
県民共済住宅で家を新築してから3年が経ちましたが、当時は洗濯物は部屋干しをメインに晴れた日はバルコニーで、雨の日はランドリールームやリビングに干せばなんとかなると思っていましたが、気温が高くないけれど湿度が高い梅雨時期や秋になるとエアコンの冷房運転や除湿運転(自宅のエアコンは再熱除湿方式)での除湿が難しくなり、室内の相対湿度が上手くやっても50%台後半位にしかならず、ジメジメとはしないものの、室内干しした洗濯物は乾きにくく、たまに生乾き臭が気になることもあるという状態でした。
家を建てた時はガス乾燥機の乾太くんを導入するか検討もしたのですが、私の家を建てた土地は当時都市ガスの配管が自宅前の道路まで来ていなかったので乾太くんのためだけにプロパンガス契約をするのもなんだかなと思ったのでガス乾燥機は導入せず、電気乾燥機も電気代がかかる割に乾燥容量が少ないし時間もかかって大して乾かないみたいな印象があったので電気乾燥機も導入はしませんでしたが、ランドリールームに将来的に乾燥機を置けるスペースだけはきちんと確保しておきました。
洗濯物が乾きにくい問題で電気乾燥機を入れようか迷っていた時にハイアールから乾燥容量9kgのドラム式洗濯乾燥機のFUWATO(JZ-K90A)という製品が発売されているのを知って良さそうだったので色々調べてみたものの、情報がとても少ないので導入を迷っていました。
購入を決断した転機になったのは、自宅の土地と建物の一部が都市計画道路予定地にかかっていたのですが、つい最近その道路の事業化が決定し、数年以内に家の建て直しをする可能性が高くなったので、次の家では最近自宅前の道路に都市ガスの配管が通ったのでプロパンではなく都市ガスで乾太くんにするか、それともオール電化住宅前提でヒートポンプ式の電気衣類乾燥機にするかを適切に判断するため、ハイアールのFUWATOを実際に買ってみて乾き具合や騒音、衣類のダメージ、乾燥時間など人柱覚悟で試してみることにしました。
購入したのはソフマップドットコムで新品ではなくメーカー保証が無いメーカー再調整品の中古を搬入費用含めて税込7万7千円と安価に入手できました。
FUWATOの乾燥容量9kgは伊達じゃない
FUWATOを選んだもう一つの理由が乾燥容量が大きいことです。
私の家は大人2人子供2人の4人家族なので洗濯量もそこそこあり、洗濯機はAQUAの縦型洗濯機の10kgを使っています。
洗濯する際は10kgの大きな洗濯槽でも結構パンパンになる日も多く、その量だと従来の電気乾燥機では2回に分けて乾燥させないといけなくなり、それでは電気代も2回分かかるし何よりも2回乾燥機に入れるのは面倒で乾燥機に期待する時短効果が半減してしまいます。
FUWATOの場合は乾燥容量9kgとコインランドリー級の大きさなので10kgの洗濯機に入れた衣類を1回で乾燥させることが出来る(ドラムの8〜9割位詰めるので乾燥時間は長くなります)のは非常に魅力的でした。
乾燥容量が大きいので毛布やシーツなんかの嵩張るものまで乾燥出来るのもFUWATOの大きなメリットだと思います。
乾き具合は問題なし
肝心の乾き具合ですが、デフォルト設定の「標準:強」ならカラッカラまでは行きませんが、生乾き臭もなく乾いていると言えるレベルで乾いています。
最近はより省エネになるように温度設定のモードをデフォルトのL-3(約65℃)からL-1(約58℃)に変えて運転していますが、普通に乾いています。
タオルのふわふわ感はコインランドリーにあるガス乾燥機程ではないですが、割と残っていて、天日干しのゴワゴワというかカピカピに乾いて固くなったタオルとは比較になりません。
柔軟剤を入れて洗濯したタオルを天日干しするよりも柔軟剤なしで洗濯したタオルをFUWATOで乾燥させた方が明らかに柔らかくふわっとしていて使用感がレベチで良いです。
また、乾燥機特有の衣類が縮む問題はFUWATOの場合せいぜい65℃程度での乾燥なので購入から1ヶ月毎日使っていますが、特に気になった事はありません。
そして外干しと違って外に干して洗濯物を取り込んだ時に洗濯物についていた虫が室内に入ってくる事もないし、突然の雨に慌てる心配もなくなります。
乾燥時間は長いが乾燥容量が大きい分1回で済むのでそこまで気にならない
乾燥時間は乾太くんやコインランドリーのガス乾燥機と比べると3倍位かかります。
私は標準:強、温度設定はL-1(約58℃)で乾燥時間はAUTOモードで運転させていますが、FUWATOの容量いっぱいな時は4時間位かかります。
衣類がそこまで多くなく、適正量の日は2時間半〜3時間位で乾燥が終わりますが、ガス乾燥機と比べると乾燥時間が長いのは大きなデメリットと言えます。
ただ、乾燥容量が大きい分1回の洗濯分を1回で乾燥できるため1日に複数回連続で使うシチュエーションは多くなく、乾燥時間が長いデメリットはそこまで気にはなりませんでした。
子供がシーツにおねしょをしてしまった時みたいな洗濯量が特別多い時は乾燥待ち時間が気になることはありますが、それでも洗濯機と乾燥機で並列運転が出来る分ドラム式洗濯乾燥機よりは時短になります。
騒音はそれなりにうるさい
運転中の騒音は縦型洗濯機と同レベル以上の騒音を感じるので正直私の感覚では静かとは言えません。
リビングに居る時にリビングと繋がっているキッチンでビルトインのIKEAのフロントオープン食洗機を運転している時の騒音(ほぼ気にならない)よりもLDKに隣接しているランドリールームの扉を閉めてFUWATOを運転している時(多少気になる)の方が明らかに気になります。
騒音の種類は防振ゴムも付けずに本体をそのまま床置きしていますが、床の振動や振動音はほとんど気にならず、ドラムの回転音やドラム内部で回転している衣類のファスナーがドラム内部に当たるカチカチ音みたいな音が気になります。
私の家は2階にランドリールームがあり、1階にある寝室の隣の廊下の上がランドリールームですが、寝る直前にランドリールームと寝室のドアを開けっ放しにしてFUWATOを運転させても騒音、振動共に気にならないのでFUWATOは戸建て住宅だけでなくマンションでも問題なく使えると思います。
メンテナンスは毎回のフィルター掃除が必須
FUWATOに限らず乾太くんもそうですが、衣類乾燥機は毎回フィルター掃除が必須です。
フィルター掃除をサボると乾きが悪くなったりするので毎回掃除しましょう。
FUWATOのフィルターはドア手前の下部に2つあるためフィルターの取り外しは簡単で、手前のフィルターは毎日ホコリを取る必要があり、奥のフィルターは週1程度の掃除で問題なさそうでした。
運転時や運転後の室温上昇は軽微
FUWATOで乾燥を始めた時〜乾燥が終わった直後の室温上昇は全く無いとは言いませんが、露骨に部屋が暑くなるといったこともなく、若干の温度上昇がある程度です。
きちんとランドリールームの室温をモニターした訳ではないので正確なデータはありませんが、感覚的には1℃前後という感じで今の季節が冬ということもありあまり気になりません。
消費電力量は実測値で1回あたり1.34kWでした

カタログスペック上の定格電力は580W(50Hz)とありますが、実際の消費電力がどうだか気になったのでFUWATOをスイッチボットのプラグミニに接続し、標準:強、温度はL-1(58℃)、時間はAUTOの設定で消費電力量を計測してみたところ、1回の消費電力量は1.34kWでした。

電気代を30円/kWhとした場合は1.34kW×30円=40.2円、電気代が35円/kWhなら46.9円、40円/kWhなら53.6円でした。
1回あたり40〜50円程度のランニングコストが発生しますが、天候、時間帯関係なしに乾燥が出来る上、洗濯物を干す時間や手間が無くなりタイパがエグいので控えめに言って神家電だと思います。
しかもFUWATOで乾燥させると洗濯する時に柔軟剤を入れなくても仕上がりがゴワゴワにならないので電気代こそ1回50円位かかりますが、その代わり柔軟剤のコストが削れます。
私の家ではFUWATO導入前は洗濯する時に柔軟剤を使っていて、柔軟剤はAmazonでさらさ柔軟剤の1,640ml×2袋(1セット3,300円程度)を購入し、月に1セット(2袋)使用していたので柔軟剤のコストが月3,300円程度発生していました。
洗濯は1日1回の日もあれば複数回ある日もあるので1回あたりの柔軟剤コストはおそらく80〜100円位になっていたことを考えると、柔軟剤が0円でFUWATOの電気代が50円なら私の場合はFUWATOを使って柔軟剤を入れない方が洗濯乾燥コストが安くなります。
FUWATOを設置した場所


FUWATOの設置場所は縦型洗濯機のあるランドリールームで縦型洗濯機は図面の左上の洗濯パンの上に置いていて、FUWATOは図面右上の引き戸と壁の隅に置いて、その中央の隙間にこれも数ヶ月前に購入したXiaomiのロボット掃除機のドッキングステーションを配置しました。

FUWATOの排水は洗濯パンの排水穴の上にFUWATO本体の排水ホースの口が来るように洗濯機の排水ホースとFUWATOの排水ホースを無印良品の結束テープで固定しているのでFUWATO本体左上の排水タンクは使っていません。
設置工事が不要ですぐに使えるのは大きなメリット
FUWATOはアース付きの100Vのコンセントから電源を取って、排水ホースで排水する時は排水できる場所があるか、あるいは本体の水タンクを使って毎回手動で排水するなら排水場所が無くても設置できるのでFUWATOを導入する際に工事は必要なく、床置きする場合は普通に設置場所まで運んで置くだけなので普通の大型家電を購入するのと同じ様な感覚で設置できます。
工事費がかからずに既設住宅にも簡単に導入できるのは大きなメリットです。
FUWATOのメリット・デメリット
FUWATOのメリット
- ヒートポンプ式なので従来型の電気乾燥機よりも電気代がかからない
- ヒートポンプ式で65℃程度にしか加熱されないため衣類が傷みにくい
- 乾燥容量9kgの大容量
- 柔軟剤なしで洗濯してもゴワゴワにならないので柔軟剤のコストが削減出来る
- 洗濯機と同じでアース付きの100Vコンセントで動くので工事が不要
- 1回50円程度のコストで洗濯干し関連の家事から開放されるのでタイパがエグい
- 洗濯機と乾燥機が別々なので並列で回せる
- 衣類乾燥機の利用を前提に間取りを考えるとランドリールームの坪数削減や物干し用のバルコニーが不要になるので大きなコストカットになる可能性がある
FUWATOのデメリット
- 衣類の量によっては乾燥時間が3〜4時間と長い
- 動作音がそこそこ大きい
- 洗濯機と乾燥機が別なので洗濯機からFUWATOへ衣類を移し替える手間が発生する
- 毎回フィルターの掃除が必要(FUWATOに限らず衣類乾燥機全般の欠点)
最後に
FUWATOを購入から1ヶ月毎日使ってみた感想は騒音が気になったり乾燥時間が長いデメリットはあるものの、乾燥容量が大きく乾燥が1回で済む事や洗濯機と乾燥機が別々にあることである程度並列運転が出来るのでタイパが非常に良く、1日50円位の出費で洗濯物を干して取り込む時間と柔軟剤のコストがまるっと浮くのでタイパ、コスパが良すぎてもうFUWATOなしの生活は考えられないレベルで購入して良かったです。
新築時に60cm幅の海外製フロントオープン食洗機を導入したのと同レベルの時短効果や感動がありました。
1日に何回も洗濯→乾燥を繰り返す生活スタイルでなければ多分乾太くんとそう変わらない満足度があると思います。
FUWATOの価格も大手家電量販店のネット販売なら2025年12月時点で新品で11万円台+搬入費用で購入できるため、工事費がかからない分乾太くんよりも安いし、洗濯と乾燥に対応している大型のドラム式洗濯乾燥機だと30万円コースなのでFUWATOと洗濯機を別で購入する方が安いと思います。
肝心の乾き具合もそんなに悪くないので次回の家づくりではFUWATOの様なヒートポンプ式電気衣類乾燥機を導入する前提で間取りを作ろうと思います。
部屋干し前提でランドリールームやバルコニーを広く作るよりも割り切ってFUWATOや乾太くんの様な乾燥機を入れてその分の坪数を削減するのも短〜中期的には節約になるので家づくりを考えているなら衣類乾燥機の導入も考えてみてください。
ブログ記事を書いていたタイミングで松尾設計室の松尾先生がFUWATOの紹介動画を公開していたのでリンクを貼っておきます。