30日目は前日のパブリックビューイングでワールドカップ準々決勝のロシア対クロアチア戦を観戦した帰り道からのスタートです。試合が延長戦でも決着がつかずにPK戦までもつれ込んだのでホテルに戻る前に日付が変わってしまいました。
そんな訳で30日目はパブリックビューイング帰りの深夜のカザンの街歩きと翌朝のカザン・クレムリンの観光を楽しみました。
30日目(2018年7月8日)のスケジュール
- パブリックビューイング会場からホテルに戻って就寝
- カザン・クレムリンを観光
パブリックビューイングからの帰り道
前日にワールドカップ準々決勝のロシア代表対クロアチア代表の試合をパブリックビューイングで観ていましたが、21時キックオフで延長、PKまでもつれ込んだのでパブリックビューイングを出てすぐに日付が変わってしまいました。
カザンのパブリックビューイング会場は物凄い人混みで2万人近く入ったのではないかと思います。そんな訳で帰りも結構な混雑でした。
会場を出てカザンカ川にかかる橋を歩いてホテルまで戻ります。橋から見えるカザン・クレムリンの夜景がとても綺麗でした。
ホテルへの帰り道はカザンの夜景が綺麗だったので寄り道して農業宮殿の前に行って写真撮影をしました。
パブリックビューイング帰りの人が多く深夜でも人気がありヤバそうな雰囲気は無かったのでじっくり写真撮影が出来ました。タタールスタン食糧・農業省の建物、通称「農業宮殿」は緑にライトアップされていてこの建物を農業宮殿とは良く言ったものだなと感心しました。宮殿正面の木のモチーフが不思議な雰囲気を醸し出していますね。
農業宮殿を見た後はついでにカザン・クレムリンの敷地内に入ってみます。深夜でも入口が開いていて入れました。
とても美しいクル・シャーリフモスクの夜景を撮影
カザン・クレムリンで一番存在感がある建物はこのクル・シャーリフモスクだと思います。白い建物で屋根部分がターコイズブルーの非常に美しいイスラム建築です。
夜はライトアップされていてとても綺麗だったので深夜1時ですが立ち寄って思わず写真を撮ってしまいました。
クル・シャーリフモスクを近くで見るとそこまで大きなモスクではありませんが細部の作り込みが細かく、装飾もイスラム風というよりもギリシャ辺りの正教系の教会の形にも似ていて良い感じに異文化がミックスされていてユニークなモスクです。
ここは是非中に入ってみたいので、翌日と言うか当日の昼間にモスクの中に入ろうと思います。
カザンの夜の街並み
深夜1時のカザン・クレムリンを満喫した所でホテルへと歩いて戻ります。カザン・クレムリンの外からの夜景もとても綺麗だったので写真を撮りながら歩いています。
治安は普通に大丈夫でした。この時間帯はパブリックビューイング帰りの人がそこそこ歩いているので怖さはありません。
カザンのメインストリートも人通りがあり、思い思いに昨夜のロシア代表の戦いぶりを親しい人と語り合っている様な感じでした。
そんな感じでホテルに帰り着いたのが深夜2時頃です。ホテルに戻ってからシャワーを浴びてすぐに就寝しました。
翌朝はホテルを移動
朝になってオストロフスキーホテルをチェックアウトし、この日から2泊するイビスカザンに移動します。
Ibis Kazanは2泊で7,358円と1泊3,679円なので結構リーズナブルです。2日前にカザンでの最後のワールドカップの試合が終わったこともあり、丁度この日の前後でカザンのホテル代がワールドカップ価格から通常期の価格に戻っている感じでした。
IbisはフランスのホテルチェーンのAccorHotelsの格安系のブランドで、日本で言うなら東横インの様な安めの価格帯のビジホ的なホテルブランドになります。ホテルの星の数で言うなら2つ星〜3つ星位のグレードです。
私はアコー系のホテルは品質がそれ程高くないので正直あまり好きではありません。具体的には部屋に机があっても机の上に電源が無かったりだとか細かい部分の気が利いてない感じがします。今回はイビスカザンが一番コスパ良く泊まれる宿だったのでここを選びましたが、部屋の清潔感は合格ですが、部屋のスリッパが有料だったり、WIFIが遅くて使い物にならなかったりと不満点もありました。
バスルームはシャワーブースのみでバスタブはありません。Ibisホテルなのでまあこんなものでしょう。
ランチを食べに「チャクチャク」カフェへ
この日のランチはカザンのメインストリートのカザン・クレムリン近くにあり、Googleマップの口コミでの評価も高かったチャクチャクというカフェに行きました。
中に入るとロシアのカフェで良くあるセルフ形式です。
前日夜はパブリックビューイング会場で軽食しか食べられなかったのでこの時はとてもお腹が空いていたのでピラフやらポテトやらタルタルステーキやらスープやらスイーツのタルトやらを頼んだら660RUB(1,199円)と久々に1,000円超えのランチになってしまいました。
タルタルステーキはタルタル人、つまりタタールスタンの料理なので本場のタルタルステーキです。
私は少食なので冷静に考えるとこの量は絶対食べきれないと思いちょっと頼みすぎたと思ってしまいましたが、いざ実食してみるとどの料理もとても美味しくて、特にタルタルステーキとタルトは絶品でした。タルトに関してはこれまでの人生で食べたどのタルトよりも美味しかったです。まさかこんな所で人生最高のタルトを食べられるとは思いもしませんでした。
そんな感じで大満足のランチでした。大当たりのカフェだったので翌日も通おうと思います。
ランチ後はカザン・クレムリンへ
お腹を満たした後はカザン・クレムリンへと行ってみます。
カザン・クレムリンへは入場料無料で入れました。
カザン・クレムリンの高台からヨーロッパ最長の河川であるヴォルガ川が見えました。カザン・クレムリンはヴォルガ川とカザンカ川の合流地点の近くの高台にあるのでどちらの川も見ることが出来ます。
この旅ではヴォルガ川沿岸のカザン、サマーラ、ヴォルゴグラード、ロストフ・ナ・ドヌの4都市を回って来ています。
右側を見るとクル・シャーリフモスクが綺麗でした。
昨晩にライトアップされたクル・シャーリフモスクを見て美しいなと思いましたが、明るい時間帯でも美しい外観のモスクでした。せっかくなので中に入ってみます。
クル・シャーリフモスクの内部
モスクの内部は1階から上が無料で見れるエリアになっていて階段を上がってモスクの礼拝堂を上から見ることが出来ました。
礼拝堂の内装は白を基調にした清潔感がある内装で、水や空を連想させる水色や青と植物を連想させる装飾が印象的なモスクです。
モスクのドームは水色と金色の装飾が空と星を連想させる様な清涼感のある感じです。モスクや教会は宗派もそうですが国や地域によって内装が結構異なるので見応えがあります。
クル・シャーリフモスク地下の博物館
礼拝堂を見た後は地下の博物館に入ってみましたがここは入場料が100RUB(180円)必要でした。
真っ先に目に付いたのはデジタル版のコーランです。カザン版のコーランらしいですが、私はアラビア語に関してはさっぱりわからないので何とも言えません。
私はイスラム文化やイスラム教についてはそこまで詳しくないので博物館の展示物についてはあまり良くわかりませんでした。
再びカザン・クレムリンの敷地内を散策
クル・シャーリフモスクを出てカザン・クレムリンの散策を再開しました。
途中、城壁の近くで中世の弓やボーガンが撃てる体験コーナーがあったので有料でしたが遊んできました。弓で矢を何本か放ちましたが全然的に当たらず自分の下手くそ加減にショックでした。
カザン・クレムリンの敷地内にはモスクの他にブラゴヴェシェンスキー大聖堂という教会もあります。ここも中に入れるので軽く見学してきました。
カザン・クレムリンの敷地内は小さめの宮殿の様な建物が幾つかありました。これらの建物の内部には多分入れないと思います。
カザン・クレムリンを一通り見たので次はカザンカ川を渡って対岸まで歩こうと思います。
カザンカ川の対岸へ
カザン・クレムリンを出てカザンカ川を渡ってとりあえず対岸にあるFIFA FAN FEST会場の近くのバス停を目指しました。
カザン・クレムリン近くにもバス停はありますが、カザンカ川の景色が綺麗だったので徒歩で写真を撮りながら橋を渡ります。
この歩道は地元の人達の散歩コースにもなっているのか徒歩で歩いている人も結構いました。川の水面が白く輝いていて何とも幻想的な景色です。
この歩道は手すりがあるのでカメラを手すりに置いて昨晩の夜景を撮影しています。
綺麗な夜景を取るコツはカメラを固定してタイマー撮影することです。そうすればシャッタースピードが長くてもカメラが動かないので綺麗な写真が撮る事が出来ます。手ブレ補正があるカメラでも手持ちだと多少は手ブレするのでカメラを固定するのは重要です。
昨晩は満員だったパブリックビューイング会場(FIFA FAN FEST会場)も今日は全く人気がありません。
パブリックビューイング会場隣の公園にはワールドカップロシア大会の出場国の国名が英語とロシア語で刻まれた丸い石のオブジェがありました。
この後はGoogleマップで見つけた郊外のショッピングモールに行ってそこに入る大型スーパーでお土産を物色しようと思います。
カザン郊外の大型スーパーで買い物
路線バスに乗ってカザン郊外のPARK HOUSEというショッピングモールにやって来ました。3日後には日本へと帰国する便に乗るのでそろそろお土産を物色しようと思います。
このショッピングモールの中に「アシャン」というフランス系の大型スーパーが入っているのでそこが目当てでした。このアシャンは数日前のモスクワ滞在中にも行ったスーパーになります。この大型スーパーはフランスを中心にロシア以外では「Auchan」(オーシャン)と言う名前でヨーロッパ中心に展開していて過去にヨーロッパに行った時もこのスーパーで買い物を何度かしました。
スーパーの中は超巨大で色々な物が売られているので見ているだけでも楽しめます。何気なく通ったおむつ売り場では日本製のおむつがほとんど日本語のパッケージで普通に売られていて驚きました。「さらさらエアスルー」とか「エアフィット」とか「すきまモレ安心」とか絶対読めないだろと思いますが、日本語のパッケージをほぼそのまま使うことで日本製の本物だよという事をアピールしていると思いました。
この日購入したものははちみつやインスタントのボルシチなどの日持ちする物と、ワールドカップグッズの他にロシア名物のイクラと他には夕食と朝食用にパンやケフィアなんかも買ってみました。
「イクラ」はロシア語でもイクラです。と言うか日本語のイクラはロシア語のイクラに由来します。ロシア語でイクラと言っても魚の卵という意味なので、チョウザメのキャビアもイクラだし、日本で言う鮭の赤いイクラもイクラです。なので普通の赤いイクラがほしい時は「イクラ・クラースナヤ」(赤いイクラ)と言う必要があります。
ロシアでイクラを買う場合、1パック100円や200円位の激安な物はアルギン酸ナトリウムの人工イクラです。赤いイクラはマスの卵で日本で売られている一般的な鮭のイクラよりも小ぶりな物が缶詰や瓶で1瓶1,000円前後で売られていて量を考えると日本で普通のイクラを買うよりは安いですが、結構高額なので正直日本国内の普通のスーパーで売られている筋子を買って自分でイクラに加工した方が安く済むと思います。
買って帰ったロシアのイクラは味付けが塩味のみなので癖もなくご飯にも合って美味しかったです。
買い物を終えた後は路線バスでホテルの近くまで戻りました。Googleマップで経路検索が出来るので結構簡単に帰れました。
この日はカザン・クレムリンを中心に観光しましたが、結構見応えがあるし景色も綺麗なのでとても楽しめた1日になります。カザンはこの旅の途中で寝台列車に乗った時に一緒になったロシア人の人達からこの旅でどこに行くの?と聞かれた時にカザンと行ったらカザンは結構良いよと皆言っていたので地味に楽しみでしたが、サンクトペテルブルクの後にカザンを訪れましたがカザンはカザンの良さがあってとても観光を楽しめています。
翌日も終日カザンに滞在し、翌々日にいよいよロシアを離れて帰国します。