県民共済住宅で2022年4月に引き渡しを受けてから3ヶ月以上経過しました。

ここ最近は円安やウクライナ情勢の影響があり電気代の上昇が激しくなっています。東京電力エリアの1kWhあたりの燃料費調整額が2022年7月は4.15円、8月は5.1円、9月は6.5円と物凄い勢いで高騰しています。

再エネ賦課金の3.45円をプラスすると9月分は9.95円/1kWhと通常の電気代単価に10円プラスされている事になり、大雑把に計算すると毎月の電力消費量が400kWhならプラス4,000円、500kWhならプラス5,000円かかってくるような異常事態です。

これだけ電気代が上がるとFIT価格(売電単価)が年々下がってきてオワコンみたいなイメージがある太陽光発電に興味を持つ施主さんも増えてくると思うので、実際に太陽光発電を4ヶ月運用した実績データを参考に過去記事で何度か行っている採算性のシミュレーションをしてみました。

私が導入した太陽光発電は県民共済住宅オプションの長州産業の5.112kWhで設置費用や手数料等全て込みで税込139万円でした。

正直県民共済住宅の太陽光発電オプションはあまり割安感は感じませんが、太陽光パネルやパワーコンディショナ、発電量モニターと言った機器類と足場代、施工費、行政手続きの費用、補助金申請時の書類作成サポートなど全て含まれている価格なのでそこまで割高感はありません。

太陽光発電って晴れた日しか発電しないの?

2022年7月の発電量
2022年7月の発電量

太陽光発電で地味に気になるのが曇りの日や雨の日だと全く発電しないのでは?という所だと思います。私も太陽光発電の導入前は何となくそう思っていましたが実際に太陽光発電を導入してみて太陽光発電のモニターで発電データを見てみると雨の日でも1日5kWh位は発電していることがわかります。

雨の日は発電量が少ないですがその分ほぼ全量を自家消費出来るので電力会社から買うはずの電気代を1kWh30円とすると「5kWh×30円=150円」となるので最低でも1日あたり150円位は太陽光発電で得をしている計算になります。もし仮に1ヶ月雨続きで晴れなかったとしても月4,500円位は太陽光発電のおかげで電気代が浮くような感じです。

曇りの日は13kWh前後、晴れ時々曇りみたいな日は20kWh前後、一日中快晴の時は30kWh位発電します。

2022年7月で一番発電した日のデータ

2022年7月で一番発電量が多かった2022年7月25日の時間帯別の発電量
2022年7月で一番発電量が多かった2022年7月25日の時間帯別の発電量

2022年7月に一番発電した日のデータです。朝5時から徐々に発電し始めて午前11時頃をピークに18時位で発電が終わります。昼間は1時間に3〜4kWh位は発電しているので昼間の電力は全てカバーできるような状態です。

気象庁のさいたま市の2022年7月の月間データを見ると25日は日照時間が12.4時間で7月中で一番長かった日になります。発電量と日照時間は当然ながら比例する事がわかります。

2022年7月で一番発電しなかった日のデータ

2022年7月で一番発電量が少なかった2022年7月16日の時間帯別の発電量
2022年7月で一番発電量が少なかった2022年7月16日の時間帯別の発電量

2022年7月で一番発電しなかった日の時間帯別発電量のグラフを見てみると朝8時〜16時位までは毎時0.5kWh程の発電をしています。

この位の発電量だとエアコン分の消費電力を賄えるか賄えないか位な感じになるので昼間でも電力会社からの買電が発生します。

気象庁のさいたま市の2022年7月の月間データを見ると16日は日照時間が0.0時間でした。気象データ上で日照時間ゼロの日でも少しは発電する事がわかります。

2022年7月の曇りの日のデータ

曇りのち雨の日の時間帯別の発電量
曇りのち雨の日の時間帯別の発電量

曇りの日は毎時1〜1.5kWh位発電するので売電するほど電気は余らないものの、IHでの調理やEV充電みたいな極端に電力を使う機器を動かさなければ自家消費分を賄える位の発電量はあります。

気象庁のさいたま市の2022年7月の月間データを見ると14日も日照時間が0.0時間でした。曇りの日でも気象データ上で日照時間ゼロとなりますが、雨が降らない位の雲の日は当然ながら雨の日よりも発電しています。

こうして天候別の発電量を見てみると、雨の日や曇りの日でも太陽光発電の電力を自家消費したいならより多くのパネルを乗せた方が良さそうです。私は切妻屋根の南側に5.1kWのパネルを乗せていますが、これ以上の容量のパネルはスペース的に乗せられなかったのでもし屋根のスペースに余裕があれば屋根上に乗せられるだけ乗せても良かったと思っています。

太陽光発電のカタログ値って信用出来る?

さいたま市中央区で長州産業の5.11kWの太陽光発電のシミュレーション結果
さいたま市中央区で長州産業の5.11kWの太陽光発電のシミュレーション結果

太陽光発電を導入する際に太陽光メーカーや代理店から推定発電量の資料を貰ったり、太陽光メーカーのカタログやWEBサイトにある推定発電量を参考にすると思います。

私の場合は長州産業の年間推定発電量を県民共済住宅の設計士さんから頂いたのでその数値と実際の数値の差異があるかどうかを検証してみたいと思います。

前提条件として私の家で太陽光発電を載せている屋根は5寸勾配の切妻屋根の南側で方角的には真南から西側に5〜10度位のブレがあります。ほぼ真南みたいな条件で隣家の影にもならないので太陽光発電の設置条件としてはかなり良い方だと思います。

私の家の4ヶ月間の発電データとメーカーの推定発電量との違い

年月月間推定発電量
(kWh)
[A]
月間実績発電量
(kWh)
[B]
差分
(kWh)
[C=B-A]
パーセンテージ
[D=B÷A×100]
1991〜2020
平均月間
合計日照時間
(時間)
[E]
月間合計
日照時間
(時間)
[F]
合計日照
時間差分
(時間)
[G=F-E]
パーセンテージ
[H=F÷E×100]
2022年5月(※1)593573-2096.6%185.3177.9-7.496%
2022年6月489619130126.6%128.4163.735.3127.5%
2022年7月514618104120.2%152.5163.310.8107.1%
2022年8月56659731105.5%181.9140.9-4177.5%
合計2,1622,407245111.3%648.1645.8-2.399.7%
長州産業の5.11kWの太陽光発電のメーカー推定発電量と実績の差分と月間合計日照時間の差分

※1:5月6日から発電開始

長州産業のメーカー推定発電量の各月の数値と実際に私の家の太陽光発電のモニターに表示されている発電量を表に入れてみて比較してみました。

推定発電量と実績の数値だけで比較すると単に今年だけ天候が良かったから好成績だったという可能性もあるので、気象庁のWEBサイトにあるさいたま市の1991〜2020年の平均月間合計日照時間2022年の月間日照時間も参考として表に入れました。

気象庁の合計日照時間のデータを見ると今年(2022年)の5月から8月の合計日照時間はほぼ例年並みの日照時間ということがわかります。6、7月は日照時間が多かったものの、8月がかなり少なかったのでトータルではほぼ例年並みでした。

厳密に言えば気象庁の平均データは1991〜2020年で長州産業が出した推定発電量は1991〜2009年なので期間は若干異なりますが、どちらも10年以上の平均値なのでそれほど差はないと思います。

推定発電量と実績のパーセンテージと月間合計日照時間のパーセンテージの数値が類似していることから長州産業が算出した推定発電量は都合良く数値を盛っている訳ではなく信用に値するデータだと言えるでしょう。

その他にデータから見えてくるのは長州産業のCS284B61の太陽光パネルは曇りの日でもそれなりに発電してくれるみたいです。実際に8月の月間合計日照時間は例年を23%位下回っていますが、実際の発電量は1991〜2009年の月間合計日照時間の平均から算出した推定発電量よりも5%程上回っています。

4ヶ月間のデータで見る限りは日照時間はほぼ例年並みにも関わらず推定発電量よりも1割多く発電しているので良かったです。

県民共済住宅の太陽光発電オプションの容量別シミュレーション

2021年度時点の県民共済住宅の太陽光発電の採算性を税込オプション価格を基準に計算してみます。長州産業よりも全ての容量でkW単価が割高なパナソニックの太陽光発電は除外しました。

自家消費が多めの場合

メーカー
[A]
容量
(kW)
[B]
税込
OP価格
(円)
[C]
年間
発電量
(kWh)
[D]
年間自家
消費量
(kWh)
[E※1]
年間
売電量
(kWh)
[G=D-E]
長州産業4.5441,241,9005,4803,4002,080
長州産業5.1121,392,6006,1653,6002,565
長州産業5.6801,544,4006,8393,8003,039
長州産業6.8161,846,9008,0694,2003,869
(表1)自家消費分多めの場合の電気消費量

太陽光発電を実際に運用してみた数値を加味した上で改めて採算性のシミュレーションを行いました。

太陽光発電で使う電力は極力自家消費する感じだと5.112kWhのパネルで月300kWh位で45%前後になり、逆にオール電化向け電気料金プランで深夜電力をあてにした売電重視の感じだと5.112kWhのパネルで月200kWh位で33%前後だったので過去記事では自家消費分の割合を3割と仮定していましたが、太陽光発電の容量を考慮した上でより現実味のある数値で改めて計算しなおしてみます。

5.112kWで月300kWh自家消費する前提で、容量分の差異をパーセンテージで一律に計算せず容量の差による自家消費量を半分のパーセンテージで加味した割合で自家消費量を割り出してみました。これなら小さい発電量のパネルだと自家消費の割合が増えて大きい発電量のパネルだと自家消費の割合が減って良い感じだと思います。

実際に私がエコキュートや食洗機等を極力昼間に動かしてエアコンを24時間稼働させた月の自家消費分が330kWh位になったので割とリアリティがある自家消費分の消費電力量だと思います。

2022年度のFIT価格17円の場合

容量
(kW)
[B]
税込
OP価格
(円)
[C]
年間自家
消費額
(円)
[F=E×33円]
FIT期間中
年間売電額
(円)
[H=G×17円]
10年後
売電
+自家消費
(円)
[I=(F+H)×10年]
10年後
損益
(円)
[J=I-C]
FIT後
年間売電額
(円)
[K=G×8.5円]
15年後
売電
+自家消費
(円)
[L=I+(F+K)×5年]
15年後
損益
(円)
[M=L-C]
損益
分岐点
[N※2]
4.5441,241,900112,20035,3601,475,600233,70017,6802,125,000883,1008.4年
5.1121,392,600118,80043,6051,624,050231,45021,8032,327,063934,4638.6年
5.6801,544,400125,40051,6631,770,630226,23025,8322,525,788982,3888.7年
6.8161,846,900138,60065,7732,043,730196,83032,8872,901,1631,054,2639年
(表1A)2022年度FIT単価(17円/kWh)での自家消費分多めの損益計算

上の表1Aは2つ上の表1の発電量と自家消費量をベースに損益計算してみました。

このシミュレーションはオール電化住宅で自家消費分の割合が多めの条件でここ最近の燃料費調整額の上昇も加味して自家消費分の電気代を33円/kWhと定義して計算しています。

昼間の自家消費分が多いと年間の自家消費分だけで11〜13万円浮くような感じになるので結構な節約効果があると思います。

損益分岐点は8〜9年で固定価格買取制度が終わる10年後には20万円程の利益が出ていて、15年後には90〜100万円程の実質的な利益が出る感じなので15年、20年単位で見るなら太陽光発電は乗せておいた方が良いでしょう。

2023年度のFIT価格16円の場合

容量
(kW)
[B]
税込
OP価格
(円)
[C]
年間自家
消費額
(円)
[F=E×33円]
FIT期間中
年間売電額
(円)
[H=G×16円]
10年後
売電
+自家消費
(円)
[I=(F+H)×10年]
10年後
損益
(円)
[J=I-C]
FIT後
年間売電額
(円)
[K=G×8.5円]
15年後
売電
+自家消費
(円)
[L=I+(F+K)×5年]
15年後
損益
(円)
[M=L-C]
損益
分岐点
[N※2]
4.5441,241,900112,20033,2801,352,800110,90017,6801,951,200709,3009.2年
5.1121,392,600118,80041,0401,490,40097,80021,8032,139,413746,8139.3年
5.6801,544,400125,40048,6241,626,24081,84025,8322,325,398780,9989.5年
6.8161,846,900138,60061,9041,879,04032,14032,8872,673,473826,5739.8年
(表1B)2023年度FIT単価(16円/kWh)での自家消費分多めの損益計算

上の表1Bは3つ上の表1の発電量と自家消費量をベースにFIT価格16円として損益計算してみました。

17円の時と比べて損益分岐点が0.8年位悪化していますが固定価格買取制度が終了する10年以内に元が取れそうな感じです。太陽光パネルとパワーコンディショナの保証期間の15年以内だと70〜80万円の利益が出るような計算になるので長期的な視野で見ると太陽光発電は乗せておいた方がお得になります。

自家消費分が少なめの場合

メーカー
[A]
容量
(kW)
[B]
税込
OP価格
(円)
[C]
年間
発電量
(kWh)
[D]
年間自家
消費量
(kWh)
[E※1]
年間
売電量
(kWh)
[G=D-E]
長州産業4.5441,241,9005,4802,2673,213
長州産業5.1121,392,6006,1652,4003,765
長州産業5.6801,544,4006,8392,5334,306
長州産業6.8161,846,9008,0692,8005,269
(表2)自家消費分少なめの場合の電気消費量

こちらは深夜電力が安いオール電化向けの電気料金プランで自家消費の割合を少なくした場合のシミュレーション結果です。

私の家で電気代が安くなる深夜帯に消費電力が高い家電を最大限動かした月で大体月240kWh位が自家消費分になったのでざっと5.112kWの容量で月200kWhの電力を自家消費する計算にしています。

表1の自家消費分多めの時と同じく5.112kWをベースに容量の差による自家消費量を半分のパーセンテージで加味した割合で他の容量の自家消費量を割り出しました。

2022年度のFIT価格17円の場合

容量
(kW)
[B]
税込
OP価格
(円)
[C]
年間自家
消費額
(円)
[F=E×33円]
FIT期間中
年間売電額
(円)
[H=G×17円]
10年後
売電
+自家消費
(円)
[I=(F+H)×10年]
10年後
損益
(円)
[J=I-C]
FIT後
年間売電額
(円)
[K=G×8.5円]
15年後
売電
+自家消費
(円)
[L=I+(F+K)×5年]
15年後
損益
(円)
[M=L-C]
損益
分岐点
[N※2]
4.5441,241,90074,80054,6271,294,26752,36727,3131,804,833562,9339.6年
5.1121,392,60079,20064,0051,432,05039,45032,0031,988,063595,4639.7年
5.6801,544,40083,60073,1961,567,96323,56336,5982,168,954624,5549.8年
6.8161,846,90092,40089,5731,819,730-27,17044,7872,505,663658,76310.2年
(表2A)2022年度FIT単価(17円/kWh)での自家消費分少なめの損益計算

上の表2Aは2つ上の表2の発電量と自家消費量をベースにFIT価格17円で損益計算しました。

自家消費分が年間7〜9万円と少ないので自家消費分が多い時よりも売電額は増えたものの1年以上損益分岐点が悪化しています。それでも大体10年程度で元が取れる感じになるので意外と採算性はそこまで悪くありません。

保証期間が切れる15年後には60万円前後の利益が出る計算なので長期的な視野で見れば太陽光発電は元が取れると思います。

2023年度のFIT価格16円の場合

容量
(kW)
[B]
税込
OP価格
(円)
[C]
年間自家
消費額
(円)
[F=E×33円]
FIT期間中
年間売電額
(円)
[H=G×16円]
10年後
売電
+自家消費
(円)
[I=(F+H)×10年]
10年後
損益
(円)
[J=I-C]
FIT後
年間売電額
(円)
[K=G×8.5円]
15年後
売電
+自家消費
(円)
[L=I+(F+K)×5年]
15年後
損益
(円)
[M=L-C]
損益
分岐点
[N※2]
4.5441,241,90074,80051,4131,262,13320,23327,3131,772,700530,8009.8年
5.1121,392,60079,20060,2401,394,4001,80032,0031,950,413557,81310年
5.6801,544,40083,60068,8911,524,907-19,49336,5982,125,898581,49810.2年
6.8161,846,90092,40084,3041,767,040-79,86044,7872,452,973606,07310.6年
(表2B)2023年度FIT単価(16円/kWh)での自家消費分少なめの損益計算

上の表2Bは2つ上の表2の発電量と自家消費量をベースにFIT価格16円で損益計算しました。

2023年度のFIT価格は16円と2022年度よりも1円値下がりしていますが、損益分岐点は若干悪化したものの数ヶ月位の差なので大きな変化はありません。

FIT価格が1円下がると年間売電額が3〜5千円位少なくなるだけなので自家消費をメインに考えるとそんなに影響はありません。損益分岐点もFIT期間終了時点で元が取れているかまだ足りないか位で、15年後だと50〜60万円位の利益が出るので長い目で見ればお得になります。

太陽光発電って元は取れるの?

色々計算してみましたが、太陽光発電で発電した電気を自家消費して、本来電力会社から購入するはずだった電気代の分を加味すれば元を取ることは十分可能です。

ただ自家消費分を計算に含めずに純粋な売電収入だけで考えると10年間で大体オプション代金の半額位しか回収できないので15年の保証期間内に純粋な売電収入のみで元を取るのは不可能だと思います。

自家消費分が0で全量売電に回す前提でシミュレーションするとFIT価格17円でも元を取るのに16.6〜16.9年、FIT価格16円だと17.7〜18.1年もかかる計算になり、15年の保証期間内に元が取れません。

昔みたいに固定価格買取制度のFIT価格が30円とか40円とかなら純粋な売電収入で元が取れたと思いますが、今は17円とか16円なので発電した電力を売るよりも電力会社から購入する電気代の方が高いので自分で使った方が2倍近く得になります。

昔と違い純粋な売電収入目当てだけで太陽光発電を入れると確実に儲からないので電気代の節約手段として太陽光発電を考えましょう。

地方自治体によっては補助金が出る

さいたま市の補助金を申請して受理されました
さいたま市の補助金を申請して受理されました

太陽光発電の補助金は以前は国の補助金があったようですが、今は国の補助金は廃止されてありません。私が住んでいる埼玉県の補助金もありませんが、地方自治体レベルだと補助金が出ている所があります。

私が住んでいるさいたま市は「スマートホーム推進・創って減らす」機器設置補助金という補助金があり、さいたま市内に本店がある県民共済住宅で家を建てて太陽光発電を入れたので太陽光発電の5万円と市内事業者の1万円の計6万円の補助金が受け取れます。

この補助金は令和4年度の予算が無くなるのでもう受付終了しましたが、来年度も同じ補助金が出る可能性が高いので来年3月16日以降にさいたま市内で家が完成する予定の施主さんは補助金について頭に入れておきましょう。大体この補助金はGW前後の時期に概要が出てくるのでその時期にくまなくチェックすると良いと思います。県民共済住宅との契約後でまだ家が完成していない場合でも年度内に引き渡し予定ならこの補助金を受け取れるチャンスがあるので担当の監督や設計士に相談してみて下さい。

私は家の引き渡し後にこの補助金を受けたいと県民共済住宅の現場監督に連絡した所、県民共済住宅の太陽光発電全般を請け負っている会社から仕事を請け負っている行政書士から連絡があり、必要書類一式を準備してくれました。

県民共済住宅の太陽光発電オプションには補助金の申請手続き関連の費用もオプション代に含まれているので太陽光発電を乗せるなら自分の自治体に補助金があるかどうか調べてみましょう。

補助金の金額は太陽光発電の導入費用からしたら微々たるものですが、無いよりはマシなので受け取れるものはありがたく受け取っておきましょう。

屋根上の日当たりさえ確保できれば太陽光発電は乗せるべき

個人的には太陽光発電は採算性が良いので屋根上の日当たりが良い土地なら乗せるべきだと思います。

屋根の形状が北側の片流れ屋根みたいな場合は発電量が期待出来ない上、太陽と太陽光パネルの反射角度の関係で光害が発生する可能性があるので避けた方が良いですが、南側の屋根なら効率良く発電するので乗せた方が良いと思います。

何よりも屋根の上の広大なスペースは太陽光を乗せるか太陽熱温水器を乗せるか地デジのアンテナを乗せるか位しか活用方法がなく事実上のデッドスペースになっています。

太陽光発電ならそのデッドスペースに置いておくだけで勝手に発電して家計を助けてくれるので最高のデッドスペースの活用法だと個人的には思っています。

中古住宅の屋根上に太陽光パネルを乗せると耐震性の問題が出る可能性がありますが、新築住宅なら太陽光を乗せても問題なく耐震等級3が取れると思います。設計段階で太陽光パネルを乗せた前提で構造計算して貰えば完璧です。

蓄電池もセットで入れるとお得なの?

メーカー
[A]
太陽光発電
容量+蓄電池容量
(kW)
[B]
税込
OP価格
(円)
[C]
年間
発電量
(kWh)
[D]
年間自家
消費量
(kWh)
[E※1]
年間
売電量
(kWh)
[G=D-E]
長州産業4.544+7.042,506,9005,4805,4800
長州産業5.112+7.042,657,6006,1656,15510
長州産業5.680+7.042,809,4006,8396,355484
長州産業6.816+7.043,111,9008,0696,7551,314
(表3)自家消費分多めで蓄電池を入れた場合の電気消費量

電気代が値上がりしているので太陽光発電で発電した電気を蓄電池に貯めて電気代ゼロ円生活を夢見ている人も中にはいると思います。私もそんなロマンある生活をしてみたいと思っていますが、以前蓄電池の採算性をシミュレーションしてみた時は全然元が取れないので蓄電池の導入は見送った経緯があります。

改めて太陽光発電と蓄電池をセットで導入したシミュレーションをしてみます。

上の太陽光発電でFIT価格が17円の時(表1と表1A)のシミュレーション結果に県民共済住宅オプションにある長州産業の7.04kWhの蓄電池を入れて、7kWhの容量を365日フルに使う(7kW×365日=年間2,555kWh)前提で年間自家消費分に2,555kWh分をプラスして、年間発電量を上回った場合は年間発電量を上限に電力を自家消費するという前提で計算してみます。

実際は蓄電池の蓄電容量をフルには使えないし、更に悪天候が続いた場合は蓄電池にほとんど充電出来ない日も多いと思うのでこんなに好条件で蓄電池が使えることはまずありません。

太陽光発電
容量+蓄電池容量
(kW)
[B]
税込
OP価格
(円)
[C]
年間自家
消費額
(円)
[F=E×33円]
FIT期間中
年間売電額
(円)
[H=G×17円]
10年後
売電
+自家消費
(円)
[I=(F+H)×10年]
10年後
損益
(円)
[J=I-C]
FIT後
年間売電額
(円)
[K=G×8.5円]
15年後
売電
+自家消費
(円)
[L=I+(F+K)×5年]
15年後
損益
(円)
[M=L-C]
損益
分岐点
[N※2]
4.544+7.042,506,900180,84001,808,400-698,50002,712,600205,70013.9年
5.112+7.042,657,600203,1151702,032,850-624,750853,048,850391,25013.1年
5.680+7.042,809,400209,7158,2282,179,430-629,9704,1143,248,575439,17512.9年
6.816+7.043,111,900222,91522,2382,452,530-659,37011,1693,622,950511,05012.8年
(表3A)2022年度FIT単価(17円/kWh)での自家消費分多めに蓄電池を入れた場合の損益計算

現実的にはあり得ない様な前提条件で蓄電池が有利になるように忖度したシミュレーションでも太陽光発電単体と比べて採算性が悪くなるのが現実です。

メーカー
[A]
太陽光発電
容量+蓄電池容量
(kW)
[B]
税込
OP価格
(円)
[C]
年間
発電量
(kWh)
[D]
年間自家
消費量
(kWh)
[E※1]
年間
売電量
(kWh)
[G=D-E]
長州産業4.544+7.042,506,9005,4804,700780
長州産業5.112+7.042,657,6006,1654,9001,265
長州産業5.680+7.042,809,4006,8395,1001,739
長州産業6.816+7.043,111,9008,0695,5002,569
(表4)自家消費分多めで蓄電池を入れた場合の電気消費量

より現実的な計算をすべく悪天候が続いた時の事も考慮して蓄電できる容量を表3の年間2,555kWhから約半分の年間1,300kWhに減らしてみました。

これなら割と現実的〜蓄電池にちょっと有利だと思われる前提条件になったのでもう一度シミュレーションをしてみます。

太陽光発電
容量+蓄電池容量
(kW)
[B]
税込
OP価格
(円)
[C]
年間自家
消費額
(円)
[F=E×33円]
FIT期間中
年間売電額
(円)
[H=G×17円]
10年後
売電
+自家消費
(円)
[I=(F+H)×10年]
10年後
損益
(円)
[J=I-C]
FIT後
年間売電額
(円)
[K=G×8.5円]
15年後
売電
+自家消費
(円)
[L=I+(F+K)×5年]
15年後
損益
(円)
[M=L-C]
損益
分岐点
[N※2]
4.544+7.042,506,900155,10013,2601,683,600-823,3006,6302,492,250-14,65015.1年
5.112+7.042,657,600161,70021,5051,832,050-825,50010,7532,694,31336,71314.8年
5.680+7.042,809,400168,30029,5631,978,630-830,77014,7822,894,03884,63814.5年
6.816+7.043,111,900181,50043,6732,251,730-860,17021,8373,268,413156,51314.2年
(表4A)2022年度FIT単価(17円/kWh)での自家消費分多めに蓄電池を入れた場合の損益計算

するとギリギリ保証期間で15年で元を取れるか取れないか位の結果になりました。太陽光発電と蓄電池の組み合わせで元を取ろうと思うと相当厳しいことがわかります。

採算性を重視するなら蓄電池は入れずに太陽光発電単体のみを導入するか、あるいは太陽光発電の固定価格買取制度が終わって売電単価が下がる10年後に蓄電池を入れるかどうか考えるのが最適解です。10年後なら技術革新が進んで蓄電池の価格が下がる可能性もあるかもしれないので10年後に期待しましょう。

蓄電池は災害対策を重視したいとか、どうしても停電で電気供給が瞬断するのが困る場合にのみ入れるのが良いと思います。太陽光発電単体だと晴れていたとしても停電時に家中の電気が使えるわけではなく、電力供給の切り替え操作を自分で行った後に1箇所しか無い非常用コンセントからしか給電出来ないので太陽光発電単体では無いよりもマシ程度の災害対策にしかならないと思います。

蓄電池があると停電時に切り替え操作無しで普段使っているコンセントから電力供給が出来ると思うので災害対策として考えると蓄電池はあった方が良いでしょう。今回は7kWhの蓄電容量でシミュレーションしましたが、7kWhの容量だと半日持つか持たないか位の容量なので災害対策を重視したい人はもっと大容量の蓄電池を入れた方が良いと思います。

最後に

太陽光発電に関しては導入前に色々調べたり実際に簡易的なシミュレーションをしてみて納得して導入しましたが、採算性が思っていたよりも高かったので私の中では入れてよかった設備の筆頭になっています。

最近の太陽光発電は固定価格買取制度の価格が年々値下がりしている関係で売電収入目的だと元が取れませんが、電力会社から購入する電気代が値上がりしている関係(再エネ賦課金や燃料費調整額)で発電した電気を自分で使う分には元が取れるような状況になっています。

太陽光発電で元を取ろうと思ったら昼間に電力を多く使うことが重要なので、普段昼間は誰も在宅していない様な家だと採算性は悪化します。そういう家で売電収入目的で太陽光発電を入れたとしても利益を出すのは難しいです。

昼間の電力消費量が少ない家で太陽光発電を入れる場合、太陽光発電を自腹で購入するよりも初期費用が0円で太陽光パネルを設置して貰えて10年経過後に自分の物になる無料太陽光のサービスを利用するのが賢い方法だと思います。(この場合県民共済住宅の屋根の保証は無くなります)