22日目は約2週間ぶりにモスクワへと戻ってきました。深夜0時半にパヴェレツカヤ駅に戻ってきたのでまずは終電を逃す前に急いでホテルに移動します。
モスクワでは2泊しますが、2泊した後にロストフ・ナ・ドヌでのワールドカップのベスト8進出を賭けた日本対ベルギー戦を見に行くための試合のチケットの有効化とモスクワからロストフ・ナ・ドヌまでの移動手段と、ロストフ・ナ・ドヌで1泊した後のロストフ・ナ・ドヌからサンクトペテルブルクまでの移動手段の確保がまだなのでまずは旅程を確定させる必要がありました。
モスクワは今回の旅では3度目です。初回は初日の成田からモスクワに来た日にトランジット目的で入国して1泊してから翌日ミュンヘンへと移動し、その1週間後にミュンヘンから戻ってモスクワのカザンスキー駅から無料電車でサランスクへと移動した時以来になります。
22日目(2018年6月30日)のスケジュール
- ヴォルゴグラードからモスクワに到着
- 終電までに地下鉄で予約したホテルまで移動してチェックインして就寝
- 朝起きてホテルの朝食を食べてからモスクワのチケットセンターでチケットを有効化
- モスクワからロストフ・ナ・ドヌへの移動手段の手配
ヴォルゴグラードから無料電車で24時間39分かけてモスクワに到着
ヴォルゴグラードからモスクワ行きの無料電車は定刻通り0:29にパヴェレツカヤ駅に到着しました。終電まであまり時間が無いので急いで地下鉄のホームまで移動します。
無事地下鉄に乗れて乗換駅のノヴォクズネツカヤ駅まで来ることが出来ました。ノヴォクズネツカヤ駅のホームが非常に美しかったのでつい写真を撮ってしまいました。
その後泊まるホテルのある最寄り駅のチョープリスタン駅まで地下鉄6号線で移動しました。
PRINCE Park Hotelにチェックイン
宿泊したのはモスクワ郊外にあるプリンスパークホテルです。このホテルは日本を出発した後にイタリア滞在中にモスクワのホテルの空きが出たので急遽抑えたホテルになります。
料金は2泊で13,330円と1泊6,665円とモスクワ郊外にある4つ星ホテルにしては普通〜やや高いですが、ワールドカップ開催中の宿泊料金としてはかなり安い方でした。
ホテルに着いたのは深夜1時過ぎです。まずは無事終電を逃さずにホテルまで辿り着けて良かったです。
部屋はスタンダードシングルルームです。その名の通りスタンダードなシングルルームでしたがベッドの寝心地は良かったです。
バスルームはシャワーブースのみですがお湯はしっかり出ました。アメニティ類も一通り揃っていてスリッパもあり4つ星ホテルだけありました。
昨日寝たのが朝の3時か4時で今朝は9時に起きてホテルの朝食を食べてからモスクワのチケットセンターに向かいます。
このホテルは主に中国人団体客向けのホテルですが、朝食もそれなりに充実していてホテルの部屋も問題ないし良い意味で期待を裏切られました。
ホテル最寄りのチョープリスタン駅周辺は駅名に「スタン」とつくだけあり、中央アジア系の人が多い印象です。恐らくモスクワの中でもあまり治安は良くないエリアだと思います。
日本対ベルギー戦のチケットを発券するためチケットセンターへ
今日一番の目的は日本対ベルギー戦のチケットをFIFAのチケットセンターで発券することです。私の購入した決勝トーナメント初戦(ラウンド16)のチケットはコンディショナルサポーターチケットと言う特殊なチケットで、応援しているチーム(日本代表)が決勝トーナメントに進出した場合のみチケットが有効化出来るタイプのチケットとなります。
もし日本代表が予選敗退した場合は手数料の1割が引かれた分の金額が返金され、首位通過ならモスクワでの試合のチケットになり、2位通過ならロストフ・ナ・ドヌの試合のチケットになるというサポーターにとっては便利な仕組みのチケットとなります。
まずはチケットセンターを目指して移動します。地下鉄でモスクワ市内のオクチャブリスカヤ駅まで出てきたので後はグーグルマップを頼りにチケットセンターのある場所を目指します。
途中にレーニン像がありました。ロシアではレーニン像はだいたいどの都市でもあります。
FIFAのチケットセンターがある付近まで来ると、いかにもなサッカーファンが集まっている場所が見えました。近づいてみるとやはりここがチケットセンターの様です。
ここではサポーター同士でチケットの交換も行われていました。交換を求める人はコンディショナルサポーターチケットではなく、自国の1位通過や2位通過を見込んでチケットを買って当てが外れた人だと思います。他人名義のチケットでスタジアムに入れるのかという問題もありますが、運が良ければこういう場所でチケットの交換や売買が成立しそうな感じでした。
チケットセンターは建物の中にあるので列に並びます。
コンディショナルサポーターチケットの発券方法の詳細な案内がFIFAのサイトにも無くて良くわからなかったのですが、とりあえずワールドカップ開催都市に設置されているチケットセンターに行ってFANIDと予約番号と決済に使用したクレジットカードがあれば何とかなるかなと思っていましたが実際はその通りで何の問題もなくチケットが発券できました。
チケットセンターの列が長かったので自分の番が来るまで20分位並びましたが、自分の番になったらあっさりチケットが発券出来たのでまずは2日後の日本対ベルギー戦のチケットを発券するという一番の目的をクリアしました。
モスクワ→ロストフ・ナ・ドヌ間の移動手段の確保
試合のチケットの次は翌日のロストフ・ナ・ドヌへの移動手段の確保です。試合のチケットの発券前と発券後にロストフ・ナ・ドヌへの無料電車を確保しようとスマホで予約を試みたのですがチケットの番号が無効との事で予約出来ませんでした。
この時は気づきませんでしたが、どうやらチケットの番号の入力欄に予約番号を入力していて、発券後のチケット番号を入力欄に入れておけば普通に予約出来たっぽいです。
そんな感じで自力での手配が難しいかなと思い、とりあえずパヴェレツカヤ駅に無料電車のサービスカウンターがあることを知っていたのでチケットセンターから近いパヴェレツカヤ駅まで行きました。無料電車は早いもの勝ちのサービスなので席が埋まる前に予約しないと満席になって自腹で普通の有料電車で移動しないといけなくなります。モスクワからロストフ・ナ・ドヌまでは1,000km以上離れているので可能なら無料で移動したいというのが本音です。
駅内の無料電車のサービスカウンターでボランティアスタッフの人に彼らの持つタブレットでさくっと翌日の空きのある電車を予約して貰い、その画面を一応スマホのカメラで撮影しておいて予約完了です。
何はともあれ試合のチケットとロストフ・ナ・ドヌへの移動手段が確保出来たのでまずは一安心です。ロストフ・ナ・ドヌからサンクトペテルブルクへの移動手段の確保がまだですが、それはホテルに戻ってから探してみます。
パヴェレツカヤ駅前に日本人サポーターの方がいたのでちょっと話しかけてみたらその人はこれから帰国するとの事でした。ロストフ・ナ・ドヌに行けないのを残念がっていましたが、私がその分応援してきます。
目的を達成した後は普通にモスクワ観光をしに赤の広場へ
とりあえず翌々日の試合のチケットと翌日の移動手段が確保出来たのでその後は普通にモスクワ観光を楽しみます。
まずはパヴェレツカヤ駅から地下鉄で赤の広場へとやって来ました。赤の広場はワールドカップ期間中という事もあり、世界各国からの観光客で溢れかえっています。
赤の広場へ入るにはセキュリティチェックがありました。
赤の広場は昨年来た時も観光客で溢れかえっていましたが、今年はワールドカップ開催中という事もあり更に多くの観光客がいました。
ワールドカップ期間中の赤の広場ではフットサルが出来るスペースがあり、世界各国のサッカーファンがフットサルをプレーしていました。ここでも日本と予選リーグで同組だったコロンビアサポーターを良く見ました。
赤の広場とクレムリンは隣接していますが、赤の広場側からはクレムリンには入れません。クレムリン側で並んでいるのはレーニンの墓の列です。昨年トランジットのついでに赤の広場とクレムリンを観光した時にクレムリンに入れると思ったらレーニンの墓の行列に並んでしまって失敗した事がありました。
昨年観光したクレムリンに今年も行こうと思っていましたが、この調子だとチケットを買って入場するのに恐ろしく時間が掛かりそうなので止めておきました。
聖ワシリイ大聖堂もまだ中に入ったことがありませんが、これも物凄い列が見えたのでスルーです。
モスクワは多分また来る機会があるだろうと思います。というのも東京からモスクワまではJALの国際線の特典航空券だと片道17,500マイルで移動出来るのでヘルシンキやパリ、フランクフルトと比べて必要マイル数が少なくて済みます。ヨーロッパに行く時にモスクワまでマイルを使ってその先は自腹またはS7航空の特典航空券みたいな旅程を組めば通常より安くヨーロッパ入り出来るので意外と使えるルートです。
私の場合はこの旅で完全にロシア慣れしているので結構現実的です。と言うかこの旅の1年前に実際にJALのモスクワまでの特典航空券とS7航空の特典航空券を組み合わせて家族でモスクワ経由でオーストリアとイタリアの旅をしました。
この旅程の欠点は乗継的にモスクワで1泊が必要になるのでロシア大使館でのトランジットビザの取得が必須になります。トランジットビザの取得自体は結構簡単ですが、六本木のロシア大使館に2回行く必要があるのが面倒です。
赤の広場を一通り見た後はモスクワ川の方へと歩いて行きます。この旅の初日にモスクワ入りした時は夜だったので昼間のモスクワ川の景色も見ておこうと思いました。
モスクワ川の景色
モスクワ川の景色を眺めつつ次はどこに行こうかを考えています。
橋の反対側へと渡り、クレムリン側の景色を見ていたら正面奥の方に見える金色玉ねぎ屋根が目立つ大きな教会にまだ行っていなかったのでそこに行くことにしました。
徒歩だとかなり遠そうなのでグーグルマップで行き方を検索すると川沿いを走る路線バスが使えるので路線バスで向かいます。バスはモスクワのSUICAやPASMOの様なトロイカカードで運賃を支払いました。トロイカカードは昨年モスクワに来た時に買っておいたものを使っています。
救世主ハリストス大聖堂を観光
教会の近くのバス停でバスを降り、徒歩で教会に向かいます。教会のすぐ側まで近づいて改めて教会を見てみると中々凄い教会でした。曇り空と黄金の玉ねぎ屋根のコントラストが中々神秘的です。
教会の裏手にはアレクサンドル2世の銅像がありました。
教会の外で写真を撮っていたら雨が降ってきたので雨宿りも兼ねて教会の内部へ。
教会の中に入ってみると圧巻の景色が広がっていました。装飾がヨーロッパのカトリックの教会の様な感じとロシア正教のテイストが少し混ざっているという中々珍しい様式の内装です。
この教会はロシアの教会にしては珍しく写真撮影可だったので美しい教会内部の写真をじっくり撮影しました。
内装の色使いが昔のロシアっぽくて素敵です。カラフルかつ上品な色使いが特徴的な教会でした。金色と水色のコントラストがとても素敵で神秘的な素晴らしい内装の教会だったのでここまで来て良かったです。
教会の中に地下(1階?)へと降りれる階段があったので階段を降りてみました。
地下は先程の階とは打って変わって正にロシア正教という感じのやや質素な内装になっていました。ロシア正教はギリシャ正教と同じ様な感じでイコン(聖人の顔の部分の金色の輪)が飾られているのが大きな特徴です。
地下の内装はヨーロッパというよりも若干イスラム圏っぽさを感じさせるような装飾もあります。上下階でこんなにも様式が違う教会は珍しいので中々興味深かったです。
地下階の見学を終えた後は教会内部を一通り見学してから外に出ました。
外に出ると雨が弱まっていたタイミングだったので近くの地下鉄駅に徒歩で移動しました。
地下鉄の駅前にワールドカップのボランティアスタッフが居たのでモスクワでパブリックビューイングを行っているファンフェスト会場への行き方を聞いてみた所、何とこの日のファンフェスト会場はクローズしているとの事でした。
この日は丁度フランス対アルゼンチンという好カードだったので可能ならパブリックビューイング会場で試合を見たかったのですが残念です。
ただ、パブリックビューイング会場は雀が丘というモスクワの観光地にあるのでとりあえずまだ行ったことがない雀が丘へと行くことにしました。
ファンフェスト会場がある雀が丘へ
地下鉄1号線のクロポトキンスカヤ駅から雀が丘の最寄り駅のヴォロビヨーヴィ・ゴーリ駅まで地下鉄で移動してきました。ヴォロビヨーヴィ・ゴーリ駅構内では英語とロシア語で今日のファンフェスト会場はクローズしていますというアナウンスが常に流れていました。
地下鉄駅を出ると、公園のような木々の間に遊歩道が整備されていて、遊歩道を歩いて雀が丘を目指します。「雀が丘」と言うだけあり丘の上にあるのでひたすら上り坂を歩く感じでした。
10分以上歩いて坂を登り終わって暫く歩いた所にモスクワのFIFA FAN FEST会場がありました。やはり情報通りクローズしています。
気を取り直して雀が丘から見えるモスクワの景色を楽しみます。この日は天気が悪かったので青空の景色は見えませんでしが、この曇り空が逆に重厚感が出てモスクワっぽい感じの風景に思えました。
雀が丘にはサッカーボールを模った謎の建築物がありましたが、どうやらロシアのテレビ局のワールドカップ特設スタジオの様でした。かなり先鋭的で面白い建物です。
雀が丘で景色を見た後は雀が丘からそれ程離れていない所に大型ショッピングモールがあり、そこに入っているアシャンという大型スーパーに買い出しに向かいました。
大型スーパーで買い出し
雀が丘からショッピングモールへは路線バスと徒歩で向かいました。ショッピングモール近くには「地球は青かった」という名言が有名な人類史上初の有人宇宙飛行を成功させたロシア人宇宙飛行士のガガーリンのモニュメントがありました。
地下鉄6号線のレニンスキ・プロスペクト駅近くにある大型ショッピングモールにはアシャンというフランス系の大型スーパーが入っています。昨年モスクワに来た時にこの超大型スーパーでお土産を購入してとても品揃えが豊富なスーパーなのと、ホテルが地下鉄6号線沿線にあって帰りやすい事もあり再びこのスーパーにやって来ました。
主に購入したのは1袋20〜30円前後で変えるクノールのインスタントボルシチやロシアのはちみつを主に買い込みました。ロシアのはちみつは日本では全く流通していませんが実は結構美味しいです。
また、翌日の電車移動で食べる用のパンやらお菓子やらも買って地下鉄でホテルへと戻りました。
ホテルに戻ってからは3日後のロストフ・ナ・ドヌからサンクトペテルブルクまでの移動手段をどうするかを色々探してみて、丁度ロストフ・ナ・ドヌ発サンクトペテルブルク行きのROSSIYA AIRLINESの国内線がエクスペディアで12,260円で予約出来たのでそれを抑えました。
サンクトペテルブルクには25:20着でその日のホテルは中々空きが無い上、空きがあっても金額が物凄く高い所ばかりなのでサンクトペテルブルクの空港で野宿する事にしました。
色々旅程を考えていたら23時過ぎになり、お腹が空いたのでチョープリスタン駅近くのマクドナルドでテイクアウトしましたが深夜のチョープリスタン駅周辺の雰囲気はちょっと怖かったです。
この日は無事に翌々日の日本対ベルギー戦の試合のチケットと翌日のモスクワからロストフ・ナ・ドヌまでの無料電車の予約と3日後のロストフ・ナ・ドヌからサンクトペテルブルクまでの国内線の予約も出来た上、モスクワ観光もしっかり楽しめて充実した1日でした。
翌日は今日予約したモスクワを19:50発ロストフ・ナ・ドヌ行きの無料電車に乗ってモスクワを離れます。