前日の日本対ベルギー戦の劇的な大逆転負けから一夜が明け、この日はロシア西南部のロストフ・ナ・ドヌからロシア北西部のサンクトペテルブルクへの移動日です。
21:40発の国内線の飛行機での移動です。結構時間が余るのでロストフ・ナ・ドヌの街中を観光しました。
25日目(2018年7月3日)のスケジュール
- ロストフ・ナ・ドヌのホテルをチェックアウト
- 空港バスが発着するロストフ・グラーヴヌィ駅で荷物を預けてロストフ市内を観光
- ロストフ・グラーヴヌィ駅からロストフ・プラトフ空港へバスで移動
- ロストフ・プラトフ空港からロシア航空の国内線でサンクトペテルブルクへ
ロストフのホテルをチェックアウト
朝起きてチェックアウトしようとフロントへ行ったら、昨日一緒にチェックインしたアメリカ人カップルの方と鉢合わせしました。
「昨日の試合は最高だったけど日本は惜しかったねー。最初の失点はGKが不味かったよね」とそんな感じで話しかけられてちょっと会話しました。
チェックアウトするタイミングで彼らと一緒に荷物を預かって貰い身軽になってからホテルを出ました。
ホテル最寄りのバス停に行き、バスを待つこと40分。全然バスが来ません。
空港に行く前にホテルに立ち寄って荷物をピックアップしようと考えていましたが、バスの本数が少なすぎてこれでは乗り遅れるリスクがあるので、一旦ホテルに引き返して預けた荷物を回収してから再びバス停へ。今度は5分位でバスが来ました。
荷物は空港バスが発着するロストフ・グラーヴヌィ駅の荷物預かり所に預け直した方が多少お金はかかるものの便利で確実です。
まずはロストフ・グラーヴヌィ駅で荷物を預けに移動
ホテル最寄りのバス停から39番バスに乗って街中へと移動しました。駅に直接行ければ良かったのですがGoogleマップの経路検索では駅へ直行するバスが無かったのでとりあえず街中へと移動してから駅まで歩いて行きました。
バス停を降りて歩いていると、通りすがりのロシア人のおばさんから「昨日の試合を見たわよ、日本は惜しかったね、とても面白い試合だったわよ」的な事をロシア語で話しかけられました。私はロシア語はそこまで理解できませんが、相手が大体何を言っているか位の予想はつきます。
この日も前日と同じ様に気温が35度位あってとても暑かったです。私が住んでいるさいたまと変わりません。ロシアの夏って涼しいんじゃ無かったのかと文句を言いたくなるような暑さです。
この教会に入ってみようと思いましたが、工事中で入れませんでした。
駅まで歩いている途中にバーガーキングがあったのでそこで昼食を取りました。ロシアのバーガーキングやマクドナルドやケンタッキーは注文がタッチパネル式で言語も英語が選べるのでロシア語がわからない外国人にはとても注文しやすいシステムになっています。ロシアはクレジットカードの通用度が高いのでその点も便利でした。
バーガーキングで30RUB(55円位)と安かったので何気なく頼んだソフトクリームが予想外に濃厚で美味しくてびっくりしました。このソフトクリーム目当てにこの旅の先々の都市で何度かバーガーキングに行きました。
昼食後は再び駅を目指して歩きます。そしてロストフ・グラーヴヌィ駅に到着して駅の荷物預かり所で200RUB(約400円)で荷物を預けて身軽になってからロストフの街歩きを再開しました。
とりあえずパブリックビューイング会場へ
ロストフ・ナ・ドヌという街は観光的に見どころがある街ではないのでどこを見れば良いかがわかりませんでした。なのでとりあえずはワールドカップ開催都市にあるファンフェスト会場(パブリックビューイング会場)に行ってみます。
ロストフの街並みは普通のロシアの都市という感じであまり印象には残りませんでした。何よりも前日の敗戦を引きずっていて悔しい気持ちを引きずって歩いています。一晩経っても全然気持ちが切り替え出来ていません。
とりあえずファンフェスト会場に来ましたが、今の時間帯は特に試合がないので閑散としています。
ファンフェスト会場には街の観光案内所もあるのでそこでロストフの観光情報を仕入れる目的もありました。何せロストフ行きを決めてからまだ1週間も経っていません。ヴォルゴグラードでの日本対ポーランド戦が終わった瞬間にロストフ行きが決まったので事前情報ゼロでロストフ入りしています。
2日前までいたモスクワでの準備期間も試合のチケットの発券やロストフまでの交通手段やロストフからサンクトペテルブルクへの交通手段を手配するのに手一杯でロストフの観光情報までは調べきれていませんでした。
ファンフェスト会場内の観光案内所でロストフのオススメを聞いてみた所、とりあえずファンフェスト会場近くの散歩道が良い感じらしいので後で行ってみます。
ファンフェスト会場内にはグッズショップもあるのでそこでワールドカップグッズを買い増ししました。
観光案内所でおすすめされた散歩道を歩いてみる
ファンフェスト会場を出ると隣に良い感じの公園の様な散歩道があったので入ってみました。入口には日本とベルギーの国旗が飾られています。
ロストフはヨーロッパで最も治安の悪い都市という情報がありましたが、今の所は幸い特別治安が悪いとは思いませんでした。ローマの駅前とかミラノ中央駅とかパリなんかの方が雰囲気も悪いし危ないように思います。
公園の中に何とオフィシャルショップがありました。先程のファンフェストのオフィシャルショップよりも店舗が大きくて品揃えも良さそうです。
早速中に入ってみると、ファンフェスト会場やスタジアムでは売っていなかったグッズもあったのでここでもワールドカップグッズを買い足しました。
とりあえず観光案内所でおすすめされた散歩道を歩いてみます。
散歩道沿いにはアートがチラホラあったりする位で地元の人の散歩道としては良さそうでしたが、観光客がわざわざ行くような感じの場所ではありませんでした。
散歩道は結構長いので最後まで歩かずに、途中でヴォルガ川沿いを歩いてみようと方向転換しました。
散歩道近くの教会に入ってみた
散歩道を一本外れた大通り沿いに公園があり、その中にロシア正教の教会があったので中に入ってみました。
教会の内部はかなりちゃんとした美しい装飾でした。中々青と白の色使いの教会はあまり見ないので結構斬新です。ロシアの教会の色使いは他のヨーロッパの教会と違ってカラフルで斬新でした。中央アジアに近いだけあり、青はどことなくペルシャ(イラン)のモスクを感じさせます。
ヴォルガ川沿いを散策
ヴォルガ川沿いまで下り坂を20分位歩いて到着しました。
ヴォルガ川の対岸には昨日日本対ベルギー戦が行われたロストフアリーナが見えます。対岸はビーチになっていました。
ここは黒海まで電車で1時間か2時間位の場所にあるので、ここで泳ぐ位なら黒海まで行った方が良さそうです。きちんと調べた訳ではないので本当に電車で黒海まで行けるのかはわかりませんが、ロストフの観光をせずに黒海に行ってみるのも面白かったかもしれません。
ヴォルガ川沿いは公園の様になっていて歩道が整備されています。そこには戦争関連の何かの記念碑がありました。ロシアはこういう戦争関連の記念碑が至る所にある印象です。
ヴォロシロフスキー橋の上へ
ヴォルガ川沿いを歩いていると大きな橋が見えてきました。ヴォロシロフスキー橋という名前の橋です。
橋の下まで来ると橋の上へと上がれるエレベーターがあったので乗って橋の上へと移動しました。
橋の上は結構な高さがあり、眺望がとても良かったです。
中々気持ちの良い景色が見れたので橋の上まで登ってきたのは正解でした。
この旅ではヴォルガ川沿いを下って来ています。1週間前にサマーラを出発し、その翌日にヴォルゴグラードまで来て今ロストフにいます。旅の最後はこの中では一番上流にあるカザンに行くのでヴォルガ川沿いの4都市を訪れる事になりました。
再びロストフの街歩き
橋の上からの景色を堪能した後はそろそろ時間も17時位になり、多分大体の見どころは見た感じもするので21:40発の飛行機に乗り遅れないように早めに空港へと移動します。
橋を徒歩で渡り、朝一で来た教会沿いの通りを歩いて駅まで移動します。
途中にバーガーキングに立ち寄り、少し早い夕食と安くて美味しいソフトクリームを食べました。空港で夕食を食べると高く付きそうなので街中で済ませています。
この旅ではほとんど毎回ロシア料理を食べていたのでこういうファストフードは逆に新鮮でした。昼食と夕食がバーガーキングというのもどうかと思いますが、手っ取り早くちゃんとした物を食べられたので良かったです。
この後バーガーキングの近くのバス停から駅前まで行く路線バスに乗ってロストフ・グラーヴヌィ駅に戻り、荷物を引き取ってから空港バス乗り場へと行きました。
18:30発のプラトフ空港行きの小型バスに乗りこみます。運賃はFANIDを見せると無料になりました。
小型バスの車内には北京から来たという中国人の方に話しかけられ、昨日の試合のこととかを英語で会話しました。どこから来たの?と聞かれたのでSAITAMAと答えましたがわからなかったので、埼玉の中国語読みのqiyu(チィユウ)と言ったら通じました。結構中国では埼玉は認知されているみたいです。これはACLに何度も出ているレッズのおかげなのかそれとも川口辺りには沢山中国人が住んでいるためなのかはわかりません。
私も2015年のレッズがACLに出場した時に北京国安とのアウェーゲームを観に北京に行った事もあるので会話が弾みました。
道中何もないど田舎の道を延々45分位ひた走ってロストフ・プラトフ空港に到着です。途中の空が凄く綺麗だったので写真を撮っておけば良かったです。
ロストフ・プラトフ空港
プラトフ空港へは19:44頃に到着しました。18:30の空港バスに乗ったので1時間15分位かかりました。
プラトフ空港はロストフの超郊外にあり、街中からはかなり遠いので早めに出て正解でした。空港の周りには何もありません。平原の中に突如モダンで大きな空港が現れるという様な感じでした。
泊まっていたホテル前のバス停からでもこの空港バスには乗れましたが、バスが小さいので満員の場合に乗れないリスクもあったので荷物を駅に預けて始発の駅前から乗ったのは正解だったと思います。
プラトフ空港は最近開業したばかりなのかとても新しくてモダンな空港です。空港の外ではパブリックビューイングをやっている大型の液晶画面が見えたのでちょっと試合を見ていこうかなとも思いましたが、サンクトペテルブルク行きの便の出発まで2時間をきっていたのでとりあえずチェックインをしに空港の中へと入りました。
空港内には街中ではあまり見かけなかった日本人サポーターの姿が多かったです。私以外の日本人の方々はモスクワ行きのチェックインカウンターが空くのを待っている様でした。どうやら私と同じサンクトペテルブルク行きの飛行機に乗る人は誰もいませんでした。
とりあえずチェックインを終えて、空港の外に出てパブリックビューイングの試合を見ようか迷いましたが、面倒なのでセキュリティチェックを抜けて搭乗ゲートの近くで座って待っていました。
プラトフ空港は新しいので電源のコンセントも幾つかあり、スマホを充電出来ました。
サンクトペテルブルク行きの搭乗時間よりもモスクワ行きの搭乗時間の方が早かったので回りにいた日本人全員がモスクワ行きの飛行機に乗っていきました。
ロシア航空の21:40発サンクトペテルブルク行きの飛行機の搭乗が始まり、列に並んで機内へと入り、自分の座席に座ってふと隣を見ると何と私と同じホテルに泊まっていて昨日のチェックインの時と今朝のチェックアウトの時に会話したアメリカ人カップルが隣に座っていました。
この凄い偶然にはお互いとても驚きました。それにしても同じホテルに泊まって同じタイミングでチェックインとチェックアウトをして同じ飛行機に乗り合わせて席が隣とか物凄い偶然過ぎて驚きます。
同じ様なホテルを選ぶ人は同じ様な価値観があるので同じ様な行動をするんですね。まあそんな感じで思いがけない再会で会話も弾みました。
この旅ではウファからエカテリンブルクの電車で同室になったロシア人女性弁護士と翌日のエカテリンブルクからウファ経由サマーラ行きの電車でも同室になったりとこういう偶然の再会が2回もありました。
そして国内線の飛行機はサンクトペテルブルクへ向けて飛び立ちました。機内では疲れていので早々に寝ています。
この日はロストフを観光しましたが、ロストフの街自体は観光的な見どころは少ないので見応えはありませんでしたが、何よりも昨日の試合が観れたのは本当に良かったです。あの試合は結果はともかく内容はスペイン対ポルトガル戦やクロアチア対アルゼンチン戦と同等かそれ以上の熱戦で間違いなく今大会のベストゲームの1つだと思うのでその試合を生で観れたのは本当に良かったです。
翌日の0:30頃にサンクトペテルブルクの空港に到着するので空港で野宿してからサンクトペテルブルクを観光する予定です。