県民共済住宅で家を建てる際に2ボウル(ダブルシンク)の洗面化粧台を入れようと各社ショールームに行って来ました。県民共済住宅では洗面化粧台は標準のLIXILかパナソニック以外にも個別見積りという形で県民共済住宅で取扱のある水回りメーカーの洗面化粧台を入れることが出来る様なのでLIXIL、パナソニックの他にタカラスタンダード、TOTOのショールームで実物を見てきました。

2ボウル洗面台があると朝なんかの忙しい時間帯に待ち時間が無くなり結構捗ります。初めて2ボウルの洗面台があるホテルに泊まった時は洗面台がもう一台あるとこんなに便利だったのかと使ってみて衝撃を受けました。

県民共済住宅で入れられる2ボウルの洗面化粧台はLIXIL、パナソニック、TOTO、タカラスタンダードと4社で取扱がありますが、今回はタカラスタンダードの2ボウル洗面台について詳しく調べて行きます。

タカラスタンダードの洗面化粧台の最高峰モデル、エリーナ

タカラスタンダードのエリーナ
タカラスタンダードのエリーナ

タカラスタンダードではエリーナやファミーユ、オンディーヌ等の洗面化粧台がありますが、2ボウルの洗面化粧台は最高峰モデルのエリーナのみの取扱になります。エリーナで2ボウル(ツインボウル)の取扱があるのが間口165cmと150cmの2つのサイズです。

タカラスタンダードのWEBサイトやカタログからエリーナのツインボウルプランの特徴をピックアップしてみました。

価格については165cmの一体型カウンターの2ボウル洗面台を基準にしています。理由は県民共済住宅で2ボウル洗面化粧台を取り扱うの各社の共通サイズが165cmしか無かったのでサイズを合わせると比較検討が簡単になるからです。

  • カウンター材が標準でクォーツストーン
  • キッチンと同じく洗面台でもホーローを使用
  • 定価が他社製品よりも安め
  • デザインは他社よりも若干古臭い
  • 全面フラットな一面鏡が選べない

カウンター材が標準でクォーツストーン

エリーナの新色のマルキーナブラックの扉パネルとブランソルベのクォーツストーンカウンター
エリーナの新色のマルキーナブラックの扉パネルとブランソルベのクォーツストーンカウンター

エリーナではツインボウルタイプ以外では人造大理石かクォーツストーンカウンターが選択出来ますが、ツインボウルタイプはクォーツストーンカウンターしか選択肢がありません。

一般的にはクォーツストーンの方がポリエステル系の人造大理石やアクリル系の人造大理石よりもハイグレードで、エレーナで人造大理石とクォーツストーンが選べる165cmのフラットカウンターのセンターボウルプランの場合、カタログでは洗面下台が人造大理石だと243,200円、クォーツストーンだと330,800円と87,600円も違ってきます。

洗面ボウルの素材はアクリル人造大理石でポリエステル系の人造大理石よりも良いものです。

ちなみに165cmのフラットカウンターのツインボウルプランの洗面下台はクォーツストーンカウンターで402,000円です。結構高いですが、これでも他メーカーのキャビネット付き2ボウル洗面台のカウンター部分の定価と比べるとかなり安いです。

クォーツストーンカウンターはキラキラしていて質感や見栄えが抜群に良いので最安の構成でプランを作っても安っぽくはならないはずです。

キッチンと同じく洗面台でもホーローを使用

タカラスタンダードと言えばホーローです。ホーローは鉄にガラスの釉薬をコーティングしているので耐久性も非常に高く、更に油汚れにも強く質感も高いのでホーローは優れた素材だと思います。マグネットがつくのも地味ですが良い点です。

タカラスタンダードの洗面台はキッチンと同じくホーローで作られているので耐久性や質感も高いです。ホーロー独特のテカリの様な質感は若干クセがある気がしますが、それでも他社の洗面台のパネルで使われているメラミン化粧板のパネル辺りと比べると耐久性もそうですが質感でもホーローの方が勝っていると感じます。

タカラスタンダードの洗面台を入れる場合、オプションでホーロークリーン洗面パネルが選べます。パネルの価格も8,400円からと導入しやすい価格のオプションなのでこれを壁に貼り付ければ壁への水はねも心配無くなるのが良いですね。

定価が他社製品よりも安め

2ボウルの洗面化粧台は標準仕様で100万円を超えてくるメーカーも何社かありますが、タカラスタンダードはカタログの間口165cmフラットカウンターで3面鏡が2つ付いたプランでも715,100円とかなり安い価格の設定になっています。

この715,100円の構成でも3面鏡+3面鏡の20万円以上する鏡が付いているので鏡の部分を変更するだけで15万円近く下げられる感じでした。タカラスタンダードのエレーナの場合、最低でも引き出しの面材がホーローでカウンター材もクォーツストーンなので、安い素材を使って価格を下げているわけではなく、良い素材を使って価格を抑えているのが素晴らしいです。

デザインが他社と比べると若干古臭い

これは私の主観ではありますが、エリーナのデザイン面は高級感はあるものの、若干バブリーな香りがして古臭く感じる気がします。パナソニックのラシスやTOTOのエスクアと比べるとスタイリッシュさでやや負けているかなという印象です。

間口が165cmのモデルだと引き出しが真ん中の部分ではなく90cmと75cmの部分で分かれていて左右対称ではない点もデザイン面でマイナスに働いている気がします。

全面フラットな一面鏡が選べない

他社の2ボウル洗面化粧台では鏡の選択肢に全面フラットな1面鏡がありますが、タカラスタンダードの洗面台では間口120cm以下でないと全面フラットな一面鏡が用意されていませんでした。つまり、2ボウル洗面台の間口が150cmと165cmの2種類しかないので全面フラットな一面鏡が選べないのが痛いです。

タカラスタンダードの2ボウル洗面化粧台で入れられる鏡はフェイスクリアミラー(3面鏡+3面鏡)でも大型ミラー(ショートミラー含む)でもどちらもくもり止めコーティングがされています。

鏡をタカラスタンダードで買わずに他社の一面鏡を入れられればこの問題は解決出来るのですが、県民共済住宅でそういう事が出来るのかはわかりません。【追記】私の担当の外部設計士さんに鏡だけパナソニックの2ボウル洗面台のラシスの1,650mmの一面鏡を入れられるか聞いた所入れられるとの事でした。私はカウンター部分がタカラスタンダードのエリーナで鏡だけパナソニックのラシスの一面鏡という組み合わせにしました。

後日タカラスタンダードのショールームで確認した所、鏡なしでカウンター部分と水栓だけでも洗面化粧台は導入可能との事なので私は鏡無しで見積りをお願いしました。

三面鏡の場合は鏡の部分の凹凸が無くなりフラットになりますが、ダブル3面鏡しか選択出来ないので鏡だけで20万円以上してしまいます。

定価ベースだと2ボウル洗面台の中ではコスパ最強か

エリーナの場合、165cmのカウンターとキャビネットでグループ1の扉パネルだと402,000円でグレードの高いグループ2の扉パネルだと429,000円、標準品の水栓が24,600円(水栓を変更する場合は14,400円〜49,500円)×2でミラーがフェイスクリアミラー(3面鏡+3面鏡)が233,500円で手元照明付きだと248,500円かくもり度目コーティングが付いた大型ミラーが93,400円で選べて、大型ミラーの高さが15cm短くなったショートミラーも93,400円と大型ミラーと同額で選べます。その他に細かい部材等の追加があるので数千円〜数万円位高くなる可能性がありますが、それでも定価ベースで402,000+24,600+24,600+93,400=544,600円(税抜き、施工費等別途)で2ボウル洗面台が購入出来ます。

他社の2ボウル洗面台は構成を最安で組んでも60〜80万円台になってしまうことを考えるとエレーナのツインボウルプランは破格と言えるのではないでしょうか。しかも素材もクォーツストーンにホーローパネルで他社のポリエステル系人工大理石カウンターとメラミン化粧板のパネルよりハイグレードです。価格面でも素材のグレードでも他社を圧倒しています。

県民共済住宅で取扱いのあるメーカーで定価ベースのエリーナより安く2ボウル洗面台を入れるとなるとリクシルのルミシスで1面鏡を選ぶかパナソニックのラシスでキャビネットを無くして鏡を一面鏡にする位しか太刀打ちできないと思います。両社ともポリエステル系人工大理石カウンターなのでクォーツストーンカウンター+アクリル系人造大理石ボウルのエリーナと比べると素材のランクが2ランク位落ちます。

私は2ボウル洗面化粧台の中でこのエレーナが最有力候補だと考えています。大型ミラーが正直気に入りませんが、いっそ鏡を除いて402,000+24,600+24,600=451,200円(税抜き、施工費等別途)でカウンターと水栓だけ購入してミラーは別途導入しようか迷う所です。後日タカラスタンダードのショールームで質問した所カウンターと水栓だけでも導入可能との事なのでミラーは別途手配することにしました。

ミラー無しの構成で県民共済住宅に届いた見積価格は約44万円でした。県民共済住宅に限らずタカラスタンダードは割引が殆ど無いとネット上で言われていますが給排水工事込でほぼ定価でした。