7日目は3連泊したホテルをチェックアウトして隣町のホテルに移動してからシウジ高原に行きました。シウジ高原は1年前に一度来たことがあるのですがその時はほとんど歩かなかったので今回はじっくりハイキングをしようと再訪しています。

丁度6月中旬でシウジ高原に花が咲いている季節で、その時期のシウジ高原は絶景と噂されていたので行ってみるのが楽しみでした。

この日は絶景が続いたので写真がかなり多くなっています。

7日目(2018年6月15日のスケジュール)

  • 3泊したHotel Lenerをチェックアウト
  • Campo di Trensの隣村のStilvesのHotel Wieserまで徒歩で移動してチェックイン
  • シウジ高原をハイキング

3泊したHotel Lenerをチェックアウト

Hotel Lener

この日も美味しい朝食を食べてから3連泊したHotel Lenerをチェックアウトしました。3泊して毎回朝夕の食事はこのホテルのレストランで美味しく頂いて大満足です。

部屋付けにした夕食3食分含めて3泊で132EUR(約18,000円)です。更に無料で貰えたゲストカードのactiveCARDの分も含めると物凄いコスパでした。ゲストカードのおかげでこの旅のイタリア国内の移動費は初日にオーストリア国境のブレンナー駅からこのホテルに行くまでの電車賃しか発生していません。

本音はもう1泊このホテルでしたかったのですが、残念ながらこの日は予約で埋まっていたので近くの別のホテルに移動して1泊します。

Hotel Wieserへ徒歩で移動

Hotel Wieser

Hotel Lenerからこの日1泊するHotel Wieserへは徒歩10分か15分程度で行ける距離です。勿論ここでタクシーなどは使わずに徒歩で隣町のStilfesのホテルまで移動しました。

Hotel Wieserのシングルルーム

Hotel Wieserは普通の3つ星ホテルです。1泊57.5EUR(約7,500円)で予約しました。チェックインして部屋に通されるとまあ普通と言うかベーシックと言うか質素な部屋でした。こういう普通のホテルに泊まると旅してる感があるので嫌いではないですが、先程チェックアウトしたHotel Lenerよりも1泊の金額は高いのでちょっと比べてしまいます。

Hotel Wieserのバスルーム

水まわりも普通と言うか質素と言うかベーシックと言うかそんな感じです。ヨーロッパの安い3つ星ホテルは大体こんな感じです。

Hotel Wieserの客室からの眺望

このホテルで一番良かったのが部屋の窓からの眺めです。いかにもヨーロッパのアルプス山脈の麓の町っぽい眺めが気に入りました。

Hotel WieserからCampo di Trens駅へ

Stilfesの教会

ホテルの隣に教会があったのでホテルでちょっと休憩した後にまずは教会に行ってみました。

Stilfesの教会

結構小さな町と言うか村の教会にも関わらず教会の中は意外と装飾が綺麗です。

Campo di Trensの街並み

教会を見た後はCampo di Trens駅へと徒歩で向かいます。この日は晴れていて絶好のハイキング日和なので電車とバスとケーブルカーでシウジ高原へと向かいます。

Campo di Trensから電車とバスとゴンドラリフトでシウジ高原へ

Chiusa駅

Campo di Trensからシウジ高原に向かうにはまずOrtiseiというシウジ高原へのゴンドラリフトがある町まで移動する必要があります。Ortiseiの町は電車が通っていないのでバスで行く必要があり、Chiusa駅前からOrtisei行きのバスが出ているのでCampo di Trensから電車でChiusa駅まで移動しました。

Chiusa駅前のバスターミナル

Chiusa駅前は小さいバスターミナルがあるだけで何もありません。バスターミナルで少しバスを待って始発のバスに乗ってOrtiseiまで移動しました。ChiusaからOrtiseiまではバスで45分位でした。バスの運賃もactiveCARDで無料です。

Ortiseiの町からケーブルカーでシウジ高原へ

オルティセイのバス乗り場

オルティセイでバスを降りました。

Ortiseiのバス乗り場がある広場

時間は13時20分過ぎで気温が21℃ととても良い気候です。

オルティセイの町

オルティセイの町は非常に綺麗な街並みで高級山岳リゾート感があります。1年前の2017年にもオルティセイの郊外に宿泊した事があり、その時も当然オルティセイの町にも訪れてとても雰囲気が良い素敵な町という印象ですが今回再訪してもその印象は変わりません。

オルティセイの町の教会
オルティセイの町の教会の中

途中に教会があったので入ってみました。落ち着いた感じの上品な装飾の教会です。

オルティセイの町はドロミテの山歩きの拠点となる町の一つなので日本人のハイカーもちらほらいます。オルティセイの町はドロミテの有名な山々があるエリアの西側にあるので中心部ではないですが、電車こそ通っていないもののバスを使えば幾つかの山々にアクセスしやすい場所です。

宿泊施設が充実している町なのでオルティセイを拠点としてハイキングコースを周るのも面白いと思います。立地だけならカナツェーイやセルヴァ、コルティナ・ダンペッツォ辺りが便利ですが町と宿のクオリティを考えるとオルティセイ周辺は良いところだと思います。

ドロミテの山目当てでボルツァーノに泊まるのは移動に時間がかかりすぎるのであまりオススメはしません。ドロミテは夏はハイキング、冬はスキーと1年中賑わう場所なのでホテルやアパートメントの数も多くドロミテの麓の町や村に泊まった方が色々便利です。

小さい町でもスーパーマーケットもあればカフェやレストランも当たり前のようにあるし、山用品やスキー用品を扱うアウトドア用品の店も大きめの町なら普通にあるので困ることは無いと思います。

オルティセイからの景色
オルティセイのシウジ高原へのゴンドラリフト乗り場
オルティセイからシウジ高原へのゴンドラリフトの往復チケット

オルティセイのシウジ高原行きのゴンドラリフト乗り場は町の南側にあります。バスを降りた広場を西に進んで坂道を登ると左側に歩道橋が見えるのでその歩道橋を渡った所にケーブルカー乗り場があります。

チケットは大人1名往復19.4EURで約2,500円でした。支払いはクレジットカードが普通に使えます。このゴンドラリフトはactiveCARDの割引が効かないので久々に自腹でチケットを購入しました。そういえばイタリアに来る時の電車賃以外でイタリアに来てから今まで移動と観光で1円も使っていませんでした。

オルティセイからシウジ高原へのゴンドラリフト

この赤い6人乗りのゴンドラリフトに乗っていざシウジ高原へ。乗客数が少なかったので相乗りにならずに1人で乗れました。

絶景のシウジ高原をハイキング

シウジ高原のゴンドラリフト乗り場からの景色

ゴンドラリフトを降りるといきなり目の前に絶景が広がっていました。空も晴れていて雲も少なくとても気持ち良い景色が目の前に広がっています。

1年前の2017年にもシウジ高原には行きましたが、その時は雲が多くここまで綺麗な景色が見られなかったのと、子連れの家族旅行で体調も優れなかった事もありケーブルカー乗り場の周辺しか歩かなかったので今度はしっかり歩いてリベンジするぞという意気込みでここまでやって来ました。

シウジ高原のハイキングコース

ゴンドラリフト乗り場はそこそこ高い場所にあるのでシウジ高原の中心部の方に行くにはまずは下り坂を歩いて下ります。

正面に見える山がサッソルンゴとサッソピアットです。力強くて美しい山ですね。今まではドロミテの山々とは言えない所をハイキングしていましたが、今日はドロミテのエリアを歩いています。

イタリア北東部のドロミテはトレンティーノ・アルト・アディジェ州、ヴェネト州、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の3州に跨るエリアで世界遺産にも指定されている場所です。私はこの旅の1年前の2017年にトレチーメ、ポルドイ峠、サンタ・マッダレーナ村辺りを家族でハイキングしましたがお世辞抜きでどこも素晴らしい絶景のハイキングコースでした。

シウジ高原の景色
もし歩き疲れても流しの馬車でケーブルカー乗り場まで戻れます

とりあえずシウジ高原の反対側の方にあるCompaccio(コンパッチョ)/Compatsch(コンパチ)(イタリア語読みの地名/ドイツ語読みの地名)という村を目指してシウジ高原を歩きます。写真を撮りながら歩いていると道中の景色が絶景なので中々進みません。

イタリア北部の南チロル州では公用語がドイツ語とイタリア語です。例えばお礼を言う時にダンケシェーンと言うべきかグラッツェと言うべきか微妙に迷います。実際に南チロル州を2回旅してみるとドイツ語の方が圧倒的に使われていました。南チロル州の人たちはドイツ語を主に話しますが、イタリア語は勿論英語も普通に話せる人が多いです。

6月中旬で丁度花が咲いている時期でした
とても絵になる景色です

シウジ高原のベストシーズンは花が咲き乱れる6月下旬〜7月上旬みたいですが、この日は6月15日でベストシーズンと言えるかは微妙な時期ですがそれでもこの様に花が沢山咲いていました。

コンパッチョという村を目指して歩いています
黄色の花々が綺麗でした

それにしても天気も晴れていて高原なのでそこまで暑くもなくとても歩きやすくて気持ち良いコンディションです。シウジ高原のオルティセイ方面へのケーブルカー乗り場からコンパッチョ(コンパチ)までは片道約5.3km位なので往復だと10km少々歩くことになります。

途中にケーブルカー乗り場までは行きませんがコンパッチョ行きのバス停がありました

コンパッチョとオルティセイ方面に降りるケーブルカー乗り場の中間辺りに目的地のコンパッチョを含むシウジ高原の町に行く路線バスのバス停があります。バスの本数は多くないですがタイミングが合えば歩き疲れた場合のショートカットにも使えます。

奥の方に見えるのがコンパッチョの村
シウジ高原のハイカーはあまり多くないのでゆったり自分のペースで歩けます

シウジ高原に到着したのが13:50で帰りのゴンドラリフトの最終が17時なのであまりのんびりしてはいられませんが、景色が綺麗過ぎてついつい写真を撮りすぎてしまいます。

この記事の写真がかなり多くなっていますがこれでも厳選していて、この日のシウジ高原だけで200枚位撮影していました。

花々を見ながらのハイキング
こういう絶景の中を歩くと疲れにくい気がします

数日前のオーストリアのマイヤーホーフェンや前日のヴィピテーノの隣りにあるMonte Cavalloの景色も綺麗でしたが、この日のシウジ高原の景色はレベルが違います。絶景の中の絶景と言える位素晴らしい景色が広がっていました。

同じ様な景色が続きますが絶景なので飽きません
交差点には案内板があるので迷いません
コンパッチョ村が近づいてきました

コンパッチョの村を目指して歩き続けます。コンパッチョの残り2km位の所からコンパッチョ村までは景色が比較的単調なので割と早いペースで歩きました。

コンパッチョの村
コンパッチョはシウジ高原にある素敵な村でした
コンパッチョの景色

コンパッチョに到着したのが15:30位です。道中で写真を撮りまくったので歩くペースが遅くて結構時間がかかってしまいました。シウジ高原からオルティセイに降りるゴンドラリフトの最終が17時なのであまりゆっくりは出来ません。

ゴンドラリフトのチケットを往復ではなく片道だけ買っていればコンパッチョからシウジの町まで降りれたので正直ちょっと失敗したと思いました。シウジの町のゴンドラリフト乗り場からオルティセイまでは路線バスがあるので割と簡単に戻れます。

シウジ高原を走る路線バス

コンパッチョの中心部辺りに到達したタイミングで何と戻りの路線バスが来ていたのですかさず乗車しました。これを逃すと次のバスは恐らく1時間後か2時間後になります。

コンパッチョの街歩きをする時間もなく着いてから5分もせずにとんぼ返りみたいな感じです。

路線バスの運賃は2EURでこのバスではactiveCARDが使えずに現金払いでした。

シウジ高原の美しい景色

この路線バスはサルトリア行きでオルティセイ方面のゴンドラリフト乗り場には行かないので、コンパッチョ方面とゴンドラリフト方面とサルトリア方面の交差点を過ぎた辺りのバス停で降りました。

バスに乗って3分か5分位で降りましたが2km位のショートカットになりました。バスを降りた次点で15時50分位で17時までにゴンドラリフト乗り場までたどり着かないといけないのでこれは大きいです。

シウジ高原の美しい景色
花々のグラデーションが綺麗
まさに絶景

バスを降りた所からの景色がとても綺麗でした。時間はそんなにありませんがついつい写真を撮ってしまいます。癒やし系の絶景でバス停のベンチに座って休みながら景色を堪能しました。

写真を撮りながら歩いているのでかなりペースは遅いです
元来た道を引き返しています

行きは緩やかな下りが多かったのですが、帰りは逆に緩やかな上りが多いのでちょっと大変です。持参した水を飲みながら出来るだけ早いペースで歩きました。

行きと全く同じ道のりを引き返していますが、歩く向きが違うので景色の見え方もちょっと変わって見えます。

流しの乗合馬車もあるので疲れ果てても大丈夫

丁度景色が綺麗な所で流しの乗合馬車が通過して結構素敵な写真が撮れました。

最後の方の帰り道では乗り合い馬車と並走しながら歩く感じになり、乗合馬車に乗っていた乗客たちと軽く話しながら歩いて何となくどっちが早く着けるかのレースみたいになりました。

奥の荒々しい山々と手前側の優しい景色とのギャップが凄い
ゴンドラリフト乗り場までの最後の登りが大変です
ようやくオルティセイに降りるゴンドラリフト乗り場まで戻ってきました

最終的には上りのうねった道をショートカットして馬車とのレースに勝利しました(笑)

そんな感じでかなり疲れましたが楽しく歩けました。心配していた時間も16時48分着で17時の終電というか終リフトまで12分程余裕があり無事ゴンドラリフトで下山する事ができました。

途中路線バスで2km位ショートカットしたのでトータル8km程歩いた感じでした。私は登山やハイキングの趣味はないので普段はそんなに歩くことはありませんでしたが、シウジ高原は歩きやすい道で勾配もきつくないので楽しみながら歩けました。

もしシウジ高原を歩きたいけど体力的に心配なら、オルティセイからゴンドラリフトでシウジ高原に行き、そこからコンパッチョまで歩いて帰り道はコンパッチョからゴンドラリフトでシウジの町に下山してオルティセイへは路線バスで戻ると全体的に緩やかな下り坂を歩く感じになるので楽だと思います。

再びOrtiseiの町へ

ゴンドラリフト乗り場からのオルティセイの街並み

シウジ高原のハイキングを終えて再びオルティセイの町に戻ってきました。

オルティセイの美しい街並み
オルティセイは適度な賑わいがある上品な町でした

オルティセイはとても綺麗な町です。この辺りのホテルは人気があって高いので今回は泊まりませんでしたがこのエリアに泊まるのもオススメです。この辺りは安いホテルよりは4つ星、5つ星の高級ホテルの方が充実しています。少なくともボルツァーノの様な都会とは違った魅力がある町なのでこの辺に滞在して日中は山歩き、夕方は町でのんびりするのも良いと思います。

この旅行の1年前の2017年にオルティセイの郊外にあるHotel Albion Mountain Spa Resort Dolomitesという4つ星のリゾートホテルに家族でハーフボード(朝夕食付き)のプランで宿泊しましたが設備、おもてなし、食のレベルがどれも素晴らしいホテルでした。

オルティセイのバス乗り場がある広場

その後Chiusa駅行きのバスに乗ってChiusaからCampo di Trensまでは電車で戻ってきました。

Campo di Trensへ

4日間連続でHotel Lenerのレストランでディナー
この日がLenerで食べれる最終日なのでデザートも注文

Campo di Trens駅からHotel Wieserに戻る途中に今朝まで泊まっていたHotel Lenerがあります。夕食はLenerのレストランで食べようと思って駅から歩いていると、初日に車でHotel Lenerまで送ってくれた地元の親切なマダムと4日ぶりに再会してシウジ高原に行って凄く綺麗だったこととか色々この辺を楽しんだこととかを話してお別れしました。

その後はHotel Lenerのレストランでディナーを楽しみました。この日はピッツァマリナーラとテーブルワイン、そしてデザートのApfulstrudelを注文して美味しい料理を堪能しました。

その後はHotel Wieserまで徒歩で戻りシャワーを浴びてからワールドカップ期間中の旅程をまだ確定させていなかった6月29日〜7月1日のモスクワのホテルで安い所が出たのですかさず予約を入れました。

この日はシウジ高原の絶景を堪能して最後に親切なマダムに再会出来て実に素晴らしい1日でした。翌日はHotel Wieserをチェックアウトして夜の電車でドイツのミュンヘンまで移動します。昼間はサンタマッダレーナ村とスタンゲ渓谷を訪れる予定です。