当サイトの県民共済住宅に関する情報は2021年9月契約、2022年4月引き渡し時点での情報を元に記載されています。

当時と現在とで仕様やルール、価格などの前提条件が異なり、記事の内容が間違っている可能性があるのでご注意ください。

県民共済住宅で最大限高気密高断熱住宅を目指した私の家ですが、エアコンは県民共済住宅の物ではなくネット通販で割と安く買えた上位モデルのエアコンを採用しました。

私の家は普通の家の様に各部屋にエアコンを設置するのではなく、家全体をエアコン1台もしくは2台で全館冷暖房を行う様に設計したつもりなので家全体でエアコンは2台だけです。1階階段ホールに暖房用エアコンが1台、2階階段ホールに冷房用エアコンが1台という配分です。

私の家は35坪と70畳ありますが、実際に採用したエアコンは6畳用と8畳用の2台だけです。エアコンの畳数表示だと全然足りませんが、家の断熱性能と広さから必要な暖房能力を算出した所、能力的には10畳用エアコン1台で冷暖房出来そうだったのでそれよりも容量が小さい6畳用と8畳用を2台用意して片方のエアコンで足りない場合補助的にもう片方を動かす感じでいます。

そんな状態で5月の1ヶ月を過ごしてみたわけですが実際の所エアコン1台で余裕で家全体が冷えています。まだ5月か6月という事もあり暑さ的にはまだまだ序の口ですが、エアコンの作動状況を見ても全然余裕がある感じで消費電力も高くないので夏も乗り切れそうな雰囲気があります。

暖房用の1階のエアコン

1階のエアコンは日立のメガ暖 白くまくんの6畳用
1階のエアコンは日立のメガ暖 白くまくんの6畳用

1階のエアコンは暖房専用として寒い時期に使います。暑い時期は2階のエアコンで冷房するつもりなので暑い時期は基本的に1階のエアコンは使いません。自然と冷たい空気は下降して暖かい空気は上昇するのでそういう使い分けをしています。

私の家でエアコン1台で全館冷暖房を行うには10畳用エアコンが1台あれば計算上は可能だったので最初は予算9万円位でAPF7前後の高性能な10畳用エアコンを探していましたが、買おうと思っていたエアコンが購入前日に売り切れてしまったので急遽別のエアコンを探し、ネットで2018年モデルのRAS-HK22Jという日立の寒冷地仕様の6畳用エアコンが本体のみ設置工事別で71,800円で売られていたのでそれを購入しました。

4年前のモデルで型落ち品ですが最新のエアコンにあるスマホアプリで操作する機能は無いもののAPFは6.7と見劣りしません。寒冷地仕様ではない普通の最上位モデルと比べるとAPFが若干落ちますが、普通の中位下位モデルのAPFよりは全然良い数値です。

4年前のモデルということもあり製造から年数が経過している分見えない部分の劣化もあるかもしれないのであまりにも昔のエアコンを購入するのはリスキーな気もしますが、安いし私の家は都市計画道路予定地上にあり数年で建て替える可能性もあるし5年位持てば良いかみたいな感じで買ってしまいました。

購入したエアコンの性能
購入したエアコンの性能

寒冷地仕様のエアコンは暖房能力が普通のエアコンよりも強力で、6畳用でも暖房能力を見ると定格能力は2.5kWと普通の6畳用エアコンと同じですが、暖房の最大能力が6.6kWと普通の10畳用エアコン並の最大能力があるので10畳用エアコンよりも安かった6畳用の寒冷地仕様のエアコンを購入してしまいました。冷房の最大能力は3.1kWと普通の6畳用エアコンと同等です。

私の家は地域区分だと6地域のさいたま市にあるので寒冷地仕様のエアコンが必要な程冷え込まないので確実にオーバースペックです。

エアコン1台で家全体を暖房する訳ですが、このエアコンで家全体が暖まらなかったら他のどのエアコンでも無理だと思うので冬が楽しみです。

冷房用の2階のエアコン

2階のエアコンは三菱重工のビーバーエアコンの8畳用
2階のエアコンは三菱重工のビーバーエアコンの8畳用

2階のエアコンは冷房用として使いますが、私の家はUA値だと0.41でHEAT20 G2レベルで西側に窓ゼロ、東側は小さい窓が数個だけあり、南側の窓は全箇所適切な長さの軒や庇があるので夏場の直射日光がほぼ入ってこないという事もあり冷房負荷が高くないので前の家で使っていた8畳用の高性能エアコンを移設して使いました。

使用しているエアコンは三菱重工の2017年モデルのビーバーエアコンSシリーズの8畳用(SRK25SV)です。APFが6.9と高効率の最上位モデルの割に75,600円と非常に安かったので2017年の年末に購入して以前住んでいた家で使っていましたが今まで故障も無く動いていたので新居に移設して使い続けることにしました。

5月の1ヶ月間を過ごした感想ですが、このエアコン1台だけで今の所は全く問題なく家全体がエアコンで冷えています。まだ5月なのでこれが8月位にどうなるかはわかりませんが、もし冷えなかったら2階のエアコン1台ではなく1階のエアコン1台を追加で動かせば良いので余り心配していません。

エアコン選びよりもエアコン工事こそ気をつけるべき

スリーブは県民共済住宅で設置していたので石膏ボードを切り抜いて貰いました
スリーブは県民共済住宅で設置していたので石膏ボードを切り抜いて貰いました

県民共済住宅でエアコンを入れない場合、エアコンの配管穴にはスリーブを入れて石膏ボードで蓋をした状態で家が引き渡しされるのでエアコンの設置工事の際にスリーブのある位置の石膏ボードをくり抜いて貰えば新しく外壁に穴を開ける必要はありません。

細かいことですが穴を開けた石膏ボードと県民共済住宅で用意したスリーブの間に僅かな隙間があるので私は一応その隙間を気密テープで自分で塞ぎました。気休め程度ですが何もしないよりもマシかなと思って作業時間の合間に自分で気密テープを張らせて貰いました。

作業しているのはハイブリッド電気の伊東さん
作業しているのはハイブリッド電気の伊東さん

私はエアコンは自分でネット通販で購入して、設置工事だけ信頼のおける業者にお願いしています。今回新居のエアコン工事をお願いしたさいたま市桜区のハイブリッド電気さんは以前私の実家で地デジアンテナの工事やEVコンセントの設置の他に2回エアコン工事をお願いしてとても丁寧な施工だった事もあり私から見て信頼できる業者なので新居のエアコン工事もお願いしました。

個人の業者ですが真空抜きもきっちり15分以上やってくれるし施工が丁寧なのでオススメできます。金額も家電量販店や引越し業者に頼むよりは多少割高かもしれませんが価格も明瞭で工事の質が伴っています。施工エリアは県南中心ですが県北も対応してくれます。

興味がある方はハイブリッド電気さんのブログに沢山の施工事例が写真付きであるので見てみてください。

配管カバー(有料)もお願いしました
配管カバー(有料)もお願いしました

これは良く言われている事ですが、家電量販店や引越し業者経由で新築住宅にエアコンを取り付けてもらうのはあまりオススメできません。エアコンはエアコン自体の性能もそうですが、適切に設置されてこそ本来の性能が発揮できます。

外壁に穴を開けるので雑な業者に頼むと穴あけの時に筋交いを貫通してしまったり、貫通した穴にスリーブを入れずに設置されてしまいます。実際、10年位前に私の実家でエアコンを取り付けた際に引越し業者にエアコン設置をお願いしましたが、配管穴を開ける際に筋交いを貫通されてしまった上、その部分にスリーブも入っておらず更にエアコンの効きも悪くて散々だった事もありエアコンの設置業者選びは本当に大切だと痛感しました。

日立の寒冷地仕様エアコンの室外機
日立の寒冷地仕様エアコンの室外機

新築住宅の場合はエアコンの設置場所に配管スリーブを用意して貰いましょう。県民共済住宅でも配管スリーブは用意してもらえます。

配管穴の位置は入れたいエアコンが問題なく設置できる場所に開けてもらいましょう。何も言わないと県民共済住宅で取扱のあるエアコンの配管穴の位置になります。私はその辺の指示をしていなかったので配管穴の位置が本来設置したかった場所よりもちょっとズレてしまいました。配管穴の位置は一度穴を開けるとやり直しが効かないので慎重に決めましょう。

エアコン用の配管穴は貫通した部分と内壁側の断熱材との隙間を気密テープで処理した方が良いですが、県民共済住宅では通常気密処理を行わないらしいので大工さんか電気屋さんに気密テープを貼って隙間を埋めてもらうことをお願いするか、あるいは石膏ボードが張られる前に自分で気密テープを貼って気密処理しましょう。

2階のエアコンの真空抜き中
2階のエアコンの真空抜き中

2階のエアコンははしご作業に加えて配管カバーが長くなったので1階のエアコンに比べると設置費用が高額でした。バルコニーに室外機が置ければ1階と変わらない金額で出来るのですが、私の間取りだとこうするしか無いので北側の犬走りに室外機を設置しています。

1台エアコン移設(取り外し、運搬、設置)、1台エアコン新設でざっと6万円とそこそこ金額がしましたが、工事費が高くなった原因は2階のエアコンのはしご作業分と配管カバーの長さが長くなったので結構工事費がかさみました。正式に依頼する前に事前に現場を見ていただいてその場で見積を頂いた上で了承しています。当然ながら事前の見積と当日の工事金額の差異もありませんでした。

家電量販店や引越し業者にお願いするよりも多少割高だと思いますが、工事の質が伴っているので私は満足しています。新築の場合は特に格安で雑な工事をされるよりも割高でも丁寧に工事をしてくれる方がありがたいです。

新築時にエアコンの配管穴だけは絶対事前に用意すべき

エアコンの工事は壁に穴を開けることになります。何も考慮せずに住宅の壁に穴を開けると断熱層・気密層ごと貫通されてしまうので気密性能が悪くなる上、気密層が破壊されて壁の内側にある断熱材に空気が触れると結露リスクも出てきます。更に穴を開けた場所に筋交いがあり、それを貫通してしまった場合は耐震性能も落ちてしまいます。

そういう事もあり新築住宅の壁に穴を開けることは極力避けたいですが、エアコンは快適に暮らす上で必須の設備と言えるのでどこかしら壁に穴を開ける必要はあります。

新築の場合はエアコンを設置したい場所に事前にエアコン用の配管穴を必ず用意して貰いましょう。事前に用意された配管穴は適切な気密処理がされているので配管穴が原因で気密層を破壊する事もありません。

県民共済住宅の場合は電気配線の打ち合わせをする位までにどこにエアコンの配管穴とコンセントを用意するか決めておく必要があります。可能なら契約前の間取りを決める段階でエアコンをどこの壁に付けるか、室外機をどこに置くかは決めておいた方が無難です。

室内機のサイズが通常よりも大きいエアコンを入れたい場合は配管穴の位置を細かく指定しましょう。何も言わないと県民共済住宅標準品のエアコン用の配管穴の位置になってしまいます。

エアコンを設置するかどうか迷っている部屋があれば配管穴だけ用意しておくのも手です。エアコンの配管穴があると穴の中は空洞で断熱材が入らないのでそこに断熱の穴にはなりますが、後から壁を貫通されるリスクとどちらが良いかと言われたら配管穴を用意しておいたほうが絶対に良いです。使わない配管穴には余ったグラスウールの断熱材を詰めておけば空洞のままよりも多少マシになります。

最後に

私の場合は県民共済住宅でエアコンを設置せずに県民共済住宅で配管穴(スリーブ)だけ用意して貰い、ネット通販で購入した高効率の割に安いエアコンを設置しています。県民共済住宅のエアコンについては過去記事で詳しく書いた事もありそのコスパの高さも理解していたのでエアコンの選定は正直かなり迷った部分で、特にダイキンの6畳用エアコンはコスパがかなり良いので魅力的でした。

ただ私の場合はエアコン1台で家全体を冷暖房するという事もあり、中位モデルのAPFが6前後のモデルではなくより高効率なエアコンが欲しかったのでエアコンは自分で手配しました。

新居に設置したエアコンはきちんと動いていて冷暖房も一応上手く行っています。まだ5月と6月初旬なので真夏や真冬でどうなるかは未知数ですが、今の感じだと夏は問題なさそうです。

新築の際のエアコン設置業者はよく吟味することをおすすめします。施工事例が沢山ある業者は写真を見れば大体の作業の質がわかるので判断しやすいです。