当サイトの県民共済住宅に関する情報は2021年9月契約、2022年4月引き渡し時点での情報を元に記載されています。

当時と現在とで仕様やルール、価格などの前提条件が異なり、記事の内容が間違っている可能性があるのでご注意ください。

家を建ててから2年が過ぎ、ブログ記事を書こう書こうと思いつつ気がついたら2024年が終わり2025年になってしまいました。

県民共済住宅で最大限高気密高断熱住宅に寄せて建てた家は夏でも冬でも非常に快適です。

特に良かったのが冷暖房計画と言うかエアコンの配置を全館冷暖房前提にして玄関以外の家中をほぼ一定の室温にしているため、この時期でもトイレも寒くなければ脱衣所や風呂場も寒くないので家中どこでも快適です。

暖房器具はエアコン2台(1Fに寒冷地仕様の6畳用、2Fに8畳用)のみで設定温度は24℃か23℃で建坪35.7坪(約70畳)の総2階で換気システムは第3種換気の玄関ホールを除く家中を暖房していて、一番寒い寝室でも21℃、リビングは24〜26℃位の室温を一日中キープしています。

それに加えてオール電化住宅で給湯はエコキュートで更に自家用車が三菱自動車のアイミーブMという軽のBEVなので電力を使いまくる生活をしている我が家の2024年の年間電気代と電力使用量を公開します。

自宅のスペック

  • 2021年契約の県民共済住宅で高断熱仕様オプション
  • 自宅はさいたま市(地域区分は6地域)
  • UA値は0.41(断熱等級6、HEAT20 G2)
  • C値は1.02
  • 総2階の建坪35.7坪(118.4m2
  • 旗竿地で1階南側の日射取得が出来ない
  • オール電化住宅で給湯はエコキュート
  • 冷暖房はエアコン2台(1Fは寒冷地仕様の6畳用、2Fは8畳用)での全館冷暖房(夏冬は24時間つけっぱなし)
  • エアコン以外の冷暖房器具はなし
  • 5.1kWの太陽光発電
  • 車は三菱自動車のアイミーブM(軽のBEV)で年間走行距離は5,000〜7,000km程度

上記の家に大人2人、子供2人で生活しています。

契約している電気料金プランは東京電力エリアのEVオーナーが契約できる(2025年1月現在は新規申し込みを停止しているようです)まちエネの「毎晩充電し放題!プラン」の60A契約になります。

暖房運転時のエアコンの温度設定は1Fの寒冷地仕様の6畳用エアコンが23℃、リビングがある2Fの8畳用エアコンが24℃設定で風向きは真下ではなく中央付近、風量も中間位で設定しています。

2024年の月別電気代

2024年の電気代(右軸折れ線グラフ)と電力使用量(左軸棒グラフ)
2024年の電気代(右軸折れ線グラフ)と電力使用量(左軸棒グラフ)

上の画像は契約しているまちエネのサイトで取得した2024年の電気代と電力使用量のグラフです。

電気代は折れ線グラフで右側の軸、電力使用量は左側の軸の棒グラフになります。

前年よりも電力使用量が増えているのはEVの走行距離が増えたのが主な原因だと思います。

2024年の売電金額は69,071円でした(FIT価格は17円/kWh)
2024年の売電金額は69,071円でした(FIT価格は17円/kWh)

そしてこちらは東京電力パワーグリッドのサイト上の太陽光発電の売電金額になります。

年間で69,071円、月平均だと5,756円の売電収入がありました。


[A]
電力使用量
[B]
電気代
[C]
売電量
[D]
売電収入
[E]
実質電気代
[F=C-E]
1月940kWh17,611円326kWh5,542円12,069円
2月895kWh16,583円355kWh6,035円10,548円
3月742kWh12,642円464kWh7,888円4,754円
4月658kWh11,896円362kWh6,154円5,742円
5月586kWh12,000円410kWh6,970円5,030円
6月687kWh15,999円344kWh5,848円10,151円
7月647kWh17,519円248kWh4,216円13,303円
8月707kWh19,193円321kWh5,457円13,736円
9月713kWh16,280円294kWh4,998円11,282円
10月610kWh13,547円236kWh4,012円9,535円
11月665kWh13,864円290kWh4,930円8,934円
12月763kWh17,194円413kWh7,021円10,173円
合計8,613kWh184,328円4,063kWh69,071円115,257円
2024年の電気代と売電金額

上記の表は月別の電気代と太陽光発電の売電金額になり、電気代には政府の補助金(電気・ガス価格激変緩和支援値引)が含まれている金額になります。

電力会社(まちエネ)から請求があった金額が[C]の列で、2024年は政府の補助金もあった事もあり月の電気代が一度も2万円を超えることはありませんでした。

私の家は太陽光発電があるので、東京電力の従量電灯Bの様な通常の電力プランであれば昼間の太陽光発電で発電した電力でEVの充電やエコキュートの沸き上げを行うように積極的に自家消費する運用をした方が良いのですが、私が契約しているまちエネの毎晩充電し放題!プランは深夜帯の電力消費が実質定額制で今時珍しく深夜電力の方が売電価格よりも安いため、エコキュートの沸き上げやEVの充電は深夜帯に集中させています。

太陽光発電の売電収入は[E]の列で、支払った電気代から太陽光発電の売電収入を差し引いた実質電気代が[F]の列になり、実質電気代で見ると大体月1万円位になります。

電気代だけで見るとそんなに安く感じないかもしれませんが、私の家はオール電化住宅で車がBEVなので都市ガス、プロパンガス代や灯油代、車のガソリン代は毎月0円なのでトータルの光熱費で見ると結構安いと感じます。

太陽光発電は神オプション

太陽光発電は屋根上のデッドスペースを活用出来る
太陽光発電は屋根上のデッドスペースを活用出来る

太陽光発電を載せた家に2年以上住んでいますが、新築時から今まで常に太陽光発電は載せておいて良かったと感じています。

と言うか、新築時にHMのオプションで太陽光発電を載せて後悔した人って本当にいるの?という位役に立つ設備です。

土地活用の観点から見ても、屋上もなく太陽光発電のない屋根上なんてただのデッドスペースですが、そこに太陽光発電を設置すればメンテフリーで自宅の電気代が安くなり売電収入という不労所得まで得られる夢のようなスペースへと変わります。

そして太陽光発電は注文住宅のオプションで唯一金銭的に元が取れる可能性のあるオプションなので、電力使用量が多めのライフスタイルで資金に余裕があるなら載せた方が住んでからの光熱費負担が軽くなります。

太陽光発電モニター上の数値で自家消費分を計算

自宅の太陽光発電のモニターに表示されている2024年の年間発電量

自宅の太陽光発電のモニターに表示されている2024年の発電量は7,544kWhでした。

売電量が4,061kWhなので自家消費分は7,544kWh-4,061kWh=3,483kWhとなります。

買電の電気代を政府からの補助金を考慮して30円/kWhと安めに想定すると、3,483kWh×30円=104,490円分の電気代を太陽光発電の自家消費分で賄うことが出来ました。

30円/kWh想定の自家消費分の104,490円に東電への売電金額の69,071円(年間売電量の4,063kWh×FIT価格の17円/kWh)を足した金額の173,561円が2024年に太陽光発電で得した分となります。

買電単価(円/kWh)
[A]
買電せずに済んだ金額
[B=A×3,483kWh]
得した分
[C=B+69,071円]
元が取れるまでの年数
[D=139万円÷C]
30円104,490円173,561円8.0年
35円121,905円190,976円7.3年
40円139,320円208,391円6.7年
2024年の自家消費量と売電価格から買電単価別に139万円で導入した太陽光発電の元が取れるまで何年かかるかを試算

太陽光発電の税込オプション費用が139万円(自治体からの補助金は除外し諸費用も全て込)なので買電価格が30円/kWh想定だと元を取るのに約8年かかる計算になり、FIT価格での売電が終わる10年後には元が取れている可能性が高いです。

電気代上昇を加味して買電の電気代を35円や40円/kWhと想定すると、35円で121,905円(+17,415円)、40円で139,320円(+34,830円)となり、より自家消費分の恩恵が大きくなり元が取れるまでの年数が短くなります。

もし太陽光発電を載せていなかったら2024年の年間電気代の184,328円+自家消費分(30円/kWh想定)の104,490円=288,818円が年間電気代となり、月平均の電気代が24,000円位になっていました。

上記の表の買電価格別の年間で得した分を計算した表のデータで17円/kWhで売電出来るFIT期間が終わる太陽光発電の設置から10年後の収支と、FIT期間後は東京電力のFIT満了後の買取価格の8.5円/kWhで売電する前提で長州産業の機器保証が切れる15年後、それから機器が壊れない前提で更に5年経過した20年後の収支を試算してみました。

買電単価(円/kWh)
[A]
買電せずに済んだ金額
[B=A×3,483kWh]
FIT期間中の売電金額
[C=4,063kWh×17円]
10年後の収支
[D=(B+C)×10年-139万円]
FIT期間終了後の売電金額
[E=4,063kWh×8.5円]
15年後の収支
[F=D+(B+E)×5年]
20年後の収支
[G=D+(B+E)×10年]
30円104,490円69,071円345,610円34,536円1,040,740円1,735,870円
35円121,905円69,071円519,760円34,536円1,301,965円2,084,170円
40円139,320円69,071円693,910円34,536円1,563,190円2,432,470円
2024年の自家消費量と売電価格から買電単価別に139万円で導入した太陽光発電の経過年数別の収支を試算

長州産業の太陽光パネルの出力保証が25年、パワーコンディショナの保証が15年なので、機器の保証が切れる15年後には100万円位の利益が出ている可能性が高いです。

電気代が上昇すればするほど太陽光発電の導入で得する金額が増えるので、40円/kWhが当たり前の時代が来たら15年後は150万円位得している可能性があります。

太陽光発電は儲からないというネット上の根拠のない噂を真に受けると長期的に大損する可能性があるので、これから屋根上の日射条件に問題がない土地に家を建てる方は太陽光発電の導入を真剣に検討してみてください。

それでも太陽光発電の撤去費用ガーという人もいますが、機器の保証が切れる15年後の100万円の利益が全額飛ぶ訳は無いので撤去費用を含めても損はしないと思います。

とある1日の消費電力量

とある冬の日の時間別の消費電力量
とある冬の日の時間別の消費電力量

真冬の時期の時間帯別の消費電力は大体上の画像の様な感じでEVの充電を行った日は1日あたり45kWh前後の事が多いです。

冬のEVは暖房の電力消費が激しいためほぼ毎日EVの充電をしています。

まちエネの電力プランが深夜1時〜5時の4時間だけ電気代が異常に安いプランのため、深夜1時〜5時に電力消費が大きいEVの充電とエコキュートの沸き上げを行っています。

昼間の太陽光発電が発電している時間帯(紺色)はエアコン2台(窓からの日射取得で2Fが暑い場合は1台稼働)に加えて食洗機、深夜にエコキュートの沸き上げた湯量が少なかった時の追加沸き増しを行っています。

冬の時期はエコキュートとエアコンの消費電力量が大きく、EV充電とエアコン1台とエコキュートを同時稼働させると5kWh以上の消費電力になり、60A契約なのでそこにもう1台エアコンを稼働させるとブレーカーが落ちてしまうのでEV充電中はエアコンを1台だけ動かすようにしています。

2025年1月のリビングの温度変化

2025年1月の2階リビングの室温
2025年1月の2階リビングの室温

参考までにSwitchBot 温湿度計で計測した1月の2階リビングの室温状況です。

深夜1時から4時過ぎまではブレーカーが落ちないように2階のエアコンをオフにしているので最低気温は24℃位まで下がります。

24℃以下に落ち込んだ日は寝ている時にブレーカーが落ちてエアコンがオフになったまま朝になったケースが何日かありました。

途中グラフが途切れてその後最高気温が28.9℃になった時はSwitchBot 温湿度計の電池切れから電池交換を行い、電池交換の際に私の手の温度が温度センサー付近に残ってしまったためなので無視してください。

35坪(70畳)の家を1階の寒冷地仕様の6畳用エアコン1台と2階の8畳用エアコン1台の2台で暖房していて最近はこんな感じの室温で快適に過ごしています。

最後に

電気代については節約とは程遠い生活をしていますが、電気代から売電分を差し引いた実質電気代が月平均で1万円未満に収まっていたのは自分でも驚きでした。

電気代だけ見ると安くはないですが、オール電化住宅で車もBEVなのでガス代0円、灯油代0円、車のガソリン代も0円なので光熱費のトータルコストで考えると自宅のエネルギー源を電気に集約して太陽光発電を導入したメリットはとても大きかったです。

何より冬の寒い時期でも家中暖かく快適に過ごしてこの光熱費なのでもう全館冷暖房前提の高気密高断熱住宅以外に住める気がしません。

夏は涼しく冬は暖かい家に住むと本当にQOLが爆上がりなのでこれから家を建てるなら断熱性能や冷暖房計画、パッシブデザイン(冬の日射取得と夏の日射遮蔽)、気密性能をしっかり考えられる工務店で家を建てるか、施主自ら勉強して家づくりに取り入れる事を強くおすすめします。