県民共済住宅に申し込みをしてプランニングリサーチ(希望する間取りや要望)を送付してから3ヶ月後にようやく外部設計士さんとの初回打ち合わせが出来ました。打ち合わせは2時間程ありみっちりと土地の使い方の説明を頂いたり間取りの要望等がっつり話し合いをしてきました。
プランニングを送ってから2ヶ月半一度も連絡を寄越さなかった外部設計士さんが担当なので会う前は正直不安がありましたが、実際にあって話をしてみると結構良い感じの設計士さんだと思ったので本当に良かったです。
打ち合わせの時に何件くらい受け持っているか聞いてみたら外部設計士は大体20件位仕事を抱えていて内部設計士の方は1人で30件とか抱えていてとても大変な状況との事でした。世の中が不景気になればなる程県民共済住宅にお客さんが殺到するらしいです。
土地について
挨拶の次に設計士さんから説明を頂いたのが土地についての事でした。まずは測量結果と境界抗の場所についてです。境界抗は一箇所見つからなかった様ですが、その部分は隣地に境界抗があるのを土地を購入した時に不動産屋と測量士さんが確認済みなので良く確認して見てくださいと伝えました。
土地の説明が終わると土地の高さについて説明されて、基準となる地点の地面からどの位の高さで建てるか聞かれましたが、その辺の事は全く考えていなかったので設計士さんが提案してくれた残土処分費が一番かからない位の高さでお願いしました。
後は外周部分のブロック塀の扱いで、私の希望で一面壊して欲しいブロックがあってそれを外構でやるかあるいは県民でやるかを聞かれました。とりあえず設計士さんの方でその見積りも提携の業者に取ってくれるとの事でした。
建築予定地が都市計画道路上にあるのでその申請費用がかかる事も説明されました。また、埋蔵文化財包蔵地でもあるのでその申請費用がかかることも説明されました。どちらも数万円位なので負担は大きくないのが良かったです。10万円以上なら自分で申請しようと思っていましたが、そんなに高く無さそうなので申請はお任せしました。
長期優良住宅の申請について
そして次は長期優良住宅の申請についてです。長期優良住宅は着工前に申請が必要なので長期優良住宅にするかどうかを次回の打ち合わせまでに決めて欲しいとの事でした。
長期優良住宅はメリットデメリットがあるので要検討です。最初は何となく家を売る際に長期優良住宅の方が高く売れそうな感じがするのでありかなと思っていましたが、定期的なメンテナンスが義務付けられるので将来的に長期優良住宅で浮いた分の固定資産税やグリーン住宅ポイントの割増分が相殺どころか逆転して損なのでは、とも思い始めていてこれから長期優良住宅について改めて検討してみますが、多分長期優良住宅にしない方向になると思います。
検討してみた結果、そもそも自宅を建てる土地の一部が都市計画道路予定地で建物が都市計画道路予定地上にかかるので長期優良住宅の認定が出来ないとさいたま市のWEBサイトに明記されていました。なので長期優良住宅の申請はしません。
間取りについて
土地の話と長期優良住宅の話が終わると次に間取りについての話し合いになりました。プランニングリサーチを送付してそれを基にした間取り図を頂いて、改めて間取りを検討して変更版の間取りを打ち合わせの時に見せてそれをベースに話し合いを行いました。
幸い、提出した間取りでほぼ行けそうな感じでした。一応県民ルールの2間以内とかを守って柱直下率、壁直下率なんかや耐震的なゾーニングも素人なりに構造塾の佐藤先生のYoutubeチャンネル等を見て勉強してから結構悩みながら考えてメルカリで購入した3Dマイホームデザイナー12を使って作った間取りだったので「これは無理」というのが全く無かったのは良かったです。単に設計士さんが褒め上手説もありますが。
2階リビングなので階段幅を広くしたいと考えていて、1,213幅だと10万円位かかるが1,060幅だと無料で広げられるとのことだったので幅15cmのために10万円かけるのもどうかなと思い無料で出来る範囲で階段幅を広げました。
間取りは各部屋、各収納毎に設計士さんと一緒に確認しながら要望を織り交ぜて話し合いをする感じでかなりの時間を間取りと要望のリクエストに割く感じでした。
「初回打ち合わせ後の間取りを公開」という記事で頂いた間取りを公開しました。
外部設計士さんにした質問
換気システムの標準仕様は第三種換気でダクトあり?それともダクトレス?
県民共済住宅の換気システムの標準仕様は第三種換気のダクトありのタイプで吸気口は廊下辺りに作るとの事でした。機種は東プレのTVS-270Sという機種です。
オプションの第一種換気はダクトあり?それともダクトレス?
第一種換気のダクトありでした。
県民共済住宅のオプションファイルを確認した所、MAXのES-1200DCというDCモーターの全熱交換型の機種です。熱交換率は70〜80%でした。
第1種換気システムは本物の高気密高断熱住宅には必須とも言える換気システムで吸気時にフィルターを通す分外から入ってくる空気の質が綺麗なのと、熱交換をして排気をするので冬に寒くなりにくく、夏は湿度を保ったまま換気できるという大きなメリットがありますが、フィルターのこまめな掃除が必須だったりと第3種換気システムと比べて手間がかかる(第3種換気でも吸気口のメンテは必要ですがメンテ頻度は低い)のとランニングコストが高くなるという欠点もあります。
私は今の所メンテが楽だからという理由で標準の第3種換気で行こうと思っています。換気システムは調べれば調べるほどどちらが良いかわからなくなり奥が深く選択が難しいです。
2階建てでも3階建てと同じ様に構造計算をして許容応力度計算の耐震等級3に出来るか?
追加費用がかかるが可能との事でした。2階建て以下は通常は壁量計算です。
許容応力度計算の耐震等級3の方が壁量計算の耐震等級3よりも強度が高く地震に強いので耐震面を考えるととても良いですね。私は外壁をALC、屋根を洋瓦とただでさえ重量がある物を選んでいて、更にその上に重い太陽光パネルを載せるつもりなので確実に耐震性能を確保すべく屋根に太陽光パネルを載せた前提で構造計算をお願いしました。
構造計算をして耐震等級3が確保出来れば現状で最高レベルの耐震性を持った家が建てられます。ただ、壁量計算の耐震等級3でも決して耐震性が弱いわけではありません。
建物のUa値を出してもらえるか?
追加費用がかかるが可能との事でした。追加費用も1万5千円位と結構安いみたいです。
私は県民共済住宅で高気密高断熱を目指すブログを書いているのでUa値は是非出して頂きたいと思っています。
断熱材の厚みを変更できるか?
出来ないとの事です。
気密測定をしてくれるか?
やっていないとの事。過去にもやったことがないそうです。
あまり期待していませんでしたが、やるなら引き渡し後に勝手にやるか現場監督に掛け合って許可を頂いてから気密測定の業者を施主が手配して日程を調整する感じになるのかなと思います。
1階南側のバルコニーが無い部分に庇を着けられるか?
屋根みたいになるが(見た目的に)それで良いなら可能。下屋と同じ扱いで費用が発生するとのことです。
見栄えがどうなるかを設計士さんは気にしていました。私は日射遮蔽を重視しているので庇を着けられるなら着けたいです。
軒の長さは?
柱の中心から最大72cm+雨樋10cmとの事でした。壁の外側からだと60cm+雨樋10cm位になるとの事。
窓にAPW430を個別見積りで採用できるか?
これは無理だとの事。建物の性能に関わる所は変更できない決まりがあるらしく窓を標準やオプションに設定のないシリーズの窓にすることは出来ないとの事でした。
私は出来ることならAPW430を入れたいと思っていたのでとても残念です。
窓のガラスの種類を断熱Low-eガラスに変えられるか?
これはオプションファイルで不可とあったので期待せずに聞いてみましたがやはり駄目でした。
窓ガラスの種類を型ガラスや透明ガラスで使い分けられるか?
全く問題なく変えられます。
窓については次回の打ち合わせで決めたいとの事でした。
APW330のトリプルガラスに変えられるか?
これも無理とのこと。APW430が入れられないのと同じ理由で性能に関わる部分だとダメみたいです。
APW330のスペーサーを樹脂スペーサーに変えられるか?
差額が発生しますが変更可能です。設計士さん曰く差額の見積りは窓1つ1つに対して何円プラスになるかという感じではなく、スペーサーを変えた窓全ての合計金額がまとめて窓メーカーから出てくるので窓1つ1つの価格はわからないとの事でした。
私は標準との差額次第ではありますが樹脂スペーサーの方がアルミスペーサーよりも熱伝導率が低く結露しやすさが緩和されるので樹脂スペーサーに変えたいと思っています。
ツーアクション窓の様な標準やオプションにないタイプの窓は採用できるか?
出来ないとの事でした。
玄関ドアをヴェナートD30ではなくイノベストD50に変えられるか?
玄関ドアは同じシリーズなら変更できるが、違うシリーズを入れるのは性能に影響が出るので入れられないとの事でした。
海外メーカーの食洗機は導入できるか?
キッチンメーカー側でOKするなら入れられるとのこと。
私はタカラスタンダードのグランディアを入れるつもりですが、タカラでボッシュもしくはミーレが入れられるか次回ショールームに行った段階で聞いてみます。ミーレは導入している施主がちらほらいるので問題なく入れられそうですが、ボッシュを入れている県民施主はまだ見かけたことがないのでミーレより若干安そうで乾燥も良さそうなので入れられるなら入れてみたいです。
【追記】タカラスタンダードのさいたまショールームでボッシュを入れられるか聞いてみた所、海外の食洗機メーカーはミーレしか対応していないとの事でした。また、ミーレもミーレジャパンの品薄の影響でタカラスタンダードに限らず各社キッチンメーカーで一時的に取扱を中止しています。
1階にユニットバスを設置した場合、ユニットバスが入る部分は基礎断熱になるか?
担当の設計士さんに確認した所ユニットバスに断熱材が付いていてそれで断熱しているという扱いになるのでユニットバス部分も基礎断熱にはなりません。ユニットバス周りの外壁は通気パッキンでユニットバスの入る周りの壁に気流止めを施工するような形になります。
私見ですがこの場合、ユニットバス本体の断熱材の厚みは10mmとか20mmと非常に薄いのでユニットバス自体が確実に断熱の穴になります。ちなみに標準仕様の床の断熱材はEPSボードの80mmや90mmです。10mmや20mm程度の断熱材の厚みがいかに頼りないか解ると思います。私は県民共済住宅で高気密高断熱の家を目指していますがユニットバスは上記の理由で2階に設置します。2階にユニットバスが来る場合は断熱ラインの内側にユニットバスが入るので上記の問題が無くなります。
2階にユニットバスを設置した場合、ユニットバスの天井の上に断熱材が来るか?(ユニットバスの天井が断熱ラインの外側の小屋裏空間に直接接しないか?)
天井断熱でぐるっと断熱する中に2階のユニットバスが入るので問題ないとの事でした。
私は冬に浴室暖房を入れなくても寒くない風呂が良いので2階にユニットバスを設置します。
室内ドアは吊り戸に出来るか?
レールありの引き戸なら出来るが吊り戸は出来ないと言われました。この「出来ない」の意味が標準仕様で出来ないという意味なのかオプションや個別見積り扱いの追加料金を払えば出来るのかまではちょっとわかりませんでした。県民共済住宅の施主ブログを見るとアウトセットの吊り戸を採用している人もちらほら見かけるので後者であってほしいです。
ドアの上の垂れ壁に部屋間の換気扇(エアパスファン)を着けられるか?
使う換気扇が決まっていれば出来るとの事でした。三菱電機のエアパスファンを使いたいと思っているので入れられるか聞いてみたところ、三菱電機なら問題ないと思うとのことでした。意外にも設計士さんが昔何回かやったことがあるとの事でした。
超ニッチな要望だと思っていたので無理だと言われるかと思っていましたが問題なく入れられる事がわかって良い意味で驚きです。
ちなみにエアパスファンの用途はエアコン1台で全館空調を行うためのサーキュレーター的役割を期待して部屋間の換気扇を設置します。ドアを閉めていても空調された空気が室内に入るようにすれば各部屋にエアコンがなくても問題なくなると思うのでエアコンの設置台数を減らして初期費用とランニングコストを削減して効率化するのが狙いです。特に書斎のような2畳程度の小部屋にエアコンを設置するのは勿体無いのでこういう方法を取ることにしました。
一条工務店の施主ブロガーさんでこういう事をやっている方がいたので参考にしています。
県民共済住宅ではウッドショックの影響はあるか?
県民共済住宅は国産材を主に使っているので今の所特に影響はないそうです。輸入材が価格高騰で品物がないのは知っていますが国産材もそれに合わせて値上がりしているので坪単価を値上げする話があったりしますか?と突っ込んでみても県民共済住宅では余程のことがあっても坪単価を上げたことがないので大丈夫だと思うとの事でした。
【追記】2021年5月の初回打ち合わせ時にはそう言われましたが、2021年7月契約はウッドショックの影響で坪単価が13,200円/坪増額されるとのことです。
カップボードを入れると付いてくる吊り戸棚をキッチン以外の場所に設置できるか?
可能との事でした。ただ、それならカップボードは吊り戸棚無しで注文して別途棚を着けた方が安くて良いのでは?というごもっともな意見も頂きました。
リビングにベンチスペースを造り付けできるか?
造り付けは難しいが、DAIKEN等の小上がりユニットを置くだけなら出来るとの事。
リビングの窓際にベンチスペースを設置しようか結構悩んでいます。あればあったで良い感じになりそうですが、いかんせんリビングの幅が狭くなりそうなので迷っています。
屋根の勾配を変更できるか?
標準が4.5寸で5寸には追加料金なしで変えられるとの事。それ以上の勾配は足場が必要になり追加費用がかかるとの事でした。
県民共済住宅で太陽光パネルを設置すれば屋根に穴を開けないで設置できるか?
太陽光パネルを載せる架台用に予め穴が空いている専用の瓦を使うとの事。県民共済住宅で太陽光パネルを設置すれば雨漏りの保証があるのがメリットでした。
私の理解不足もあるのですが、要するにルーフィングには架台を取り付ける穴が開いて、架台のボルトを貫通する部分の瓦は最初から穴が空いている瓦を使うのでOK的な感じでしょうかね。雨漏りが保証されるのはポイントが高いですが、太陽光パネルは県民共済住宅で取り扱うメーカー以外の無料太陽光なんかも含めてどれが良いかを別記事を書いて検討してみるつもりです。
【追記】県民共済住宅の太陽光発電と蓄電池のオプションで元は取れるかという記事を書きました。記事内でオプションの太陽光発電を入れた場合の損益計算や蓄電池を入れた場合の損益計算のシミュレーションも行っているので興味があれば読んでみて下さい。
県民共済住宅の場合はオプションの紙にあるようにガルバ屋根だと太陽光が載せられません。
今後の予定について
ようやく設計士さんと会えて家づくりが具体的に始まりました。まずは今回の打ち合わせを反映した間取りを届くのを待って、それからショールームに図面を持参して見積りを作って頂いて、次の打ち合わせに望むという流れになります。
次回の設計士さんとの打ち合わせは6月11日と3週間程空いてしまいますが、ショールームに行ったり理解不足な所を調べ直したりする時間も取れそうです。
次の打ち合わせでは窓の詳細を決めるとの事なのでどの窓をどこに着けるかをしっかり考慮してから打ち合わせに行こうと思います。
今回3ヶ月ぶりに県民共済住宅の展示スペースに行って改めて写真を沢山撮って来たので別記事でそれらもアップしていくつもりです。