17日目はエカテリンブルクからサマーラへの移動日です。昼間にアパートメントを出発して地下鉄でエカテリンブルク旅客駅へと移動して、そこからサマーラまでロシア国鉄の2等車両で移動します。
目的地のサマーラはエカテリンブルクと次の日本対ポーランド戦の試合会場のヴォルゴグラードとの中間位に位置する街です。昨日はウファからエカテリンブルクへと到着しましたが、この日はエカテリンブルクからウファを通過して更に南東のサマーラまで移動する事になります。
17日目(2018年6月25日)のスケジュール
- アパートメントをチェックアウト
- 地下鉄でエカテリンブルク旅客駅へ移動
- エカテリンブルク旅客駅からサマーラ駅行きの寝台列車に乗車
アパートメントをチェックアウトしエカテリンブルク旅客駅へ
この日はエカテリンブルクパッサジュルスキー駅(エカテリンブルク旅客駅)を13:04に出発する電車に乗ってエカテリンブルクを出発します。12時位までアパートメントに滞在してから出発しました。
アパートメントのあるボタニチェスカヤ駅からエカテリンブルク旅客駅最寄りの地下鉄のウラリスカヤ駅までは20分位で移動出来ます。ウラリスカヤ駅からエカテリンブルク旅客駅までは徒歩数分と近いので12時半位に駅に入れました。
エカテリンブルク旅客駅からサマーラ駅行きの電車に乗車
今回予約した電車はロシア国鉄の2等車両の中でも一番グレードが高い「2Э」クラスです。この予約クラスだと乗車時にアメニティと軽食が貰えるという事だったので多少期待しています。
この電車はエカテリンブルク旅客駅を13:04に発車してサマーラには翌日の11:48に到着します。途中で時差がマイナス1時間になるので乗車時間は23時間44分とほぼ丸1日電車内で過ごす事になります。鉄道移動はロシアの広大さを嫌でも実感します。
運賃は2等の上段ベッドで2,737.1RUB(4,928円)とやや高いですが、2等の中では一番良いクラスで車両にバイオトイレ、エアコン付きの車両を選んで快適性を重視しました。
エカテリンブルク旅客駅のホームに到着するとすぐに電車もホームに滑り込んできました。ホームには軍人さんが沢山います。この人達は多分前日の試合の警備に当たっていたのだと思います。
電車がホームに到着し、車内に乗り込んで自分の席のあるコンパートメントへと行ってみると何やら見覚えのある顔が。何と前々日にウファからエカテリンブルクの電車で同じコンパートメントに乗っていたロシア人の女性弁護士の方とここで再会しました。これにはお互いびっくりです。ウファからの電車ではそれ程会話はしませんでしたが、流石に2回目だとあまり言葉が通じないものの翻訳アプリを駆使して話が弾みます。
そう言えば翌日ウファに帰るって言っていたなと思いましたが、まさか同じ電車の同じ車両の同じコンパートメントになるとは凄い偶然です。多分彼女も私と同じような価値観を持っていて2等で出来るだけ快適な車両を予約したのだと思います。
2等車両のコンパートメントはベッドが左右の上下に2段ずつあるので4人部屋になりますが、今回はサマーラまで乗車する日本人男性の私と同じくサマーラまで乗車するロシア人のおばさんと、ウファまで乗車するロシア人女性弁護士の3人が同じコンパートメントになりました。
今回はロシア国鉄の2等車両の中では一番グレードの高い「2Э」クラスを予約していたので電車が発車してしばらくすると車掌さんがアメニティキットを配布してくれました。軽食は昼食時に配るか夕食時に配るか質問していましたが、このコンパートメントでは発車してすぐの昼食として食べることになりました。
アメニティキットには使い捨てスリッパや歯ブラシとウェットティッシュがあり、軽食はサラミのパックと菓子パンと飛行機のエコノミークラスで出るようなホットミールが1つと普通のパンと小さめの水のペットボトルが出てきました。
食事の時間は同じコンパートメントの乗客と一緒に食べます。下段のベッドを収納してソファ形態に買えてテーブルの上に食事を並べてみんなで食べる感じでした。
ロシア人の乗客は食事も持ち込んでいるのでそれを他の人に分けあったりしながら食事を楽しんでいました。私もいくつかおかずを貰ってしまいました。
この様にロシアの鉄道旅行では意外と乗客同士の交流があるのでちょっとしたばら撒き用のお菓子とかを日本から持参していくと良さそうです。
ロシアの鉄道では各車両には必ずサモワール(給湯器)があり無料でいつでも使えるので日本からカップ麺やインスタントコーヒーなんかを持参しても問題ないです。シベリア鉄道でウラジオストクからモスクワまで行くような旅をするならマグカップを持参しましょう。マグカップは車掌さんから借りることも出来ますが、ロシア人の慣れた乗客はマグカップと紅茶のパックも持ち込んでいる人が多かったです。
今回予約したのは2等の上段ベッドです。ロシア国鉄では基本的に上段のベッドの方が下段のベッドの席よりも価格が若干安いです。下段は乗り降りが楽なのが良い点ですが、昼間は上段の乗客も下段の椅子に座るためベッドを畳んで椅子にしておく必要があります。上段は乗り降りがやや面倒ですが、いつでもベッドが使えるのが利点です。エアコンのある車両だと上段はエアコンの吹き出し口が天井にあるため寒く、逆にエアコンがない車両だと暖かい空気は上に溜まるので下段ベッドよりも暑くなります。
移動中はスマホに落としておいた電子書籍をひたすら読んだり、音楽を聞いたりしながら過ごしました。
途中のチェリャビンスク駅でウファまで行くロシア人男性がこのコンパートメントに乗り込んできました。彼も普通に良い人でした。
この日の移動ではまさか前々日のウファからエカテリンブルクの同じコンパートメントにいたロシア人女性弁護士がいて本当にびっくりしました。そんな感じで見知った人が居たこともあり、とても和やかでリラックスしながらの移動になっています。
旅程を考えていた時はロシアの電車移動は1区間が長時間過ぎて苦痛かなと思っていましたが、実際に鉄道移動をしてみると意外と快適で乗客同士の会話だったりと苦痛どころか意外と楽しめています。
いつかウラジオストクからモスクワやサンクトペテルブルクまでシベリア鉄道で横断してみたいなと思ってしまいました。
翌日はサマーラに到着します。