKKAPのヴェナートD30 D2タイプの窓なしタイプなので熱貫流率1.79と窓で言うと樹脂サッシのペアガラスとアルミ樹脂複合サッシのペアガラスの間位の断熱性能なのでそれなりに高断熱なドアと言えますが、それでもサーモグラフィーで見るとかなり低温です。

玄関の間取りは玄関と居室へと繋がる階段ホールの間に引き戸の室内ドアを設置して玄関を風除室に見立てて空間を区切っていて、玄関との仕切りの引き戸は閉めっぱなしで冷暖房の空気は玄関に行かないようにしている事もあり冬の寒い日の朝だと15℃近くまで冷え込みます。

玄関ドアは内側(室内側)にネオマフォームやスタイロフォームの様な板状の断熱材を切り抜いて両面テープ等で貼って固定し、そのままだと見た目が残念なドアになるので断熱材の表面に何か壁紙だったりシール等を貼ってカモフラージュするのが良さそうです。

玄関土間もネオマフォームやスタイロフォームの様な板状の断熱材を敷いてその上にオフィスで使うようなフロアタイルやIKEAのルッネンの様なベランダ用のフロアタイルを敷くのも面白いと思います。

ただ、その場合は段差が出来てしまうのであまり分厚い断熱材は敷けないと思います。

上がり框の下や壁の下などの玄関土間の立ち上がり部分も県民共済住宅の様な床断熱工法の家だと断熱材が全く入っていない無断熱の箇所になるので基礎のコンクリートの熱がそのまま伝わってきてしまいます。

それを改善するにはフェノールフォーム系の板状の断熱材を両面テープ等で玄関土間の立ち上がり部分に密着させて、見た目は断熱材の上に何かを貼ってごまかすのが良いと思います。

玄関土間の断熱材は分厚いと段差になったり悪目立ちするので可能ならスタイロフォームIBの様な熱伝導率0.036程度の断熱性能が低いものではなく、ネオマフォームの様な熱伝導率が0.020位ある高性能な断熱材を選ぶと断熱材を薄くしても断熱効果が出やすいです。

天井断熱工法なら屋根裏へと繋がる天井点検口は高断熱タイプを選ぶべき

天井断熱工法の最上階の天井点検口は断熱の穴になりやすい
天井断熱工法の最上階の天井点検口は断熱の穴になりやすい
無断熱タイプの天井点検口は見ての通り断熱性能も気密性能も問題外
無断熱タイプの天井点検口は見ての通り断熱性能も気密性能も問題外

天井断熱工法では断熱ラインが最上階の天井になりますが、天井には屋根裏にアクセスするための点検口を設ける必要があります。

2021年当時の県民共済住宅では高断熱仕様オプションを導入しても天井点検口は通常のタイプで上の写真の用に隙間があり、気密性能も断熱性能も皆無な物が使われています。

このタイプの天井点検口で気密性能を確保しようとするとどうしても天井断熱の断熱材を気密テープで止めて、屋根裏に出入りする際にテープを切断もしくは剥がしてから屋根裏に入り、屋根裏から出るときには気密テープを貼り直すみたいな事をしないと気密性能と断熱性能を確保出来ません。

最上階の天井点検口は気密、断熱の弱点なのでもし1〜2万円程度の差額で高気密・高断熱タイプの天井点検口に変更できるなら絶対に変更すべきです。

床断熱工法なら床下点検口は高断熱タイプを選ぶべき

高断熱仕様オプションの床下点検口
高断熱仕様オプションの床下点検口

2021年契約時点の県民共済住宅では床下収納がある床下点検口は標準仕様だと断熱材が入っていないタイプだと思いますが、当時はオプションの高断熱仕様を選択すると床下点検口も高断熱タイプの床下点検口になりました。

床下点検口は何も指定しないとユニットバスの入口付近に設置されると思いますが、ユニットバスの入口付近は入浴前に裸になる場所なので本来一番暖かくしたい場所ですが、無断熱の点検口だと寒さを感じる可能性が高いと思います。

最後に

県民共済住宅はローコストの注文住宅メーカーですが、断熱や気密に関してはそこまでレベルが高いわけでは無いのでどうしても粗が目立つ事もあります。

知っていたところでどうにも出来ない部分もありますが、住んでみないと気づかないような部分を予め知っておくことでなんとか改善出来る部分もあると思います。

盲点だったのは断熱すべき箇所は空調された空気と外気の境目だけだと思いこんでいましたが、実際は空気以外のお湯の配管周りだったり、エアコンやエコキュートのヒートポンプ機器のヒートパイプ周りも断熱材の性能や施工品質が不十分でした。

断熱に関しては現状やり過ぎて困ることは無いと言うか、県民共済住宅レベルのZEH〜断熱等級6レベルの断熱性能だとやり過ぎてもまだ足りない位ではあるので標準でも悪くはないですが、予算が許すなら断熱にはしっかりお金をかけると住んでからの満足度が上がると思います。