県民共済住宅で使える吹き抜け部分の手摺をリストアップしてみました。主に2階や3階の吹き抜け部分の手摺や、階段の上の階の吹き抜け部分の手摺の事です。
私は吹き抜けは設けませんが、2階リビングで階段部分がリビングに直結するような間取りなので階段の上階部分の壁を普通の天井までの壁にするか、途中までの高さの腰壁にするか、壁ではなく吹き抜け用の手すりを設置するかの3択になりましたが、開放感を重視したいので吹き抜け部分の手すりの導入を考えています。
吹き抜け部分の手すりはオプションの設定がなく個別見積りになってしまうのでどのメーカーのどの手すりが使えるのかのまとまった情報がネット上に見当たらなかったのでこの機会にまとめてみました。
標準は腰壁
県民共済住宅で吹抜け部分に開放感を出そうとなると標準では腰壁になります。腰壁の場合は余計な費用がかからないというメリットがありますが、視界が腰壁に遮られてせっかく作った吹抜け部分の開放感が半減してしまいます。
腰壁で開放感を出すにはスリットを入れる(穴を開ける)方法があります。スリットを入れる工賃が発生しますが低コストである程度の開放感は出すことが出来ます。スリットの幅は11cm以内にしないといけないと担当の設計士さんに言われました。
腰壁にスリットを入れる以外で吹き抜け部分の腰壁を有効活用するアイディアとしては腰壁にニッチを作ってその部分をマガジンラックや本棚にするのも実用的でありだと思います。
開放感を重視するなら手すりは必須
スリット入りの腰壁で出せる開放感では物足りないなら吹き抜け部分の手すりを入れるしかありません。手すりは金属製のパネルタイプの手すりやスケルトンタイプの手すりの他に木の手すりも使えます。
吹き抜け部分を壁にせずに手すりにすることで下の階により多くの光が届いて明るくなるので階段の上階部分が手すりになっていれば普通の階段よりも明るくなりそうです。
県民共済住宅では工程管理の都合上床板を貼るのが一番最後になり、その関係でこういった手すりはフローリングの上に直接設置が出来ないので腰壁の様な感じで手すりを設置する所に壁をほんの少し立ち上げてその上に手すりを設置する感じになるとの事でした。
金属タイプの吹抜け手すり
南海プライウッドのルミスト
南海プライウッドのルミストというアルミ階段のシリーズの上階用アルミ手摺が吹き抜け部分に使えます。パネルの素材はデザインによって異なり、ポイントタイプがポリカーボネートでフレームタイプがアクリルです。パネルの色は透明のクリアと半透明のスモークが選択出来ます。
カタログを見ると一通り必要な部材がセットになっていてわかりやすい価格設定になっています。デザインと色によって価格が異なりますがフレームタイプだと幅910mmで6万円台とこのタイプの手すりの中では定価ベースで一番安いです。ポイントタイプだと10万円台になってしまうので下記のYKKAPの手すりよりも割高になります。
YKKAPのレイスルー手すり
YKKAPにもアルミインテリア建材のレイスルー手すりがあります。パネルは透明と型ガラスのような半透明のガラスカラーマット調から選択出来ます。パネルの素材は両方共アクリルです。
カタログを見てみるとデザインと長さによって価格が変わりますがYKKAPの手すりはワンプライスでシンプルな価格設定になっています。長さによって価格が変わりますが、3尺でフレームタイプが84,100円で6尺で136,300円と長さが長くなれば長くなるほど割安感が出るような価格設定ですね。ドットポイントのデザインだとYKKAPのレイスルー手すりの方が南海プライウッドよりも定価は安いです。
ダイケンのオープンアルミタイプの吹抜け手すり
ダイケンのオープンアルミタイプの吹抜け手すりも県民共済住宅で導入出来ると思います。パネルは透明のクリアタイプか半透明のマットタイプから選べます。パネルの素材は両方共アクリルです。
DAIKENの手すりはカタログを見ると価格設定が細かい部材別になっていてセットにすると割高になる印象です。デザインも南海プライウッドのポイントタイプやYKKAPのドットタイプとほとんど変わりませんが定価ベースの価格的に両社よりも高いのでわざわざこの手すりを選択する理由は薄いのかもしれません。
LIXILのオープン用手すり(金属タイプ)のパネルタイプ
LIXILのオープン用金属手すりも県民共済住宅で採用できると思います。パネルは透明と半透明(マット)と透明ブラックの3色から選べてパネルの素材はどれもアクリルです。
カタログを見ると価格が非常に高いですね。ですがリクシルにはこれとは別のもっと安い手すりが存在します。
LIXILのビュライ・アルミ手すり
LIXILにはビュライ・アルミ手すりという手すりもあります。こちらの手すりは上のオープン用金属手すりと似ていますが価格がこちらの方が圧倒的に安いのが特徴です。パネルの大きさが500ピッチと900ピッチで異なる他、パネルの種類も面材パネルタイプか格子パネルタイプの2つがあります。面材パネルの素材はアクリルで色は上の写真の様な半透明の「透明(片面マット)」のみです。
アルミ手すりはベースが側付けと床置きタイプの2種類がありますが、県民共済住宅で側付けタイプは使えるかがわからないので床置きタイプのカタログの画像を用意しました。
カタログの価格を見ると面材パネルタイプの定価はYKKAPよりも少し高いですが、メーカー毎に掛率が異なるので実際の価格だとこちらの方が安かったという事もあり得るので少しでも気になるならショールームで見積りを作ってもらうと良いと思います。
格子パネルタイプは定価ベースだと最安値クラスの価格帯で特に2スパンや3スパンと量が多くなるとより割安になっています。ただ、この手すりは柱部分のカラー設定がシルバー1色だけなのでシルバー以外の色が良いなら最安値クラスのこの手すりは使えません。
ウッドワンのデザイン階段Lightの手すり
ウッドワンのデザイン階段Lightでも吹抜け用の手すりがありました。これは階段カテゴリーの部材なので吹抜け部分だけに使用できるかはちょっとわかりませんが一応リストアップしてみました。
カタログを見るとセットでの価格表示がなく、アルミ子柱と手すり部分の木材の組み合わせになります。アルミ子柱が何本必要になるのかがカタログを見ただけではわからないのでこの手すりを入れるならウッドワンのショールームもしくは設計士さんに見積もりをお願いしてもらって確認する必要がありそうです。
ウッドワンのスチールフラットバー手すり
このウッドワンの手すりは上記のデザイン階段Lightと違い手すり部材カテゴリーの部材です。このスチールフラットバー手すりはデザイン的にアイアン手すりっぽい感じでとてもオシャレです。こういう隙間が大きい手すりは小さい子供がいる場合に転落リスクがありますが専用の転落防止ネットもウッドワンのカタログ上にあったので必要なら転落防止ネットもセットで見積りを作ってもらうと良いと思います。
カタログの価格設定は部材別になっていて一応セットでの価格がありました。定価ベースだと1スパンで155,000円と結構高額です。
朝日ウッドテックの銘木無垢手摺(オープン階段手摺)
朝日ウッドテックのAndMoreシリーズの銘木無垢手摺(オープン階段手摺)は子柱がアイアンで手摺部分が銘木の無垢材になっているとても高級感のある手すりです。ライブナチュラルプレミアムのAndMoreシリーズなので床材をオプションで朝日ウッドテックのライブナチュラルプレミアムシリーズを導入するならこの手すりもセットで導入すると見た目の統一感と高級感が出てきそうです。ただ、非常に高額な手すりなので予算に余裕がないと手が出ませんね。
カタログの価格を見ると910mmで20万円超えという高価格になっています。これもセット価格ではなく部材別で価格が異なるので設計士さんに見積りを作ってもらう必要があります。
木の手すり
ウッドワンの親柱・子柱・手すり
県民共済住宅の木を扱う部材メーカーと言えばウッドワンですが、ウッドワンでも親柱・子柱・手すりという木質の手すりが吹抜けの手すりとして使えます。
カタログを見ると価格は個別の部材を組み合わせるタイプでセット価格ではありません。実際にどの材料をどれ位使うかは見積りを取ってみないとわからないです。
私の担当の設計士さんにどの手すりが一番安いか聞いてみた所、このウッドワンの木の手すりが定価ベースの価格はわからないけれど県民共済住宅に上がってくる見積もりの金額は安いとの事でした。
ダイケンのスタンダードタイプの吹抜け手すり
ダイケンでもスタンダードタイプの吹抜け手すりという木の手すりの取扱があります。デザインは写真の他にも幾つかありました。
カタログの価格を見る限りだとダイケンの金属製の手すりよりはかなり安くなっています。ただ、価格がセットでの価格ではなく部材単品を何種類か組み合わせないと価格がわからないので見積りを作ってもらう必要がありそうです。
LIXILのオープン用木質手すり
リクシルもオープン用木質手すりという木の手すりがラインナップにありました。カタログを見ると価格が部材毎に別れているタイプなので実際の費用感は設計士さんに見積りを作ってもらわないとわかりません。
最後に
こうして見てみると吹き抜け部分の手すりと言っても様々な選択肢がありました。他にもパナソニックにも使えそうな手すりがありましたが、私の担当の外部設計士さんにパナソニックの手すりが使えるか聞いてみた所、パナソニックは使えたかなー?ちょっとわからないとの事だったのとカタログを見た限り価格が高そうだったので掲載しませんでした。
こうして見ると吹き抜け用の手すりは定価だと全体的に非常に高いです。ただの手すりが何故こんなに高いんだと思ってしまう位の価格設定なので予算に余裕がないと吹き抜け部分に手すりを入れるのは大変です。大きな吹き抜けを作る予定の人は吹き抜けの手すり代が意外と高いので注意が必要です。
これらの価格は定価なので実際の価格は見積りを取ってみないとわかりません。メーカーによって掛率が異なると思うので定価が高くても意外と割引率が高く実際の価格は安かったり、定価が安くても割引率が低くてそれ程安くなかったりという事もあり得るので幾つか見積りを出してもらう必要がありますね。
私も1,820mmの手すりを階段上階の左右2箇所に入れたいと思っているのですが、こうして吹き抜け用の手すりをリストアップしてみると予想外にお金がかかりそうなので腰壁にしようか開放感のために手すりを死守しようか非常に悩ましいです。