県民共済住宅で新築した我が家ですが、内装については概ね満足しているもののインテリア的に壁が物足りない気がしていました。
アクセントクロスで壁がきちんとアクセントになっている部屋は良いのですが、それ以外の壁が悪くはないけどどうも普通過ぎてつまらない感じが若干あります。クロスを選んでいた時は家中アクセントクロスにしたらくどいし飽きそうなのでアクセントクロスは主要な部屋のみ採用しましたが、何でも無い納戸なんかは標準の壁紙で特に工夫も無いのでそういう壁は何となく物足りなさがあります。
そこで、そういう何でも無い壁をどうにかしようと壁に絵を飾って部屋のイメージを変えてみました。
絵1つで壁の印象が激変
この壁は寝室に向かう廊下兼ウォークスルークローゼットの先にある納戸の壁なのですが、寝室へアプローチする際に目線の先にある壁になっていて、そのままだとただの白い壁で面白みも全く無いのでここは何とかしたいなと内心思っていました。
この部屋の壁のクロスは県民共済住宅標準のLTS444で天井はLTS433です。LTS444はややベージュがかった織物調の白クロスでカラークロスでも柄クロスでも何でも無いのでクロスの存在感は見ての通りありません。本当に「ただの壁」って感じの印象です。
文章で説明するより写真を見て頂ければ一目瞭然なのですが、壁に絵を飾っただけで普通の冴えない壁がまるで美術館になったような激変っぷりに驚愕しました。自分で絵を飾ってみて「すげー!こんな変わるの?」と本気でびっくりしました。
壁にアクセントを付けるならアクセントクロスを採用するのが定番ですが、アクセントクロス無しでもアートを飾ることでアクセントクロスを採用せずとも映える壁にする事が出来ました。
この絵は2012年にクロアチアを旅した時にヴィス島のギャラリーで購入した絵です。有名画家の絵ではありませんが、絵の雰囲気が気に入ったのでお土産に購入して帰りました。旅先で絵を購入するのは記念になるしロマンがありますが、額縁付きだと嵩張るのでお土産として持って帰るのは地味に大変でした。
モーガルソケットの壁付け照明にするなら電球の下に絵を飾るべし
そしてこの部屋の照明は天井照明なしで壁付け照明として壁にモーガルソケット(電球のソケット)を施主支給して設置していて、そこにIKEAのソールヘッタという裸電球を差し込んでこの部屋のメイン照明として利用していますが、電球の下に絵を飾ることで照明点灯時に常に絵がライトアップされるので絵が際立って見えます。
ここの壁の照明はモーガルソケットとLED電球の組み合わせで部材費だけなら1,000円以下の激安照明でこんなに良い雰囲気を作っています。LED電球は根元のソケット側まで光が周るタイプの電球を選んでいるのでこういう風に照明下の絵をきちんと照らせています。
こういう壁付け照明がポツンとあるだけの壁は寂しい印象になるので、照明の下に絵を飾って華やかにすると絵の雰囲気に加えて照明の演出効果が出てとても効果的だと思います。
雑多な印象の壁も絵があると良い感じになります
こちらの壁は2階の階段正面にある壁で、ここにインターホンの画面と照明のスイッチがバラバラに付いています。
この壁にもモーガルソケットの壁付け照明があるのでここの壁にも絵を飾ってみました。この壁はリリカラV-wallのLV-3021という品番のグレージュの壁紙なのでグレーっぽい色味の絵をこちらに飾っています。この絵も納戸に飾った絵と同じクロアチアのヴィス島で購入した絵です。
この壁は階段を上がる時に常に目線の先にある壁なのでここに絵を飾ることで階段を登る時の気分が上がれば良いかなと思います。この絵はキャンバスの上方中央付近にギザギザの金具が付いているので石膏ボードの上から壁の支柱にビスを1本打ち込んでそれに引っ掛けています。
寝室にアートを足すとよりホテルライクな空間になりました
この家でもう1箇所アートを飾った部屋が寝室になります。寝室はホテルライクを目指した事もありアートなしでも十分ホテルライクと言えますが、これまで旅先で泊まってオシャレだと思ったホテルやアパートメントは壁に何かしらのアートが飾ってあることが多かったので自宅の寝室にもアートを足すことでよりホテルライクに近づけてみました。
寝室のアクセントクロスは和紙調の緑っぽいLTS471で、照明を点けているとLTS471のアクセントクロスとLTS444のメインクロスとの色の違いがわかりにくくアクセントクロスがアクセントになっていないという失敗をしましたが、その失敗をリカバリーすべく壁にアートを飾ってみました。
この壁に絵があるとどうでしょうか?かなり良い感じになったと思います。上の写真だけ見たらどこのホテルですか位の空間に見えますが、これはダサいと言われがちな県民共済住宅で建てた私の家です。
飾ったアートはIKEAのプィエッテリードの3点セットです。1セット(3枚入り)を2,999円で購入しましたが、今月はIKEA Family価格で1,999円とより気軽に購入できるアートパネルです。プィエッテリードは何となく北欧っぽい感じの風景画で、この部屋の色合いと合いそうだなと思って購入しました。
この寝室では1m幅のシングルベッドを2台繋げている事もあり、1枚の絵だと横幅が足りずバランスが悪いと思ったのでこういう3枚の絵を選びました。
この絵があるのと無いのとでは結構部屋の印象が異なります。絵がない状態だと造作したヘッドボード上の天井までの壁がのっぺりして間延びしている印象がありましたが、絵があることでヘッドボードと天井との間が間延びせずに雰囲気が良くなっていると思います。
寝室のヘッドボード側の壁に絵を飾ると見栄えは良いですが、就寝中に地震があった時に絵が落下したら危ないというリスクもあります。私は地震があった時怖いので絵が落下して直撃してもそこまで痛くなさそうな額縁なしの軽い絵を飾っています。
格安の絵でも部屋の雰囲気がグッと変わったのでこの3枚で2,999円の絵のコスパは素晴らしいと思います。壁が物足りないなら何か絵を飾ってみるというのはオススメです。
IKEAのプィエッテリードの飾り方
IKEAのプィエッテリードは単体の絵が3枚セットで入っていますが、絵を飾るための紐や金具などは別売りです。壁とフラットに絵を飾りたいと思っていたのでネットで絵の飾り方を一通り調べてから必要な物を購入しました。
D型の吊カンは絵の裏側に紐を取り付ける為に使います。使い方は絵の裏側の木枠部分に金具を付属のネジで取り付けます。絵の裏側の左右の平行になる位置にそれぞれ金具を取り付けて紐を取り付けた時に平行になるようにします。
紐は吊りカンと吊カンの間に通して石膏ボード用のフックに掛けるために使います。壁とフラットに絵を飾るならたるみ無くピンと張った状態で紐を張りましょう。
石膏ボード用フックは絵に紐を取り付けた状態で壁に絵を掛ける為に使います。石膏ボード用フックに絵に取り付けた紐を引っ掛けます。石膏ボード用フックは1つの絵に対して2箇所あると絵の水平が保ちやすいと思います。石膏ボード用フックが1箇所だけだと多分細かい角度調整が難しいので2箇所あった方が調整が楽だと思います。
この「アイテック 石膏ボード用フック」は石膏ボードからフックを外した時の穴が目立つのでそういうのが気になる場合は壁美人の様な高いけど傷が目立たない物を使ってみて下さい。
まずはじめに絵の梱包を外してキャンバスの裏側の木枠部分に吊カンを取り付けます。
取り付ける位置は絵の左右側の木枠部分で高さは上側から見て大体半分〜3分の1位の高さに取り付けます。吊りカンを取り付ける際はきちんと長さを測って左右平行になるように印を付けてから取り付けましょう。
ここで左右の吊りカンが平行にならないと絵を飾った時に絵が水平にならずに傾いてしまいます。プィエッテリードの様な複数枚セットの絵を横に並べる場合は全ての絵の吊カンの位置を同じにすると絵を横に並べた時に高さが揃えやすいです。
左右の吊カンの位置がきちんと水平になっているか、複数枚の絵で吊カンの位置がズレていないかをきちんと確認してから次の工程に行きましょう。
吊カンを絵の裏側に装着したら次は左右の吊カンの間に紐を通します。額縁の紐の通し方や結び方はネットやYouTubeで調べてみて下さい。
私は3mの紐1本で3枚の絵を飾りたかったので紐は1重にしました。
上の写真の様に絵の裏側に紐を3枚の絵全てに取り付けます。これで取り付ける絵(プィエッテリード)側の準備は終了です。
次は絵を飾りたい壁面に石膏ボード用フックを取り付けます。
石膏ボード用フックを取り付ける時に気をつける事はきちんと高さや幅を測って飾りたい絵の位置関係を計算してフックを取り付ける位置にきちんと印を付けてから作業しましょう。1枚の絵だけなら適当にフックを取り付けても問題ないですが、複数枚の絵をきちんと揃えたいなら事前にきちんとメジャーや定規等で測る事が大事です。
壁に下地が入っている場合は石膏ボード用フックではなく木ネジでも行けると思いますが、下地が入っていない壁の場合は石膏ボード用フックを用意すると絵の飾る位置の自由度が広がります。
石膏ボード用フックは1枚の絵に対して左右2箇所用意すると水平の調整が簡単です。絵の中心付近に1箇所だけだと細かい水平の調整が難しいし、ちょっと触っただけでも傾いてしまうのでケチらず2箇所石膏ボード用フックを使いましょう。
上の写真だと真ん中の絵の左側のフックが取り付け済みでこれから右側のフックを高さを揃えて設置する所です。なお上の写真だと絵の並び順が間違っていたので後で直しました。
プィエッテリードは3枚あるので石膏ボード用フックを1枚の絵につき2箇所、計6箇所壁に取り付けてからそれぞれの絵をフックに掛けて水平を取り、それぞれの絵の高さが揃うように調整して終了です。
きちんと吊カンの位置を揃えて石膏ボード用フックの位置も揃えた事で3枚の絵の高さがきちんと揃いました。紐のたるみも無く絵の背面の浮きもないのでこれで完成です。
DIYの作業的な難易度は特殊工具も必要ないので高くないですが、絵が3枚あり、高さや幅を計算してフックや吊カンの取り付け位置を決めないと絵を並べた時にズレてしまうのでそういう難しさはありました。必要な工具は吊カンを取り付けるためのプラスドライバーと紐を切るためのハサミ、石膏ボード用の釘を打つためのハンマー(石膏ボードは柔らかいので金槌が無くてもドライバーのグリップ部分等で代用出来ます)と設置位置を決めるためのメジャーや定規に絵の水平を取るための水平器位です。
絵の価格と絵を取り付けるための部品代を足しても5千円以内で寝室が良い感じになりました。設置は面倒だったものの5千円以下で部屋の印象をガラッと変えられたのでコスパは非常に良いと思います。
最後に
新築の家が完成した時点で私の中ではまだ家は未完成だと思っているので新築の家に色々手を加えて楽しんでいます。
「絵を飾る」のは昔からある古典的な手法ですが、実際に新築の家に絵を飾ってみたら何でも無い壁が映える壁になり絶大な効果があったと思っています。何もない壁に絵があることで自然と視線が絵に向くのであまり見せたくない物がある部屋でも効果的かもしれません。
寝室に飾ったIKEAの格安アートでも良い感じになったので絵や額縁の色合いや雰囲気、質感が部屋を合っていれさえすれば良い絵(高い絵)を飾らなくてもそれなりに見えるようになると思います。
寝室のアクセントクロスや納戸の壁やスイッチのある壁は微妙に後悔ポイントでもありましたが、ちょっとした工夫で改善出来て後悔ポイントではなくなりました。
このブログは月3万PV以上あると言う事もあり、恐らく現役の県民共済住宅のブログの中では2022年時点で一番見られている可能性が高いのでもし私の家の内装がダサくてガッカリな出来だったら県民共済住宅の売上にも響くと思うので断熱性能だけではなく内装も良い感じにしたいと思いインテリアについてもYouTubeで勉強してきましたが、勉強していくうちに段々ハマってきました。
県民共済住宅での家づくりを終えて思うのが、私の場合は旅好きという事もあり旅先で色々なホテルや建築物を実際に見た経験が家づくりで非常に活きていると思います。もし家づくりを考えていたり、家づくりの最中なら旅行に行った際のホテルは高くても(内装が)良いホテルに泊まって家づくりの糧としましょう。宿泊した際に良いと思った部分の写真を撮って更にメジャー持参で寸法も測っておけばきっと家づくりで役立つと思います。